建築構造力学Ⅱ

科目基礎情報

学校 呉工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 建築構造力学Ⅱ
科目番号 0056 科目区分 専門 / 選択必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 建築学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 土方勝一郎他,よくわかる建築構造力学Ⅰ,森北出版(建築構造力学Ⅰの教科書を継続使用します)/関数電卓を持参すること。
担当教員 仁保 裕

到達目標

1.各種梁(跳ねだし梁,ヒンジ付き梁,曲がり梁)の反力を計算できる。
2.各種梁(跳ねだし梁,ヒンジ付き梁,曲がり梁)の内力を計算できる。
3.各種梁(跳ねだし梁,ヒンジ付き梁,曲がり梁)のせん断力図,曲げモーメント図を描くことができる。
4.静定ラーメンの反力を計算できる。
5.静定ラーメンの内力を計算できる。
6.静定ラーメンの軸力図,せん断力図,曲げモーメント図を描くことができる。
7.静定トラスの軸力を計算できる。
8.構造物の安定・不安定ならびに静定・不静定を判断できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
各種梁(跳ねだし梁,ヒンジ付き梁,曲がり梁)の反力を計算できる。力のつり合いを利用して梁(跳ねだし梁,ヒンジ付き梁,曲がり梁)の支点反力の値を計算できるとともに,反力の正負の意味を理解している。力のつり合いを用いて梁(跳ねだし梁,ヒンジ付き梁,曲がり梁)の支点反力の値を計算できる。梁(跳ねだし梁,ヒンジ付き梁,曲がり梁)の支点反力の値を計算できない。加えて,反力の正負の意味を理解していない。
各種梁(跳ねだし梁,ヒンジ付き梁,曲がり梁)の内力を計算できる。内力の値を計算によって求めることができ,かつ,値の正負の違いについて理解している。内力の値を計算によって求めることができる。内力を計算できない。
各種梁(跳ねだし梁,ヒンジ付き梁,曲がり梁)のせん断力図,曲げモーメント図を描くことができる。せん断力図,曲げモーメント図の2つを,内力の正負を理解した上で描くことができる。せん断力図,曲げモーメント図を描くことができる。せん断力図,曲げモーメント図を描けない。
静定ラーメンの反力を計算できる。力のつり合いを利用して静定ラーメンの支点反力の値を計算できるとともに,反力の正負の意味を理解している。力のつり合いを利用して静定ラーメンの支点反力の値を求めることができる。静定ラーメンの支点反力を求めることができない。加えて支点反力の正負の意味を理解していない。
静定ラーメンの内力を計算できる。内力の値を計算によって求めることができ,かつ,値の正負の違いについて理解している。内力の値を計算によって求めることができる。内力を計算できない。
静定ラーメンの軸力図,せん断力図,曲げモーメント図を描くことができる。軸力図,せん断力図,曲げモーメント図の3つを,内力の正負を理解した上で,描くことができる。軸力図,せん断力図,曲げモーメント図を描くことができる。軸力図,せん断力図,曲げモーメント図を描けない。
静定トラスの軸力を計算できる。軸力の正負を理解した上で軸力を計算できる。軸力を計算できる。軸力を計算できない。
構造物の安定・不安定ならびに静定・不静定を判断できる。構造物の安定・不安定ならびに静定・不静定について適切に理解した上で,これらを判断できる。構造物の安定・不安定ならびに静定・不静定を判断できる。構造物の安定・不安定ならびに静定・不静定を判断できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 本科の学習・教育目標 (HC) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
4学年まで継続して学習する建築構造力学のうち,2学年では力の合成・分解・つりあいと,つりあい条件から求めることのできる構造物(静定構造物)の反力,内力(軸力,せん断力,曲げモーメント)を求める方法について学ぶ。本授業は就職と進学のいずれにも関係する。また,建築士試験の受験に際しても非常に重要な科目である。
授業の進め方・方法:
座学を中心とする。原則として,オンライン教材を利用する。
注意点:
・構造系の科目の基礎となる科目である.理解の積み重ねが重要であり,わからないことをそのままにしておくと後々大変なことになるので注意してもらいたい.
・理解不足な点はオフィスアワー等を利用して積極的に質問してもらいたい.
・特段の理由なく,〆切までに提出されなかった課題は評価の対象としない.なお,〆切までに提出できそうにない・できなかった場合は教員に相談し,指示を受けること。
・成績評価の割合については,この科目シラバスの最下部にある「評価割合」の欄を参照すること。なお,この欄にある「総合評価割合」の「合計」100%のうち60%以上到達すれば合格となる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 跳ねだし梁の支点反力と内力 跳ねだし梁の支点反力と内力を計算できる。
内力の正負を理解した上で跳ねだし梁のせん断力図,曲げモーメント図を描くことができる。
2週 ヒンジ付き梁の支点反力と内力 ヒンジ付き梁の支点反力と内力を計算できる。
内力の正負を理解した上でヒンジ付き梁のせん断力図,曲げモーメント図を描くことができる。
3週 曲がり梁の支点反力と内力 曲がり梁の支点反力と内力を計算できる。
内力の正負を理解した上で曲がり梁のせん断力図,曲げモーメント図を描くことができる。
4週 静定ラーメンの支点反力 静定ラーメンの反力を計算できる。
5週 静定ラーメンの内力 静定ラーメンの内力を計算できる。
内力の正負を理解した上で静定ラーメンの軸力図,せん断力図,曲げモーメント図を描くことができる。
6週 静定ラーメンの内力 静定ラーメンの内力を計算できる。
内力の正負を理解した上で静定ラーメンの軸力図,せん断力図,曲げモーメント図を描くことができる。
7週 3ヒンジラーメンの支点反力 静定ラーメンの反力を計算できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 試験解答・確認
10週 3ヒンジラーメンの内力 静定ラーメンの内力を計算できる。
内力の正負を理解した上で静定ラーメンの軸力図,せん断力図,曲げモーメント図を描くことができる。
11週 トラスの軸力 軸力の正負を理解した上で静定トラスの軸力を計算できる。
12週 トラスの軸力 軸力の正負を理解した上で静定トラスの軸力を計算できる。
13週 トラスの軸力 軸力の正負を理解した上で静定トラスの軸力を計算できる。
14週 構造物の安定・不安定について 構造物の安定・不安定ならびに静定・不静定を判断できる。
15週 学年末試験
16週 試験返却・解答

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野構造骨組構造物の安定・不安定の判定ができる。4後13,後14
トラスの種類を説明でき、トラスの部材力の意味について説明できる。4後10,後11,後12
節点法や切断法を用いて、トラスの部材応力を計算できる。4後10,後11,後12
はりの断面に作用する内力としての応力(軸力、せん断力、曲げモーメント)、応力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)について説明することができる。4後1
はり(単純ばり、片持ちはり)の応力を計算し、応力図を描くことができる。4後1
ラーメンやその種類について説明できる。4後2,後3,後4,後5,後6,後7
ラーメンの支点反力、応力(軸力、せん断力、曲げモーメント)を計算し、その応力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)をかくことができる。4後2,後3,後4,後5,後6,後7
構造物の安定性、静定・不静定の物理的意味と判別式の誘導ができ、不静定次数を計算できる。4後13,後14

評価割合

中間試験期末試験課題出席態度合計
総合評価割合35352010100
基礎的能力00000
専門的能力35352010100
分野横断的能力00000