高度専門特別講義Ⅱ(耐震構造)

科目基礎情報

学校 呉工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 高度専門特別講義Ⅱ(耐震構造)
科目番号 0187 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 プロジェクトデザイン工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 柴田明徳:最新耐震構造解析(第3版)
担当教員 仁保 裕

到達目標

1.振動方程式の基本が説明できる
2.我が国の住宅耐震化の現状を理解できる。
3.マトリクス法による振動解析のうち,モーダルアナリシスを理解できる。
4.耐震構造、免震構造、制振構造の特性が説明できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1振動方程式の基本が適切に説明できる振動方程式の基本が説明できる振動方程式の基本が説明できない
評価項目2我が国の住宅耐震化の現状を適切に理解できる。我が国の住宅耐震化の現状を理解できる。我が国の住宅耐震化の現状を理解できない。
評価項目3マトリクス法による振動解析のうちモーダルアナリシスを適切に理解できる。マトリクス法による振動解析のうちモーダルアナリシスを理解できる。マトリクス法による振動解析のうちモーダルアナリシスを理解できない。
評価項目4耐震構造、免震構造、制振構造の特性が適切に説明できる耐震構造、免震構造、制振構造の特性が説明できる耐震構造、免震構造、制振構造の特性が説明できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 専攻科の学習・教育目標 (SC) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現在、実務設計においてはコンピュータを利用した動的耐震設計が静的耐震設計とともに用いられており、その理解は重要なウエイトを占めている。本講義では、コンピュータ用解析ソフトを利用するための前提となる基礎理論について学び、さらに、これらを応用して日本国内で多数建設されている免震構造、制振構造の構造特性について習得する。併せて,我が国の住宅耐震化の現状を理解する。なお,本授業は進学と就職に関係する。
授業の進め方・方法:
講義と演習を基本とする.
注意点:
・本科目は,これまで高専で学習した構造関係科目の総まとめである.現在,建築物の耐震設計は,性能設計へとシフトしてきており,従来からの設計手法に加えて,免震構造,制振構造の知識が要求されている.実社会での要求に対応できるように,授業内容を習得するように学習していただきたい.
・本科目の成績評価は以下の通り
期末試験(30%)+課題(70%)
以上100%のうち,60%以上達成すれば合格とする。
※(2020年度限定) 新型コロナ禍のため,授業内容と計画の一部が変更される可能性があります。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 設計用地震荷重について 建築基準法施行令の地震荷重の算出ができる
2週 振動モデルの作成とその動特性の算出 運動方程式を作成することができる
3週 運動方程式の数値積分 運動方程式の数値積分ができる
4週 地震動波形の応答スペクトルの作成 応答スペクトルが説明できる
5週 マトリックス変位法による応力解析 マトリックス変位法が理解できる
6週 マトリックス変位法による応力解析 マトリックス変位法が理解できる
7週 モーダルアナリシスによる構造物の応答計算 モーダルアナリシスによって構造物の応答計算ができる
8週 中間試験
2ndQ
9週 我が国における住宅の耐震化について 我が国における木造住宅耐震化の現状について理解できる。
10週 免震構造について 免震構造が理解できる
11週 制振構造について 制振構造が理解できる
12週 フーリエ変換について 有限フーリエ変換を理解し,活用できる。
13週 地震について 震央・震源域等,地震に関わる基本的な用語を理解できる。
14週 マグニチュードと震度階について マグニチュードと震度階について説明できる。
15週 期末試験
16週 答案返却・解答説明

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野構造マグニチュードの概念と震度階について説明できる5前13,前14
過去の地震被害を受けた建物の破壊等の特徴について理解している。5前9
地震による構造物の被害と対策について説明できる。4
振動解析モデルについて説明できる。4
1自由度系の自由振動の計算ができる。4

評価割合

試験課題合計
総合評価割合3070100
基礎的能力000
専門的能力3070100
分野横断的能力000