概要:
これまでに学習した知識を統合するとともに異分野のメンバーと協働して、与えられたテーマに関する情報収集・課題抽出を行い、プロジェクトを設計・遂行し、試作品の評価・改善などの活動を通じて、課題を解決する、「エンジニアリングデザイン能力」を身に着ける、PBL(Project Based Learning)科目である。他の専門分野の学生の持つ価値観の違いなどを認識し、協働作業により課題を解決する。
授業の進め方・方法:
・前期(4~8月)および後期の前半(10~11月)に週90分×2コマの授業として実施する
・授業時間(90分×2コマ)/週×24週に加え、週2時間程度の自学自習を必要とする。
・授業の最初に全体ミーティングを行い、その後グループ活動を行うことを基本とする。
・ICTにより、資料や情報を共有する仕組みを導入する。
・提出資料(週報、グループ週報、プレゼン資料、報告書等)は呉高専E-ラーニングサイト(Moodle 3)を、グループ内検討資料(収集した資料、作業中の図書等)はグループウェア(サイボウズLive)を利用する。
・グループ週報は写真付きで作成し、次週の全体ミーティングで活動概要についてプレゼンを行う。
・グループ活動は、週毎に司会者と書記を決め書記がその週の週報を作成し、次週のプレゼンを行うこととする。司会者および書記の担当はローテーションする。
注意点:
・ノートパソコンまたはタブレットなどを持参し、ネットワーク接続可能な状態としておくこと。
・Office365を活用できるようにしておくこと。
・全体ミーティングは集合して行うが、グループの活動は担当教員の許可を得て、別の場所で実施してもよい。
・主体的に演習に臨むこと。
・呉高専の資源(実験機器、設備、教員、職員、学生など)をフル活用しよう。
・指示待ちの姿勢でなく、自らが積極的に活動し、楽しみながらプロジェクトを実行しよう。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス講義 ・演習の目的・概要と授業方法の説明。 ・パソコンによるICT環境設定。 ・演習テーマ選定の背景の説明。 |
・演習の目的、方法を理解する ・演習テーマについて理解する。
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2週 |
資料収集・分析 ・テーマに関する基礎知識の講義。 ・資料の収集 |
・ICTツールを活用できる。 ・専門分野の視点を取り入れ、資料を収集、分析できる。
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3週 |
資料収集~目標の設定 ・資料収集・分析 ・課題の明確化、解決策の提案 ・プレゼン資料作成 |
・テーマに沿って課題を明確化できる。 ・自分の提案をまとめ、発表できる。
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4週 |
1人 1 提案のショートプレゼン ・グループ編成 |
・グループ活動によりプロジェクトを推進できる。
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5週 |
・プロジェクトの基本コンセプト(目標:対象地域、課題、解決策)、作業工程の討議。 |
・計画立案を行うことができる
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6週 |
・参考教材講義 |
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7週 |
・プロジェクトの基本コンセプト(目標:対象地域、課題、解決策)の絞り込み。
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8週 |
・プロジェクト計画書の作成。 ・資料の追加収集、現地調査等の必要性検討。 |
・現地調査計画を立案できる。
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2ndQ |
9週 |
・現地調査及び報告書作成。
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・調査地域の人たちと円滑にコミュニケーションし、情報収集ができる。
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10週 |
・目標(仕様)、製作工程を検討し、必要な修正を加え、プロジェクト計画書をまとめる。
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11週 |
・計画図、予算書、検討書・模型・試作品などの作成。
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12週 |
・検討書・模型・試作品などの作成。
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・計画書・試作品などの完成
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13週 |
・中間発表資料の作成。
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・中間発表資料の完成。
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14週 |
中間発表 ・プレゼンテーション
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15週 |
目標の修正 ~計画案の評価決定 ・これまでの作業を振り返り・メンバー間での共有。 ・計画図、試作品等の評価、必要により目標(仕様)、計画の修正。 ・予算を確定し、部品・材料の発注・入手。
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16週 |
・最終成果品製作の準備。
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後期 |
3rdQ |
1週 |
最終成果品の製作 ・計画の確認、共有。 ・詳細設計及び製作。
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2週 |
・詳細設計及び製作。
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3週 |
・詳細設計及び製作。
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4週 |
・詳細設計及び製作。
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5週 |
・プロジェクト全体がわかるように報告書を分担執筆。
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・最終成果品の完成
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6週 |
・最終発表会資料の作成。
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・報告書・最終発表会資料完成
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7週 |
最終発表会 ・プレゼンテーション。 ・最終成果品の展示。
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8週 |
記述式試験
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4thQ |
9週 |
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10週 |
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11週 |
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12週 |
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13週 |
