建築環境工学

科目基礎情報

学校 呉工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 建築環境工学
科目番号 0258 科目区分 専門 / 選択必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 田中俊六ほか『最新建築環境工学』(井上書院)
担当教員 大和 義昭

到達目標

・快適条件に関する説明,日照・日射,人工光による照明に関する説明および計算ができる
・換気と通風,建築伝熱,湿気,結露,空気線図に関する説明,計算ができる
・建築音響に関する説明,計算ができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1日照・日射に関する説明および計算が適切にできる.日照・日射に関する説明および計算ができる.日照・日射に関する説明および計算ができない.
評価項目2換気と通風,建築伝熱,湿気,結露,空気線図に関する説明,計算が適切にできる.換気と通風,建築伝熱,湿気,結露,空気線図に関する説明,計算ができる.換気と通風,建築伝熱,湿気,結露,空気線図に関する説明,計算ができない.
評価項目3建築音響に関する説明,計算が適切にできる.建築音響に関する説明,計算ができる.建築音響に関する説明,計算ができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 本科の学習・教育目標 (HC) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科目は,建築設計・計画における建築環境工学の位置づけと重要性を認識することと,健康的で快適な建築物を設計するための工学的手法を学ぶことを目的としている.そのために本科目では,屋内外の音,熱,光,空気の各環境,およびそれら屋外の環境が屋内の音,熱,光,空気の各環境に及ぼす影響を定量的に評価する方法について学習する.建築学における建築環境工学の重要さは近年増々大きくなっているため,建築環境工学の基礎的知識を学習する本科目は,就職・進学を問わず,全ての学生に関連する.
授業の進め方・方法:
講義を基本とし,演習課題を適宜実施する.
注意点:
本科目は建築士試験指定科目の「建築環境工学」系の科目の一つに位置づけられているので,単位を取得するように心がけてください.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 概論 1週目 建築環境とは 快適条件に関する説明ができる
2週 日照・日射 1週目 日照・日射の概論,採光計画 日照・日射に関する説明および計算ができる
3週 日照・日射 2週目 太陽位置の計算 日照・日射に関する説明および計算ができる
4週 日照・日射 3週目 日影図,日照時間図の利用法 日照・日射に関する説明および計算ができる
5週 採光・照明,人間の視覚特性 日照・日射に関する説明および計算ができる
6週 昼光による照明 1週目 測光量,点光源・線光源からの距離減衰 日照・日射に関する説明および計算ができる
7週 昼光による照明 2週目 昼光率計算 日照・日射に関する説明および計算ができる
8週 昼光による照明 3週目 立体角投射率計算 日照・日射に関する説明および計算ができる
2ndQ
9週 人工光による照明 1週目 人工光源の特徴 人工光による照明に関する説明および計算ができる
10週 人工光による照明 2週目 光束法による照明計画 人工光による照明に関する説明および計算ができる
11週 色彩と色彩計画 表色系,色彩の効果 人工光による照明に関する説明および計算ができる
12週 換気と空気 1週目 室内空気質基準,必要換気量 換気と通風に関する説明,計算ができる
13週 換気と空気 2週目 ザイデル式による換気計算 換気と通風に関する説明,計算ができる
14週 換気と空気 3週目 自然換気量の計算 換気と通風に関する説明,計算ができる
15週 期末試験
16週 答案返却 解答説明
後期
3rdQ
1週 換気と空気 4週目 機械換気,建物の気密性能 換気と通風に関する説明,計算ができる
2週 建築伝熱 1週目 熱伝導,熱対流,熱放射,熱伝達,熱貫流 建築伝熱に関する説明,計算ができる
3週 建築伝熱 2週目 壁体内部の熱貫流,壁体表面での熱伝達 建築伝熱に関する説明,計算ができる
4週 建築伝熱 3週目 建物と外部との熱授受  建築伝熱に関する説明,計算ができる
5週 建築伝熱 4週目 温熱環境評価,断熱性能評価 建築伝熱に関する説明,計算ができる
6週 湿気と結露 1週目 空気線図 湿気,結露,空気線図に関する説明,計算ができる
7週 湿気と結露 1週目 結露の害と対策 湿気,結露,空気線図に関する説明,計算ができる
8週 建築音響概論,音波の性質 建築音響に関する説明,計算ができる
4thQ
9週 人間の聴覚特性 1週目 耳の構造,等ラウドネス曲線 建築音響に関する説明,計算ができる
10週 人間の聴覚特性 2週目 音圧レベル表示,デシベル和 建築音響に関する説明,計算ができる
11週 室内音響 室内音響の注意点,A特性・C特性 建築音響に関する説明,計算ができる
12週 遮音 遮音の質量則 建築音響に関する説明,計算ができる
13週 遮音 遮音性能の評価方法,L値・D値 建築音響に関する説明,計算ができる
14週 吸音 残響時間,各種建材の吸音率 建築音響に関する説明,計算ができる
15週 期末試験
16週 テスト返却 解答解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野環境・設備気候、気象について説明できる。4前1,前2
気温、温度、湿度および気温と湿度の形成について説明できる。4前1,前2
雨、雪による温度、湿度の関係について説明できる。4前1,前2
建設地と太陽位置について説明できる。4前3,前4
日照時間および日照時間図について説明できる。4前3,前4
日照と日射の使い分けについて説明できる。4前3,前4
紫外線、赤外線、可視光線の効果の違いを説明できる。4前3,前4
視覚と光の関係について説明できる。4前5,前6,前7,前8
明視、グレアの現象について説明できる。4前5,前6,前7,前8
採光および採光計画について説明できる。4前5,前6,前7,前8
人工照明について説明できる。4前6,前7,前9,前10
照明計画および照度の計算ができる。4前6,前7,前9,前10
表色系について説明できる。4前11
色彩計画の概念を知っている。4前11
伝熱の基礎について説明できる。4後2,後3,後4,後5
熱貫流について説明できる。4後2,後3,後4,後5
室温の形成について理解している。4後2,後3,後4,後5
湿り空気、空気線図について説明できる。4後6,後7
結露現象について説明できる。4後6,後7
空気汚染の種類と室内空気環境基準について説明できる。4前12,前13,前14,後1
必要換気量について計算できる。4前12,前13,前14,後1
自然換気と機械換気について説明ができる。4前12,前13,前14,後1
音の単位について説明できる。4後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
聴覚の仕組みについて説明できる。4後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
音心理の三大特性、大きさとうるささ、音の伝搬、減衰、回折について説明できる。4後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
吸音と遮音、残響について説明できる。4後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
遮音材料の仕組み、音響計画について説明できる。4後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合45000550100
基礎的能力0000000
専門的能力45000550100
分野横断的能力0000000