特別一般講義(AI基礎技術演習)

科目基礎情報

学校 呉工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 特別一般講義(AI基礎技術演習)
科目番号 0003 科目区分 一般 / 選択
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 特別一般講義・特別専門講義 対象学年 1
開設期 集中 週時間数
教科書/教材 谷田部 卓 著「ディープラーニング」(創元社)
担当教員 平野 旭

到達目標

1. AIの基礎技術に関して説明ができる
2. AI技術を自身の専門領域で活用できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1代表的なAI基礎技術について十分に説明ができる.代表的なAI基礎技術ついて説明ができる.代表的なAI基礎技術について説明できない.
評価項目2AI基礎技術について自身の専門領域で十分に活用できる.AI基礎技術について自身の専門領域で活用できる.AI基礎技術について自身の専門領域で活用できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
AI技術に関する基礎知識を有するとともに,自身の専門領域で利活用できる人材のニーズが高まっている.本科目では,全学科・学年を履修対象とし,AI基礎技術に関する知識の習得と,受講者の専門領域に応じたAI技術の利活用に関する演習を行う.
授業の進め方・方法:
 各種の基本技術に関して学習後,パソコンおよび MATLAB を利用した演習を行う.応用演習では,AIに入力するためのデータを自身で検討・収集し,演習を行う.
 夏季休業中に4日間で開講予定とし,評価は8週までの基礎知識に関する習得度チェックテストと,9週~12週の内容を踏まえて行う応用演習の発表点(学生間相互評価+教員評価)と提出されたポートフォリオで評価する.
注意点:
 全学科・全学年を対象とした開講である為,プログラミング経験やスキルなど,特定の学科・学年に偏ったスキルは要求しない.講義の中では,MATLABを使った体験学習を根本とし,複雑なプログラミングは行わない.ただし,配布するサンプルプログラムの一部を変更したり,ファイル操作などのパソコン操作ができることを受講条件とする.
 遠方へ帰省する者が受講を希望する場合,Office365のweb会議機能(Teams)を利用した受講を許可する.ただし,遠隔授業に耐えうるパソコンスペックおよび通信環境を有し,受講前に申請して許可を得ることを条件とする.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 学習内容に関する概説
学習ツールに関する説明
MATALBの基本操作ができる.
2週 AIの定義と活用事例
機械学習の種類と特徴
[Chapter1 機械学習とは]
AIの定義,AIの導入事例を説明できる.
機械学習の種類と,過学習などの用語について説明できる.
3週 回帰・クラス分類 単回帰分析やクラス分類の説明ができる.
ソフトウェアで分析・分類ができる.
4週 クラスタリング・情報圧縮 クラスタリングや情報圧縮の説明ができる.
ソフトウェアでクラスタリングと情報圧縮ができる.
5週 ニューラルネットワーク
[Chapter2 ディープラーニングのしくみ]
ニューラルネットワークの構造やパラメータ調整の仕組みと,使われ方について説明できる.
6週 ディープニューラルネットワーク/ディープラーニング ディープラーニングの自動特徴抽出性能など,機械学習との違いについて説明できる.
7週 畳み込みニューラルネットワークに関する事前学習
~ 画像データと画像処理の基本 ~
画像データの構成と基本的な画像処理の流れについて説明できる.
8週 畳み込みニューラルネットワーク(CNN) 畳み込みニューラルネットワークの構造,畳み込み処理やプーリング処理などの用語について説明できる.
2ndQ
9週 事前学習済みCNNと活用1
~ ネットワークの状態を知る ~
[Chapter3 AIアプリケーションの開発方法]
AlexNetやGoogLeNetの構造や特徴について説明できる.MATLABの各種機能を用いて,途中の層の状態を確認することができる.
10週 事前学習済みCNNと活用2
~ 特徴量の利用方法を知る ~
AlexNetやGoogLeNetなどの事前学習済みCNNと画像データを利用し,製品の不良判別や登録外人物の判別などができる.
11週 事前学習済みCNNと活用3
~ 転移学習 ~
AlexNetやGoogLeNetに対して転移学習を行い,登録者判別(クラス分類)が行える.
12週 その他のAI技術について
~ 自然言語処理・生成モデル~
自然言語処理やGANによる画像生成などについて説明できる.
13週 応用演習 8~12週で学習したエッセンスと,自分で準備したデータを利用し,自身の専門領域に関する応用展開を考え,実践することができる.
14週 発表会準備 パワーポイントなどを用いて,AI技術に関して応用演習を行った目的・手順・結果をまとめることができる.
15週 発表会 パワーポイントなどを用いて,AI技術の応用結果について発表することができる.
16週 まとめ
[Chapter4 AI技術とビジネス]
Chapter3・4を参考にAI技術の展開と動向についてまとめることができる.
後期
3rdQ
1週
2週
3週
4週
5週
6週
7週
8週
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合3040100200100
基礎的能力0000000
専門的能力3020500055
分野横断的能力0205020045