概要:
俯瞰とは「高いところから見下ろす」という意味があります。しかし、俯瞰という行為には、単に「鳥の目」で見て全体を把握するだけでなく、ある視点から見ただけでは理解できなかった問題を視点を多角的にズラしたり、時間軸も含めた視る範囲を変化させることで、問題の原因を把握し、問題が起こった成り立ちを理解することで解決の糸口を見出すといった意味も含まれます。俯瞰学では、後者の広い意味での”俯瞰”について体験的に学ぶ機会を提供します。
現代社会では、”俯瞰”する必要性が高まっています。未曾有でかつ地球規模の問題が次々に起こり、解決するためには、一人一人が自分なりの視点から問題と向き合いつつ、自分とは異なる文化や価値観をもった他者と対話し、協働していくことが必要不可欠だからです。この授業では、仲間たちと対話しながら協働する課題を通じて、学生一人一人が、自己理解と他者理解を深め、過去-現在-未来の自己と社会の関係性を把握し、問題を協創的に解決するといった”俯瞰”スキルの習得を目指します。
授業の進め方・方法:
主にワークショップ形式で、体験をベースにした授業を行います。
注意点:
グループワークでは、発言することが求められます。上手く喋れる必要性はありませんので、発話することを意識して下さい。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス 俯瞰って何? 俯瞰がない時とある時 「バイアス」の存在について |
授業の目的と内容を確認する。 俯瞰の動機と俯瞰の限界性を理解できる。
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2週 |
俯瞰の道具Ⅰ 反対側 「ルインの壺」
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物事の見るときにある視点と反対側を意識して見れるようになる。
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3週 |
俯瞰の道具Ⅱ 言語化 言葉の功と罪について、ファンタジー |
言語化の良いところとその限界を理解できる。実際に言語化することで心境の変化を把握する。
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4週 |
俯瞰の道具Ⅲ フィールドワーク 身の回りの観察をしてみる |
身の回りのフィールドワークを通じて、多角的な視点で日常を見ることの面白さと限界について体験的に理解できている。
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5週 |
俯瞰の道具Ⅳ ブリ・コラージュ 多面性 ありモノで仮面を作って被ってみる |
身の回りにあるモノで即興で仮面を制作し、被ることで自分を相対化する面白さと限界について体験的に理解できている
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6週 |
俯瞰の道具Ⅴ みる⇄描く outputがinputの精度を高める |
多視点で描くことで、見ることの限界と想像的な補完の面白さについて体験的に理解できている
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7週 |
俯瞰の実践 スキットワーク基礎編① シンパシーとエンパシー |
シンパシーとエンパシーの違いを説明できる。即興演劇によって、色んな役になってみることでエンパシーの面白さと限界について体験的に理解できている。
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8週 |
俯瞰の実践 スキットワーク基礎編② 心の受け身 |
エンパシーの重要性について説明できる。 スキットとエンパシーの関係性について体験的に理解できている。
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2ndQ |
9週 |
俯瞰の実践 スキットワーク応用編① ワークショップでスキットを創作してみる⑴ |
エンパシーをテーマにスキットを創作することで、エンパシーの重要性について理解を深めることができる。
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10週 |
俯瞰の実践 スキットワーク応用編② 創作したスキットを発表し合う⑴ |
エンパシーをテーマに創作したスキットを発表し合い、互いにコメントし合うことで、スキットやエンパシーについて理解を深めることができる。
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11週 |
俯瞰の実践 スキットワーク応用編③ ワークショップでスキットを創作してみる⑵ |
エンパシーをテーマにスキットを創作することで、エンパシーの重要性について理解を深めることができる。
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12週 |
俯瞰の実践 スキットワーク応用編④ 創作したスキットを発表し合う⑵ |
エンパシーをテーマに創作したスキットを発表し合い、互いにコメントし合うことで、スキットやエンパシーについて理解を深めることができる。
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13週 |
俯瞰の実践 スキットワーク応用編⑤ 創作したスキットをブラッシュアップする |
仲間と協働しながらスキットをブラッシュアップすることで対話することの面白さや重要性について理解することができる
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14週 |
俯瞰の実践 スキットワーク最終発表① グループ発表 |
エンパシーをテーマに創作したスキットを発表し合い、互いにコメントし合うことで、スキットやエンパシーについて理解を深めることができる。
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15週 |
俯瞰の実践 スキットワーク最終発表② 全体発表 |
エンパシーをテーマに創作したスキットを発表し合い、互いにコメントし合うことで、スキットやエンパシーについて理解を深めることができる。
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16週 |
振り返るという俯瞰Ⅲ 俯瞰学を振り返る |
俯瞰を俯瞰することの効用を理解している。作り手目線(当事者側)で物事を捉えることができる。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。 | 3 | |
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。 | 3 | |
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。 | 3 | |
他者の意見を聞き合意形成することができる。 | 3 | |
合意形成のために会話を成立させることができる。 | 3 | |
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。 | 3 | |
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる | 3 | |
複数の情報を整理・構造化できる。 | 3 | |
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。 | 3 | |
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。 | 3 | |
事実をもとに論理や考察を展開できる。 | 3 | |
態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。 | 3 | |
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。 | 3 | |
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。 | 3 | |
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。 | 3 | |
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。 | 3 | |
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。 | 3 | |
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。 | 3 | |