化学基礎

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 化学基礎
科目番号 0018 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械電気工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 化学基礎(第一学習社),スクエア最新図説化学(第一学習社)
担当教員 大橋 正夫

到達目標

複合分野の基礎となる基本的素養として、原子や分子の構造と物質の変化についての基礎的なことがらを説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
原子と分子原子,分子,イオン等を理解し,応用的な問題を解くことができる。原子,分子,イオン等を理解し,基礎的な問題を解くことができる。原子,分子,イオン等を理解し,基礎的な問題を解くことができない。
物質量と化学反応式物質量と化学反応式との関係について理解し,応用的な問題を解くことができる。物質量と化学反応式との関係について理解し,基礎的な問題を解くことができる。物質量と化学反応式との関係について理解し,基礎的な問題を解くことができない。
酸と塩基酸と塩基との関係について理解し,応用的な問題を解くことができる。酸と塩基との関係について理解し,基礎的な問題を解くことができる。酸と塩基との関係について理解し,基礎的な問題を解くことができない。
中和反応と酸化・還元反応中和反応,酸化・反応について応用的な問題を解くことができる。中和反応,酸化・反応について基礎的な問題を解くことができる。中和反応,酸化・反応について基礎的な問題を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

到達目標 A 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
化学は物質の構造と性質および変化に関する科学である。講義は、多種多様な物質を構成する単位である原子や分子の性質を明らかにし、それに基づいて物質の性質や変化を説明できるようになることを目的とする。
授業の進め方・方法:
講義を基本とする。毎回,学習シートを利用する。
注意点:
実験,演習を適宜行う。
4回の定期試験の平均点

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 物質の成分 混合物と純物質,化合物と単体等について理解する。
2週 物質の構成元素 元素、同素体および元素の確認について理解する。
3週 原子の構造 原子の構成、同位体について理解する。
4週 電子配置 原子内の電子の電子配置と価電子について理解する。
5週 元素の相互関係 周期表について理解する。
6週 イオン、イオン結合 イオンの生成、イオン式、イオン結晶、組成式等について理解する。
7週 分子の形成と極性I 共有結合と分子の極性等について理解する。
8週 前期中間試験 前期1~7週の学習範囲から出題する。
2ndQ
9週 解説中間試験 中間試験の解答と解説を行う。
10週 分子からなる物質 分子からなる物質の利用等について理解する。
11週 金属 金属結合と金属結晶等について理解する。
12週 原子量 原子量、分子量、式量について理解する。
13週 物質量 物質量、アボガドロ定数等について理解する。
14週 アボガドロの法則 アボガドロの法則等について理解する。
15週 前期末試験 前期10~14週の学習範囲から出題
16週 前期末試験の解説 期末試験の解答と解説
後期
3rdQ
1週 溶解と濃度 質量パーセント濃度とモル濃度等について理解する。
2週 溶解度 濃度の換算と溶解度について理解する。
3週 状態変化とエネルギー 状態変化と気体の圧力等について理解する。
4週 化学変化と科学の基本法則 化学反応式やイオン反応式における量的関係等について理解する。
5週 酸と塩基 酸と塩基の定義等について理解する。
6週 水素イオン濃度とpH 水素イオン濃度とpHの関係について理解する。
7週 中和と塩I 中和反応と塩の生成について理解する。
8週 後期中間試験 後期1~7週の学習範囲から出題
4thQ
9週 後期中間試験の解説 中間試験の解答と解説を行う。
10週 中和滴定と滴定曲線 中和滴定と滴定曲線等について理解する。
11週 酸化と還元 酸化還元反応について理解する。
12週 酸化数 物質中の原子の酸化数について理解する。
13週 酸化剤と還元剤 酸化還元反応における酸化剤と還元剤について理解する。
14週 金属のイオン化傾向 金属のイオン化列と金属の反応性について理解する。
15週 後期末試験 後期10~14週の学習範囲から出題
16週 後期末試験の解説 後期末試験の解答と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。3前1
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。3前1
物質が原子からできていることを説明できる。3前1
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3前1
同素体がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3前2
純物質と混合物の区別が説明できる。3前1
混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。3前1
物質を構成する分子・原子が常に運動していることが説明できる。3前1,後3
水の状態変化が説明できる。3前1,後3
物質の三態とその状態変化を説明できる。3前1,後3
ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。3
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。3
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。3前2,前3
同位体について説明できる。3前2,前3
放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。3前1,前2,前3
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。3前4
価電子の働きについて説明できる。3前4
原子のイオン化について説明できる。3前5,前6
代表的なイオンを化学式で表すことができる。3前5,前6
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。3前5
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。3前4,前5,前6
イオン式とイオンの名称を説明できる。3前6
イオン結合について説明できる。3前6
イオン結合性物質の性質を説明できる。3前6
イオン性結晶がどのようなものか説明できる。3前6
共有結合について説明できる。3前7,前10
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。3前7,前10
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。3前11
金属の性質を説明できる。3前11
原子の相対質量が説明できる。3前12
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。3前12
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。3前13,前14
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。3前13,前14
気体の体積と物質量の関係を説明できる。3前13,前14
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。3後4
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。3後4
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。3前6,後2
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。3後1,後2
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。3後1,後2
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。3後5
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。3後5,後6
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。3後5,後6
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。3後6,後10
中和反応がどのような反応であるか説明できる。3後7,後10
中和滴定の計算ができる。3後7,後10
酸化還元反応について説明できる。3後11,後12,後13
イオン化傾向について説明できる。3後12,後13,後14
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。3後12,後13,後14
化学実験化学実験実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。3後10
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。3後10
測定と測定値の取り扱いができる。3後10
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。3後10
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。3後10
ガラス器具の取り扱いができる。3後3,後10
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。3後3,後10
試薬の調製ができる。3後3,後10
代表的な気体発生の実験ができる。3後3,後10
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。3後3,後10

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
原子と分子250000025
物質量と化学反応式250000025
酸と塩基250000025
中和反応と酸化・還元反応250000025