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14週 |
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15週 |
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 専門的能力の実質化 | PBL教育 | PBL教育 | 工学が関わっている数々の事象について、自らの専門知識を駆使して、情報を収集することができる。 | 3 | 前2 |
集められた情報をもとに、状況を適確に分析することができる。 | 4 | 前3 |
与えられた目標を達成するための解決方法を考えることができる。 | 4 | 前8 |
状況分析の結果、問題(課題)を明確化することができる。 | 4 | 前8,前9 |
各種の発想法や計画立案手法を用いると、課題解決の際、効率的、合理的にプロジェクトを進めることができることを知っている。 | 5 | 前5 |
各種の発想法、計画立案手法を用い、より効率的、合理的にプロジェクトを進めることができる。 | 5 | 前5 |
共同教育 | 共同教育 | クライアント(企業及び社会)の要求に適合するシステムやプロセスを開発することができる。 | 5 | 後1 |
企画立案から実行するまでのプロセスを持続可能性の実現性を配慮して実行することができる。 | 5 | 後1 |
品質、コスト、効率、スピード、納期などに対する視点を持つことができる。 | 5 | 前15 |
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識・教養が、企業及び社会でどのように活用されているかを理解し、技術・応用サービスの実施ができる。 | 5 | 後7 |
地域や企業の現実の問題を踏まえ、その課題を明確化し、解決することができる。 | 5 | 後7 |
問題解決のために、最適なチームワーク力、リーダーシップ力、マネジメント力などを身に付けることができる。 | 5 | 後7 |
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などの必要性を理解できる。 | 5 | 後7 |
技術者として、生きる喜びや誇りを実感し、知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践創造的な活動を楽しむことを理解できる。 | 5 | 後7 |
技術者として、社会に対して有益な価値を提供するために存在し、社会の期待に十分応えられてこそ、存在の価値のあることを理解できる。 | 5 | 後7 |
企業人としても成長していく自分を意識し、継続的な自己研さんや学習が必要であることを理解できる。 | 5 | 後7 |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 相手の意見を聞き、自分の意見を伝えることで、円滑なコミュニケーションを図ることができる。 | 5 | 前10 |
相手を理解した上で、説明の方法を工夫しながら、自分の意見や考えをわかりやすく伝え、十分な理解を得ている。 | 5 | 前4 |
集団において、集団の意見を聞き、自分の意見も述べ、目的のために合意形成ができる。 | 4 | 前9 |
目的達成のために、考えられる提案の中からベターなものを選び合意形成の上で実現していくことができ、さらに、合意形成のための支援ができる。 | 4 | 前12 |
ICTやICTツール、文書等を基礎的な情報収集や情報発信に活用できる。 | 5 | 前2 |
ICTやICTツール、文書等を自らの専門分野において情報収集や情報発信に活用できる。 | 5 | 前2 |
現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、課題の因果関係や優先度を理解し、そこから主要な原因を見出そうと努力し、解決行動の提案をしようとしている。 | 5 | 前8,前10 |
現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、課題の因果関係や優先度を理解し、発見した課題について主要な原因を見出し、論理的に解決策を立案し、具体的な実行策を絞り込むことができる。 | 5 | 前10,前11 |
事象の本質を要約・整理し、構造化(誰が見てもわかりやすく)できる。 | 5 | 前13,前14 |
複雑な事象の本質を整理し、構造化(誰が見てもわかりやすく)できる。結論の推定をするために、必要な条件を加え、要約・整理した内容から多様な観点を示し、自分の意見や手順を論理的に展開できる。 | 5 | 前13,前14 |
態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 身内の中で、周囲の状況を改善すべく、自身の能力を発揮できる。
| 4 | 前7 |
集団の中で、自身の能力を発揮して、組織の勢いを向上できる。 | 4 | 前7 |
日常生活の時間管理、健康管理、金銭管理などができる。常に良い状態を維持するための努力を怠らない。 | 4 | 前7 |
ストレスやプレッシャーに対し、自分自身をよく知り、解決を試みる行動をとることができる。日常生活の管理ができるとともに、目標達成のために対処することができる。 | 4 | 前7 |
学生であっても社会全体を構成している一員としての意識を持って、行動することができる。 | 4 | 前1,前8 |
市民として社会の一員であることを理解し、社会に大きなマイナス影響を及ぼす行為を戒める。人間性・教養、モラルなど、社会的・地球的観点から物事を考えることができる。 | 4 | 前3,前8 |
チームワークの必要性・ルール・マナーを理解し、自分の感情の抑制、コントロールをし、他者の意見を尊重し、適切なコミュニケーションを持つとともに、当事者意識を持ち協調して共同作業・研究をすすめることができる。 | 4 | 前15 |
組織やチームの目標や役割を理解し、他者の意見を尊重しながら、適切なコミュニケーションを持つとともに、成果をあげるために役割を超えた行動をとるなど、柔軟性を持った行動をとることができる。 | 4 | 前15,前16 |
先にたって行動の模範を示すことができる。口頭などで説明し、他者に対し適切な協調行動を促し、共同作業・研究をすすめことができる。 | 4 | 後1 |
目指すべき方向性を示し、先に立って行動の模範を示すことで他者に適切な協調行動を促し、共同作業・研究において、系統的に成果を生み出すことができる。リーダーシップを発揮するために、常に情報収集や相談を怠らず自身の判断力をも磨くことができる。 | 4 | 後1 |
法令を理解し遵守する。基本的人権について理解し、他者のおかれている状況を理解することができる。自分が関係している技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を理解し、技術者が社会に負っている責任を認識している。 | 4 | 後5 |
法令を理解し遵守する。研究などで使用する、他者のおかれている状況を理解できる。自分が関係している技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を理解し、技術者が社会に負っている責任を認識し、身近で起こる関連した情報や見解の収集に努めるなど、技術の成果が社会に受け入れられるよう行動できる。 | 4 | 後5 |
未来の多くの可能性から技術の発展と持続的社会の在り方を理解し、自らのキャリアを考えることができる。 | 4 | 後6 |
技術の発展と持続的社会の在り方に関する知識を有し、未来社会を考察することができるとともに、技術の創造や自らのキャリアをデザインすることが考慮できる。 | 4 | 後6 |
総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。 | 5 | 後6 |
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。 | 5 | 後6 |
クライアントの要求を解決するための設計解を作り出すプロセス理解し、設計解を創案できる。さらに、創案した設計解が要求を解決するものであるかを評価しなければならないことを理解する。 | 5 | 後7 |
クライアントの要求を解決するための設計解を作り出すプロセスを理解し、設計解を創案できる。さらに、創案した設計解が要求を解決するものであるかを評価しデザインすることができる。 | 5 | 後7 |