造形Ⅱ

科目基礎情報

学校 呉工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 造形Ⅱ
科目番号 0053 科目区分 専門 / 選択必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 建築学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 プリントを配布
担当教員 安 箱敏

到達目標

 造形とは、何らかの材料に形を与える総称をさし、人間の視覚、触覚に働きかけてある表現的な事物をつくる操作をいう。本科目では、建築設計に関わるデザインを表現するための基本的な技法を習得することを目的としており、建築実務に必要な内容である。具体的には、画像合成パースや建築模型などの演習課題を通して、材料や道具に関する基礎知識を学習すると共に、基本的なプレゼンテーション技法を習得する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
フォトショップを使ってパースの着彩、模型写真加工の手法を覚える。全体のバランスを整えながら、添景、着彩、加工ができる。添景、着彩、加工ができる。添景、着彩、加工ができない。
自身が設計した住宅建築の2消点透視図を手描きで作図する。2点透視図の作図法を理解し、躯体、詳細の描写ができる。躯体、詳細の描写ができる。躯体、詳細の描写ができない。
自身が設計した住宅建築模型を製作する。設計図からの情報を読み取ることができ、尺度に合わせて正確に立体化することができる。尺度に合わせて図面から立体化することができる。尺度に合わせて図面から立体化することができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 本科の学習・教育目標 (HC) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
2次元CG(フォトショップ)を使った建築パースと建築模型の作成方法を習得する。
授業の進め方・方法:
2次元CGパース:画像合成パース、画像処理ソフトフォトショップ(Photoshop)の基本、画像合成パースの基本的な仕上げ方法や材料の基礎知識、透視図法をもとに、計画内容に合った点景を入れる、外観透視図の作図と仕上げを習得する。
建築模型:部材の切断面と接着面を美しく仕上げる、設計意図を的確に表現する材料を選択する、模型写真の基本的な撮影方法を理解し、模型を撮影することを習得する。
注意点:
 造形は、建築設計製図や建築意匠など意匠系の授業における基礎科目である。1年次には写真の模写や立体構成などの造形の基礎技法について学習したが、2年次には、1年生の建築設計製図や造形の授業で習得した透視図の作成方法や模型制作の基礎をもとに、建築画像合成パースや建築模型の制作を発展的に行う。
 成績評価については「評価割合」の欄を参照する。この欄の「総合評価割合」の「合計」100%のうち60%以上達成すれば合格となる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 画像合成パース1・概説 説明を理解する。
2週 画像合成パース制作
パースピーディによる2点透視図の作図①
当日の課題を完成する。
3週 画像合成パース制作
パースピーディによる2点透視図の作図②
当日の課題を完成する。
4週 画像合成パース制作
パースピーディによる2点透視図の作図③
当日の課題を完成する。
5週 プレゼン技法の演習1
コンピュータソフトを用いたレンダリング作業①
当日の課題を完成する。
6週 プレゼン技法の演習2
コンピュータソフトを用いたレンダリング作業②
当日の課題を完成する。
7週 中間試験
8週 建築模型1・概説建築模型の制作 説明を理解する。
4thQ
9週 建築模型制作① 当日の課題を完成する。
10週 建築模型制作② 当日の課題を完成する。
11週 建築模型制作③ 当日の課題を完成する。
12週 建築模型2・2階建木造住宅の建築模型制作 当日の課題を完成する。
13週 建築模型制作① 当日の課題を完成する。
14週 建築模型制作② 当日の課題を完成する。
15週 建築模型制作③ 当日の課題を完成する。
16週 講評会 発表、質疑応答にこたえる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野設計・製図製図用具の特性を理解し、使用できる。4
線の描き分け(3種類程度)ができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後11,後12,後13,後14,後15,後16
文字・寸法の記入を理解し、実践できる。4
建築の各種図面の意味を理解し、描けること。4
図面の種類別の各種図の配置を理解している。4
図面の尺度・縮尺について理解し、図面の作図に反映できる。4
立体的な発想とその表現(例えば、正投象、単面投象、透視投象などを用い)ができる。4後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後11,後12,後13,後14,後15,後16
ソフトウェアを用い、各種建築図面を作成できる。4
各種模型材料(例えば、紙、木、スチレンボードなど)を用い、図面をもとに模型を製作できる。または、BIMなどの3D-CADにより建築モデルを作成できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後11,後12,後13,後14,後15,後16
与えられた条件をもとに、コンセプトがまとめられる。4
与えられた条件をもとに、動線・ゾーニングのエスキスができる。4
与えられた条件をもとに、配置図、各階平面図、立面図、断面図などがかける。4
設計した建築物の模型またはパースなどを製作できる。4
講評会等において、コンセプトなどをまとめ、プレゼンテーションができる。4
敷地と周辺地域および景観などに配慮し、配置、意匠を検討できる。4
建築の構成要素(形と空間の構成)について説明できる。4
建築における形態(ものの形)について説明できる。4

評価割合

第1課題第2課題中間試験第3課題最終課題合計
総合評価割合1020301525100
製作能力101030101070
専門的能力010051530
分野横断的能力000000