高度専門特別講義Ⅱ(耐震構造)

科目基礎情報

学校 呉工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 高度専門特別講義Ⅱ(耐震構造)
科目番号 0025 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 プロジェクトデザイン工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 斉藤大樹:耐震・免震・制振のはなし-改正建築基準法対応,第2版,日刊工業新聞社
担当教員 仁保 裕

到達目標

1.振動方程式の基本が説明できる
2.地震力と構造物の動的な性質が説明できる
3.耐震構造、免震構造、制振構造の特性が説明できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1振動方程式の基本が適切に説明できる振動方程式の基本が説明できる振動方程式の基本が説明できない
評価項目2地震力と構造物の動的な性質が適切に説明できる地震力と構造物の動的な性質が説明できる地震力と構造物の動的な性質が説明でない
評価項目3耐震構造、免震構造、制振構造の特性が適切に説明できる耐震構造、免震構造、制振構造の特性が説明できる耐震構造、免震構造、制振構造の特性が説明できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 専攻科の学習・教育目標 (SC) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現在、実務設計においてはコンピュータを利用した動的耐震設計が静的耐震設計とともに用いられており、その理解は重要なウエイトを占めている。本講義では、コンピュータ用解析ソフトを利用するための前提となる基礎理論について学び、さらに、これらを応用して日本国内で多数建設されている免震構造、制振構造の構造特性について習得する。なお,本授業は進学と就職に関係する。
授業の進め方・方法:
講義と演習を基本とする.
注意点:
本科目は,これまで高専で学習した構造関係科目の総まとめである.現在,建築物の耐震設計は,性能設計へとシフトしてきており,従来からの設計手法に加えて,免震構造,制振構造の知識が要求されている.実社会での要求に対応できるように,授業内容を習得するように学習していただきたい.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 地震による被害、設計用地震荷重 建築基準法施行令の地震荷重の算出ができる
2週 振動モデルの作成とその動特性の算出 運動方程式を作成することができる
3週 運動方程式の数値積分 運動方程式の数値積分ができる
4週 地震動波形の応答スペクトルの作成 応答スペクトルが説明できる
5週 モーダルアナリシスによる構造物の応答計算 モーダルアナリシスによって構造物の応答計算ができる
6週 マトリックス変位法による応力解析 マトリックス変位法が理解できる
7週 マトリックス変位法による応力解析
8週 等価線形化法の理論 等価線形化法が理解できる
2ndQ
9週 等価線形化法による非線形応答の計算
10週 建物と地盤の相互作用 建物と地盤の相互作用が理解できる
11週 免震構造の設計法(1) 免震構造が理解できる
12週 免震構造の設計法(2)
13週 制振構造の設計法(1) 制振構造が理解できる
14週 制振構造の設計法(2)
15週 期末試験
16週 答案返却・解答説明

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。4
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。4
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。4
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。4
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。4
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。4
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。4
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。4
物体に作用する力を図示することができる。4
力の合成と分解をすることができる。4
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。4
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。4
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。4
慣性の法則について説明できる。4
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。4
運動の法則について説明できる。4
運動方程式を用いた計算ができる。4
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。4
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。4
最大摩擦力に関する計算ができる。4
動摩擦力に関する計算ができる。4
仕事と仕事率に関する計算ができる。4
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。4
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。4
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。4
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。4
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。4
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。4
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。4
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。4
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。4
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。4
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.4
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。4
力のモーメントを求めることができる。3
角運動量を求めることができる。3
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。3
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。4
重心に関する計算ができる。4
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。4
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力0000000
専門的能力70000300100
分野横断的能力0000000