建築設計製図Ⅳ

科目基礎情報

学校 呉工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 建築設計製図Ⅳ
科目番号 0186 科目区分 専門 / 選択必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 日本建築学会編『コンパクト設計資料集成』第3版、丸善、2005年。
担当教員 篠部 裕,下倉 玲子,鍵山 昌信,穂垣 友康,安 箱敏

到達目標

1.中規模程度の建築に於ける所要室の的確な規模と配置、的確な動線計画ができる(公共建築)
2.意匠性のある設計ができる(公共建築・デザインコンペティション)
3.コンセプトメイキング(構想力)と新しい空間の提案ができる(デザインコンペティション)
4.適切な図面表現、空間表現、および立体表現ができる(公共建築・デザインコンペティション)
5.効果的なプレゼンテーションをすることができる(公共建築・デザインコンペティション)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.中規模程度の建築に於ける所要室の的確な規模と配置、的確な動線計画ができる中規模程度の建築に於ける所要室の的確な規模と配置、的確な動線計画が適切にできる中規模程度の建築に於ける所要室の的確な規模と配置、的確な動線計画ができる中規模程度の建築に於ける所要室の的確な規模と配置、的確な動線計画ができない
2.意匠性のある設計ができる意匠性のある設計が適切にできる意匠性のある設計ができる意匠性のある設計ができない
3.コンセプトメイキング(構想力)と新しい空間の提案ができるコンセプトメイキング(構想力)と新しい空間の提案が適切にできるコンセプトメイキング(構想力)と新しい空間の提案ができるコンセプトメイキング(構想力)と新しい空間の提案ができない
4.適切な図面表現、空間表現、および立体表現ができる適切な図面表現、空間表現、および立体表現が適切にできる適切な図面表現、空間表現、および立体表現ができる適切な図面表現、空間表現、および立体表現ができない
5.効果的なプレゼンテーションをすることができる効果的なプレゼンテーションをすることが適切にできる効果的なプレゼンテーションをすることができる効果的なプレゼンテーションをすることができない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 本科の学習・教育目標 (HC) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 この科目は総合的な視点で建築技術を捉え、具体的な建築を設計し図面で表現する科目である。全15週のうち、7週は設計事務所での実務経験を有する教員が担当する。また、講評会は、現在、建築設計実務に携わっている一級建築士らが評価者として授業に参加する。本科目では、中規模程度の公共建築を計画、設計、製図できる能力を習得するために、以下の項目を目的とする。 本演習は建築を体系的に捉えながら学力を身につけ、就職および進学に関連する。
①公共建築を計画設計できる能力を習得する。
②コンセプチュアルな課題に対する設計・製図手法を習得する。
③製図法に則った図面表現および、建築の空間的、立体的な表現ができる能力を習得する。
④自分が設計した建築を発表する能力を習得する。
⑤デザイン探求の3次元的思考能力、建築史と倫理、芸術、技術、人文科学を応用する能力、美的・技術的なデザイン能力、建築デザイン力を習得する。
授業の進め方・方法:
 演習はグループに分け、担当教員が学生の能力に応じ個別指導する。初期段階では、コンセプトやエスキスなどを添削する。製図段階では、図面作成や模型写真、レイアウトを指導する。講評会を行い設計案の講評をする。
注意点:
 建築設計の能力を向上させるためには、日頃から図書館にある最新の建築雑誌や建築作品集などを見ることが重要である。なお、本科目は建築設計の実務経験のある教員により、基本計画や図面作成などの指導や講評を行う科目である。
 成績評価の割合については、この科目シラバスの最下部にある「評価割合」の欄を参照すること。この欄にある「総合評価割合」の「合計」100%のうち60%以上達成すれば合格となる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 第1課題:小学校 説明 小学校の計画課題を理解し、説明することができる。
2週 コンセプト・エスキス 与えられた条件をもとに、コンセプトをまとめられる。
3週 コンセプト・エスキス 与えられた条件をもとに、コンセプトをまとめられる。
4週 コンセプト・エスキス 与えられた条件をもとに、コンセプトをまとめられる。
5週 コンセプト・エスキス+図面作成 与えられた条件をもとに、コンセプトをまとめられる。
コンセプトに応じた平面図、断面図、立面図が作成できる。
6週 図面作成 コンセプトに応じた平面図、断面図、立面図が作成できる。
7週 図面作成 コンセプトに応じた平面図、断面図、立面図が作成できる。
8週 図面作成+模型製作 コンセプトに応じた平面図、断面図、立面図が作成できる。
図面に対応した模型を製作できる
2ndQ
9週 模型製作 図面に対応した模型を製作できる
10週 提出、講評会 コンセプトと図面、模型に応じたプレゼンテーションができる。
11週 第2課題:デザインコンペティション 説明
全国高専デザインコンペティションの課題は毎年異なるため、出題意図をよく理解して、コンセプトを作成する必要がある。規模や計画性を押さえることはもちろんであるが、新しい空間の提案性が求められるため、コンセプトメイキングに時間を掛け設計する。
12週 コンセプト・エスキス 与えられた条件をもとに、コンセプトをまとめられる。
13週 製図 コンセプトに応じた平面図、断面図、立面図などが作成できる。
14週 製図 コンセプトに応じた平面図、断面図、立面図などが作成できる。
15週 提出、講評会 コンセプトと図面に応じたプレゼンテーションができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野設計・製図製図用具の特性を理解し、使用できる。4
線の描き分け(3種類程度)ができる。4
文字・寸法の記入を理解し、実践できる。4
建築の各種図面の意味を理解し、描けること。4
図面の種類別の各種図の配置を理解している。4
図面の尺度・縮尺について理解し、図面の作図に反映できる。4
立体的な発想とその表現(例えば、正投象、単面投象、透視投象などを用い)ができる。4
ソフトウェアを用い、各種建築図面を作成できる。4前5,前6,前7,前8,前13,前14
各種模型材料(例えば、紙、木、スチレンボードなど)を用い、図面をもとに模型を製作できる。または、BIMなどの3D-CADにより建築モデルを作成できる。4前8,前9
与えられた条件をもとに、コンセプトがまとめられる。4前1
与えられた条件をもとに、動線・ゾーニングのエスキスができる。4前2
与えられた条件をもとに、配置図、各階平面図、立面図、断面図などがかける。4前3
設計した建築物の模型またはパースなどを製作できる。4前4
講評会等において、コンセプトなどをまとめ、プレゼンテーションができる。4前5
敷地と周辺地域および景観などに配慮し、配置、意匠を検討できる。4前6
建築の構成要素(形と空間の構成)について説明できる。4前7
建築における形態(ものの形)について説明できる。4前8
分野横断的能力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00001000100
基礎的能力0000000
専門的能力00001000100
分野横断的能力0000000