グローバル倫理

科目基礎情報

学校 呉工業高等専門学校 開講年度 2022
授業科目 グローバル倫理
科目番号 0016 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 プロジェクトデザイン工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 藤本義彦・木原滋哉・天内和人 (編) 秋山仁(監)(2018)『技術者倫理: グローバル社会で活躍するための異文化理解』実教出版/日本環境学会幹事会(2022)「産官学民コラボレーションによる環境創出」本の泉社.
担当教員 小倉 亜紗美

到達目標

グローバルな課題についての知識を深め、それぞれの課題に対し、倫理的に判断出来るようになる
1.グローバル社会で発生している諸問題を理解し、説明することができる
2.グローバルな課題に対し、倫理的な解決策を提示出来る
3.グローバルな課題に対する自らの意見をまとめ、伝えることが出来る

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1グローバル社会で発生している諸問題を的確に理解し、説明することができるグローバル社会で発生している諸問題を理解し、説明することができるグローバル社会で発生している諸問題を理解し説明することができない
評価項目2グローバルな課題に対し、倫理的に的確な解決策を提示出来るグローバルな課題に対し、倫理的な解決策を提示出来るグローバルな課題に対し、倫理的な解決策を提示出来ない
評価項目3グローバルな課題に対する自らの意見を的確にまとめ、伝えることが出来るグローバルな課題に対する自らの意見をまとめ、伝えることが出来るグローバルな課題に対する自らの意見をまとめ、伝えることが出来ない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 専攻科の学習・教育目標 (SA) 説明 閉じる
JABEE 環境都市(B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
グローバル化が進む現代において、人や物、情報がグローバルに移動するようになり、私たちの暮らす世界は多様な言語・価値観・文化的背景を持った人々が共存する社会へと変化し、様々なグローバルイシュー(地球規模の課題)に直面している。それらに伴い、倫理の基準もグローバルに変化してきている。ものづくりの世界においても自然環境や社会的影響を考えないと受け入れられない時代になり、技術者も国際社会の変化を常に意識し、対応していく必要に迫られている。そこで、グローバルな課題について深く理解し、技術者としてそれらに配慮した倫理的判断を常に意識し実行することが出来る、ものづくりを通じて持続可能な社会の構築に貢献する人材の育成を目的とする。
授業の進め方・方法:
講義とディスカッションを基本とする。この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習として講義やディスカッションの内容について、学生自らが考えたこと、この授業を受講する前と後の考えの変化などをレポートにして提出してもらいます。
注意点:
積極的に講義に参加し、学んでください。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 イントロダクション:なぜグローバル倫理を学ぶのか? グローバル倫理を学ぶ意味を理解し説明することができる
2週 地球環境問題とSDGs 地球環境問題の歴史とSDGsが出来た背景について理解し説明することができる
3週 地球温暖化とパリ協定(1) 地球温暖化をめぐる世界の情勢について、理解し、説明することが出来る
4週 地球温暖化とパリ協定(2) 地球温暖化の現状とその影響について理解し、パリ協定に対する世界の動向について理解し、説明することができる
5週 エネルギーと地下資源 世界のエネルギーや地下資源を巡る状況を理解し説明することができる
6週 生物多様性とABS 生物多様性の重要性を理解し、ものづくりにおける原料調達において、それを脅かさないようにする必要があることを理解し説明することができる
7週 水資源とその利用(1) 水資源を巡る世界の状況を理解し説明することができる
8週 水資源とその利用(2) 水の利用仕方についてグローバルな視点で考えることができる
4thQ
9週 廃棄物と循環型社会(1) 世界で起きている食品ロスを含めた廃棄物問題が環境や経済に及ぼす影響を理解し、説明することができる
10週 廃棄物と循環型社会(2) 廃棄物の適切な処理に加え、廃棄物を出さない仕組み(循環型社会)の構築について考えることができる
11週 持続可能な生産と消費(1) 世界の生産・取引の現場で起きている事象を理解し、生産者・消費者の視点で消費を考えることができる
12週 持続可能な生産と消費(2) 持続可能な生産・取引を行うことの意味やそれらを認証する制度について理解し説明することができる
13週 国際理解と平和(1) グローバル化社会においては、多様なバックグラウンドを持っている人と共生していることを理解し説明することができる
14週 国際理解と平和(2) 生産者も消費者も多様なバックグラウンドを持っていることを意識した、製造活動を行うことについて考察することができる
15週 グローバル化社会における技術者の役割 グローバル社会における技術者の役割について考え意見を述べることができる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。4後1,後12
工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。4後5,後6,後8,後10
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。4後4,後5,後6,後8,後10,後12,後14
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。4後1
社会における技術者の役割と責任を説明できる。4後1
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。4後2
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。4後2
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。4後2,後14
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。4後2
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。4後5
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。4後14
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。4後13,後14
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。4後13,後14
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。4後5,後7,後8,後9,後10
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。4後5,後7,後8,後9,後10
グローバリゼーション・異文化多文化理解グローバリゼーション・異文化多文化理解それぞれの国の文化や歴史に敬意を払い、その違いを受け入れる寛容さが必要であることを認識している。4後2,後13,後14
様々な国の生活習慣や宗教的信条、価値観などの基本的な事項について説明できる。4後2,後13,後14
異文化の事象を自分たちの文化と関連付けて解釈できる。4後2,後13,後14
それぞれの国や地域の経済的・社会的な発展に対して科学技術が果たすべき役割や技術者の責任ある行動について説明できる。4後2,後13,後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合06000400100
基礎的能力0300020050
専門的能力0100010020
分野横断的能力0200010030