数値計算法

科目基礎情報

学校 呉工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 数値計算法
科目番号 0047 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 プロジェクトデザイン工学専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 伊理 正夫ら著 「数値計算の常識」(共立出版)、及び、川崎 晴久著 「C & FORTRANによる数値解析の基礎」(共立出版)、及び、自作電子化資料
担当教員 山田 宏

到達目標

1.数値計算に潜む様々な誤差等を理解し、それを基に高精度・高効率な数値解析プログラムを構築する方法を、体系的に説明できる。
2.多様な現象を(数値)解析する際に必要な基本的本質を見極める方法と、シミュレート結果に潜む誤差や揺らぎ等を精査・考察する方法を、体系的に説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1数値計算に潜む様々な誤差等を理解し、それを基に高精度・高効率な数値解析プログラムを構築する方法を、体系的に適切に説明できる。数値計算に潜む様々な誤差等を理解し、それを基に高精度・高効率な数値解析プログラムを構築する方法を、体系的に説明できる。数値計算に潜む様々な誤差等を理解し、それを基に高精度・高効率な数値解析プログラムを構築する方法を、体系的に説明できない。
評価項目2多様な現象を(数値)解析する際に必要な基本的本質を見極める方法を、体系的に適切に説明できる。多様な現象を(数値)解析する際に必要な基本的本質を見極める方法を、体系的に説明できる。多様な現象を(数値)解析する際に必要な基本的本質を見極める方法を、体系的に説明できない。
評価項目3多様な現象を(数値)解析する際に必要なシミュレート結果に潜む誤差や揺らぎ等を精査・考察する方法を、体系的に適切に説明できる。多様な現象を(数値)解析する際に必要なシミュレート結果に潜む誤差や揺らぎ等を精査・考察する方法を、体系的に説明できる。多様な現象を(数値)解析する際に必要なシミュレート結果に潜む誤差や揺らぎ等を精査・考察する方法を、体系的に説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 専攻科の学習・教育目標 (SB) 説明 閉じる
JABEE 環境都市(A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
技術(研究)開発においては、様々な現象を数値化し解析する作業が不可欠である。 技術者にとって必要な、数値計算・解析の基本的・実務的手法を身に付け、自身の専門技術開発に繋げて行く(問題解決)能力を養うことを目的とする。
本校の教育基盤である「全科目ESD(持続発展教育)」による素養を基に、技術者として実践できる視野を身に付けさせる。
授業の進め方・方法:
授業では、コンピュータを用いた数値計算に潜む誤差や有効数字、シミュレーションで顕在化するステップ(刻み)や打ち切り等、最も基本的な事項と、これらが最終結果へ大きく影響する事を認識させ、基礎と応用実践の基本的能力を養成する。
プロジェクターを用いて、内容の視覚的な理解が進むように講義する。
注意点:
担当教員が大学院付置研究所と企業研究開発実用化研究所で本務として来た、化学物理・ナノデバイス・プロセスの研究開発実用化事例を教材にした、実学も取り入れて講義します。
専門技術開発や専門情報解析で必須となる数値解析を理解する上での、基盤となる科目で、数値解析を補助にして、ナノマテリアルやデバイスの研究開発を本務として来た担当教員が、H22年に、従前の観点・内容から一変させて開講した科目です。 皆さんが今まで聞いたこともない?「ランダムな(乱れた)系の中に規則性を見い出す」、「放射線回折の虚空間情報から実空間情報を見い出す」等、担当教員の以前の化学物理(皆さんがご存じの物理化学ではありませんよ)分野の研究事例を教材にした実学も講義します。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 数値計算プログラムに関わる基本事項
(数値計算の勘所とプログラム言語の概要)
数値計算プログラムに関わる基本事項等を理解し説明できる
2週 数値の計算機内部表現
(コンピュータ内の数値表現とそれに基づく誤差の概要)
数値の計算機内部表現等を理解し説明できる
3週 誤差と級数
(数値解析の基本である誤差と級数の概要)
誤差と級数等を理解し説明できる
4週 誤差と級数
(丸め・打ち切り誤差の実体験(各自電卓等持参のこと))
誤差と級数等を理解し説明できる
5週 誤差と級数
(誤差と無限級数(有効桁の確保、マシンイプシロン等))
誤差と級数等を理解し説明できる
6週 誤差と級数
(誤差と無限級数(交代級数、エイトケン・リチャードソン加速法等))
誤差と級数等を理解し説明できる
7週 誤差と補間
(誤差と補間の概要(有理化、関数の近似等))
誤差と補間等を理解し説明できる
8週 誤差と補間
(誤差とラグランジュ補間(関数の周期性活用、ニュートン補間法等))
誤差と補間等を理解し説明できる
4thQ
9週 誤差と補間
(誤差とスプライン補間(最滑補間・ワイエルシュトラス展開定理等))
誤差と補間等を理解し説明できる
10週 誤差と補間
(誤差と直交多項式補間(チェビシェフ多項式・級数))
誤差と補間等を理解し説明できる
11週 誤差と補間
(誤差と直交多項式補間(ルジャンドル多項式・級数))
誤差と補間等を理解し説明できる
12週 誤差と補間と級数
(数値積分を例に、ラグランジュ補間の実践(台形・シンプソン・ガウスルジャンドル公式))
誤差と補間と級数等を理解し説明できる
13週 期末試験
(内1問は、自身の専攻と数値解析との関わりや今後の展開の考察)
14週 数値解析実例
(担当教員の化学物理・ナノテクノロジー分野の研究を教材にした、数値解析の実例)
数値解析実例等を理解し説明できる
15週 期末試験解答説明と補講
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。4
専門的能力分野別の専門工学建設系分野施工・法規品質管理、原価管理、工程管理、安全衛生管理、環境管理の仕組みについて、説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力700000070
専門的能力0000000
分野横断的能力000030030