特別専門講義(AI基礎技術数学)

科目基礎情報

学校 呉工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 特別専門講義(AI基礎技術数学)
科目番号 0004 科目区分 専門 / 選択
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 特別一般講義・特別専門講義 対象学年 1
開設期 集中 週時間数
教科書/教材
担当教員 平野 旭

到達目標

1. AIの基礎技術に関して数学的技術の観点から説明ができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1代表的なAI基礎技術について理論的な観点から十分に説明ができる代表的なAI基礎技術ついて理論的な観点から説明ができる代表的なAI基礎技術について理論的な観点から説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 AI技術に関する基礎知識を有するとともに、自身の専門領域で利活用できる人材のニーズが高まっている。本科目では、全学科・学年を履修対象とし、『AI基礎技術演習』のアドバンストコースの位置づけとして、AI基礎技術に関する知識の深化を目的とする。具体的には、『AI基礎技術演習』で体験的に学習した各種技術の数学的理論、および、各種ハイパーパラメータの影響を考察できるようになることを目的とする。
 本講義の中でAI技術の中における数学の使われ方を学び、通常の数学授業における学習モチベーションアップを期待する。
授業の進め方・方法:
各種の基本技術に関してスライド講義形式にて学習後、パソコンおよび MATLAB を利用した演習を行う。夏季休業中に開講予定とし、評価は講義中に提示するレポート課題などをまとめて提出されたポートフォリオ(100%)で評価する。
なお、高専間の連携授業の1つとして開講され、授業自体は田中大介(新居浜高専 機械工学科)教員が担当し、開設校の担当として平野教員が補助的な役割を担う。
注意点:
 全学科・全学年を対象とした開講である為、特定の学科・学年に偏ったスキルは要求しないが、数学に関する抵抗が無い学生の受講を歓迎する。講義の中では、一部MATLABを使ったプログラミングを実施するが、体験学習を根本とし、複雑なプログラミングは行わない。ただし、配布するサンプルプログラムの一部を変更したり、ファイル操作などのパソコン操作ができることを受講条件とする。
 遠方へ帰省する者が受講を希望する場合、Office365のweb会議機能(Teams)を利用した受講を許可する。ただし、遠隔授業に耐えうるパソコンスペックおよび通信環境を有し、受講前に申請して許可を得ることを条件とする。
 TAが確保できない場合には受講人数を限定したり、場合によっては開講しない場合がある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 学習内容に関する概説
2週 数学の基礎 微分の意味を理解し、簡単な微分計算ができる。微分の計算を偏微分に応用できる。
3週 回帰とは 簡単な例題を通して、回帰問題の解き方を説明できる。
4週 最小二乗法 微分と最小二乗法との関連を説明できる。
5週 最小二乗法による回帰問題の解法 最小二乗法により回帰問題を解くことができる。
6週 最小二乗法による回帰問題の解法 解析解が得られない最適化問題に対して最急降下法により近似解を得る方法を説明できる。
7週 最小二乗法による回帰問題の解法 解析的な微分と数値的な微分の違いについて説明できる。
数値微分を利用して最適化問題を解くことができる。
8週 ニューラルネットワークの定式化 回帰問題としてのニューラルネットワークを定式化できる。
2ndQ
9週 ニューラルネットワークの数値微分による実装(1) MATLABの機能を用いて、ニューラルネットワークの実装ができる。
10週 ニューラルネットワークの数値微分による実装(2) MATLABの機能を用いて、ニューラルネットワークの実装ができる。
11週 最適化法による違い 最急降下法やAdamなどの数値最適化法について説明できる。
12週 ニューラルネットワークの限界 CNNがなぜ利用されるようになったのか説明できる。
13週 畳み込みと画像処理 畳み込み演算が画像データに対して有益に働く理由を説明できる
14週 CNNの各種パラメータの意味合い ストライド・パディング・プーリングについて説明できる
15週 CNNの実装 MATLABの機能を用いて、CNNの実装ができる
16週 まとめ これまでの知識をもとに、AIを数学的技術の観点から説明できる。
後期
3rdQ
1週
2週
3週
4週
5週
6週
7週
8週
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00001000100
基礎的能力0000000
専門的能力000050050
分野横断的能力000050050