建築構造力学Ⅲ

科目基礎情報

学校 呉工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 建築構造力学Ⅲ
科目番号 0076 科目区分 専門 / 選択必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 建築学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 土方勝一郎ほか:よくわかる建築構造力学Ⅰ、森北出版
土方勝一郎ほか:よくわかる建築構造力学Ⅱ、森北出版
担当教員 仁保 裕

到達目標

1.断面1次モーメントの計算ができる。
2.図心の位置を求めることができる。
3.断面2次モーメントの計算ができる。
4.断面係数の計算ができる。
5.断面二次半径と細長比の計算ができる。
6.梁や柱の断面に働く応力度の計算ができる。
7.ひずみの定義を理解して計算ができる。
8.長柱の弾性座屈についてオイラー座屈軸力を計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
断面1次モーメントの計算ができる。断面1次モーメントの計算が的確にできる。断面1次モーメントの計算ができる。断面1次モーメントの計算ができない。
図心の位置を求めることができる。図心の位置を的確に求めることができる。図心の位置を求めることができる。図心の位置を求めることができない。
断面2次モーメントの計算ができる。断面2次モーメントの計算が的確にできる。断面2次モーメントの計算ができる。断面2次モーメントの計算ができない。
断面係数の計算ができる。断面係数の計算が的確にできる。断面係数の計算ができる。断面係数の計算ができない。
断面二次半径と細長比の計算ができる。断面二次半径と細長比の計算が双方ともできる。断面二次半径と細長比のうち,どちらか一方が計算できる。断面二次半径と細長比についてどちらも求めることができない。
梁や柱の断面に働く応力度の計算ができる。垂直応力度,せん断応力度,曲げ応力度のみならず,偏心荷重を受ける断面の応力度を計算できる。垂直応力度,せん断応力度,曲げ応力度を計算できる。垂直応力度,せん断応力度,曲げ応力度のうちの二つ以下の計算しかできない。
ひずみの定義を理解して計算ができる。ひずみの定義を理解した上でひずみの計算ができる。ひずみの定義を理解していないが計算できる。もしくは計算できないがひずみの定義は理解している。ひずみの定義を理解できず,かつ,計算もできない。
長柱の弾性座屈についてオイラー座屈軸力を計算できる。両端ピン支持された長柱のオイラー座屈軸力を定式化でき,かつ,オイラー座屈軸力を計算できる。公式を用いてオイラー座屈軸力を計算できるオイラー座屈軸力を計算できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 本科の学習・教育目標 (HC) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
2学年で学んだ建築構造力学Ⅰの基本的な知識(はり・ラーメンの曲げモーメント、せん断力、軸方向力)をもとに、実社会で必須となる建築物の構造設計における断面性能や部材応力度を算出する能力を習得する。なお、本授業は進学と就職に関係する。
授業の進め方・方法:
オンライン動画を使用した講義と演習課題を基本とする。
注意点:
・ 2学年の建築構造力学Ⅰで学習した内容および積分および微分方程式がよく出てくるので理解しておくこと。                   
・ 演習課題の提出は、指定した期日を厳守すること。指定日時を越えた提出は受理しない。
・ 成績評価の割合については,この科目シラバスの最下部にある「評価割合」の欄を参照すること。なお,この欄にある「総合評価割合」の「合計」100%のうち60%以上到達すれば合格となる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 断面一次モーメント 断面1次モーメントの定義を理解し,任意断面の断面1次モーメントを計算できる。
2週 図心 任意断面について断面1次モーメントから図心を計算できる。
3週 断面二次モーメント 断面二次モーメントの定義を理解できる。
4週 断面二次モーメント 任意断面の断面二次モーメントを計算できる。
5週 断面係数 断面係数の定義を理解し,任意断面の断面係数を計算できる。
6週 断面二次半径と細長比 断面二次半径の定義を理解し,任意断面の断面二次半径を計算できる。
細長比の定義を理解し,任意断面をもつ部材の細長比を計算できる。
7週 中間試験
8週 解答確認
2ndQ
9週 垂直応力度とせん断応力度について 軸力と垂直応力度の関係を理解し,垂直応力度を計算できる。
せん断応力度の定義を理解できる。
10週 ひずみについて 縦ひずみと横ひずみについて理解できる。
ポアソン比について理解できる。
せんだんひずみについて理解できる。
11週 梁の曲げ応力度について 梁の曲げ応力度分布を理解し,任意断面の曲げ応力度を計算できる。
縁応力度の定義を理解し,計算できる。
12週 梁のせん断応力度について 断面内におけるせん断応力度の分布について理解し,計算,図示できる。
13週 圧縮材の座屈について 長柱の弾性座屈について理解できる。
オイラー座屈軸力の計算ができる。
14週 偏心荷重を受ける材の応力について 偏心荷重をうける短柱の軸応力度分布について理解できる。
断面の核について理解できる。
15週 期末試験
16週 答案返却・解答説明

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野構造断面一次モーメントを理解し、図心を計算できる。4前1,前2
断面二次モーメント、断面相乗モーメント、断面係数や断面二次半径などの断面諸量を計算できる。4前3,前4,前5,前6
弾性状態における応力とひずみの定義、力と変形の関係を説明でき、それらを計算できる。4前6,前9,前10
曲げモーメントによる断面に生じる応力(引張、圧縮)とひずみの関係を理解し、それらを計算できる。4前11
はり断面内のせん断応力分布について説明できる。4前12
圧縮力を受ける柱の分類(短柱・長柱)が出来、各種支持条件に対するEuler座屈荷重を計算できる。4前13
偏心圧縮柱の応力状態を説明できる。4前14

評価割合

中間試験期末試験課題態度合計
総合評価割合35352010100
基礎的能力00000
専門的能力35352010100
分野横断的能力00000