建築構造力学Ⅱ

科目基礎情報

学校 呉工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 建築構造力学Ⅱ
科目番号 0238 科目区分 専門 / 選択必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 寺本隆幸ほか:建築構造の力学Ⅰ[静定力学編]、同Ⅱ[不静定構造物・振動応答解析編]、森北出版
担当教員 光井 周平

到達目標

1.断面諸量の計算ができ,曲げ,せん断,軸方向応力度の算出ができる.
2.たわみの計算ができる.
3.不静定構造物の応力を仮想仕事法で求めることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1断面諸量の計算ができ,曲げ,せん断,軸方向応力度の算出が適切にできる.断面諸量の計算ができ,曲げ,せん断,軸方向応力度の算出ができる.断面諸量の計算ができ,曲げ,せん断,軸方向応力度の算出ができない.
評価項目2たわみの計算が適切にできる.たわみの計算ができる.たわみの計算ができない.
評価項目3不静定構造物の応力を仮想仕事法で求めることが適切にできる.不静定構造物の応力を仮想仕事法で求めることができる.不静定構造物の応力を仮想仕事法で求めることができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 本科の学習・教育目標 (HC) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
2学年で学んだ建築構造力学Ⅰの基本的な知識(はり・ラーメンの曲げモーメント、せん断力、軸方向力)をもとに、実社会で必須となる建築物の構造設計における断面の応力度、静定構造物の変形、不静定構造物の応力を算出する能力を習得する。なお、本授業は進学と就職に関係する。
授業の進め方・方法:
講義と演習・宿題・確認テストを基本とする。
注意点:
・ 2学年の建築構造力学Ⅰで学習した内容および積分および微分方程式がよく出てくるので理解しておくこと。                                               
・ 演習課題の提出は、指定した期日を厳守すること。指定日時を越えた提出は受理しない。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 断面の性質  断面1次モーメントと図心の算出
2週 断面の性質  断面1次モーメントと図心の算出
3週 断面の性質  断面2次モーメントの算出
4週 断面の性質  断面2次モーメントの算出
5週 断面の性質 断面係数,断面2次半径の算出
6週 断面の性質 断面係数,断面2次半径の算出
7週 中間試験
8週 部材に生ずる応力 垂直応力度とせん断応力度の算出
2ndQ
9週 部材に生ずる応力 縦ひずみと縦ひずみ度、横ひずみと横ひずみ度
10週 部材に生ずる応力 ポアソン数とポアソン比,せん断ひずみとせん断ひずみ度
11週 部材に生ずる応力 はりの曲げ応力度
12週 部材に生ずる応力 はりのせん断応力度
13週 部材に生ずる応力 偏心荷重を受ける部材の応力度
14週 部材に生ずる応力 座屈応力度
15週 期末試験
16週 答案返却・解答説明
後期
3rdQ
1週 はりの変形 たわみの微分方程式
2週 はりの変形 たわみの微分方程式
3週 はりの変形 モールの定理
4週 はりの変形 モールの定理
5週 はりの変形 仮想仕事法
6週 静定構造物の変形 仮想仕事法
7週 中間試験
8週 静定構造物の変形 仮想仕事法
4thQ
9週 静定構造物の変形 仮想仕事法
10週 静定構造物の変形 仮想仕事法
11週 静定構造物の変形 仮想仕事法
12週 不静定構造物の応力 仮想仕事法による静定構造物の応力
13週 不静定構造物の応力 仮想仕事法による静定構造物の応力
14週 不静定構造物の応力 仮想仕事法による静定構造物の応力
15週 期末試験
16週 答案返却・解答説明

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野構造断面一次モーメントを理解し、図心を計算できる。4前1,前2
断面二次モーメント、断面相乗モーメント、断面係数や断面二次半径などの断面諸量を計算できる。4前3,前4,前5,前6
弾性状態における応力とひずみの定義、力と変形の関係を説明でき、それらを計算できる。4前8,前9,前10,前11,前12
曲げモーメントによる断面に生じる応力(引張、圧縮)とひずみの関係を理解し、それらを計算できる。4前8,前9,前10,前11,前12
はり断面内のせん断応力分布について説明できる。4前8,前9,前10,前11,前12
応力と荷重の関係、応力と変形の関係を用いてはりのたわみの微分方程式を用い、幾何学的境界条件と力学的境界条件について説明でき、たわみやたわみ角を計算できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
不静定構造物の解法の基本となる応力と変形関係について説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
圧縮力を受ける柱の分類(短柱・長柱)が出来、各種支持条件に対するEuler座屈荷重を計算できる。4前13,前14
偏心圧縮柱の応力状態を説明できる。4前13,前14
構造力学における仕事やひずみエネルギーの概念について説明できる。4後3,後4,後5,後6,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
仕事やエネルギーの概念を用いて、構造物(例えば梁、ラーメン、トラスなど)の支点反力、応力(図)、変形(たわみ、たわみ角)を計算できる。4後3,後4,後5,後6,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
静定基本系(例えば、仮想仕事法など)を用い、不静定構造物の応力と、支点反力を求めることができる。4後12,後13,後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力0000000
専門的能力70000300100
分野横断的能力0000000