国語ⅠB

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 国語ⅠB
科目番号 0020 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械電気工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:『高等学校 言語文化』(第一学習社)
副教材:『プレミアムカラー 国語便覧』(数研出版),『書いて覚えて実践する 高校生の語彙と漢字 ゴイカン』(桐原書店),国語辞典(出版社は問わない。電子辞書も可)
担当教員 髙槻 侑吾

到達目標

【目的】
中学校で学んだ知識や身につけた能力を基盤に、より高度な文学的な文章(韻文、古典)を主体的に学ぶことを通して、読解力や思考力・判断力・表現力を身につけ、豊かな感性・人間性を養う。また、技術者・社会人に求められる実践的な日本語運用能力(コミュニケーション能力)を身につける。

【到達目標】
①文学的な文章(韻文)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を分かりやすく述べることができる。
②伝統的な言語文化(古典)への興味・関心を広く持ち、その特徴を正しく説明することができる。
③基礎的な日本語表現(文章表現・口頭表現)の方法を理解し、それらを適切に用いることができる。
④高等学校1年生相当(日本漢字能力検定準2級程度)の漢字を読み書きする能力や語彙力を身につけている。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
【評価項目①】思考力・判断力・表現力文学的な文章(韻文)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を分かりやすく述べることができる。文学的な文章(韻文)に描かれた人物やものの見方を読み取り、自分の意見を述べることができる。文学的な文章(韻文)に描かれた人物やものの見方を読み取ることができない。また、自分の意見を述べることができない。
【評価項目②】思考力・判断力・表現力伝統的な言語文化(古典)への興味・関心を広く持ち、その特徴を正しく説明することができる。伝統的な言語文化(古典)への興味・関心を持ち、その特徴をある程度説明することができる。伝統的な言語文化(古典)への興味・関心を持つことができない。また、その特徴を説明することができない。
【評価項目③】知識及び技能基礎的な日本語表現(文章表現・口頭表現)の方法を理解し、それらを適切に用いることができる。基礎的な日本語表現(文章表現・口頭表現)の方法を理解し、それらをある程度用いることができる。基礎的な日本語表現(文章表現・口頭表現)の方法を理解できない。また、それらを用いることができない。
【評価項目④】知識及び技能高等学校1年生相当(日本漢字能力検定準2級程度)の漢字を読み書きする能力や語彙力を十分に身につけている。高等学校1年生相当(日本漢字能力検定準2級程度)の漢字を読み書きする能力や語彙力をある程度身についている。高等学校1年生相当(日本漢字能力検定準2級程度)の漢字を読み書きする能力や語彙力を身につけていない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本授業では、中学校で学んだ知識や身につけた能力を基盤に、より高度な文学的な文章(韻文・古典)を主体的に学ぶことを通して、読解力や思考力・判断力・表現力を身につけ、豊かな感性・人間性を養う。また、技術者・社会人に求められる実践的な日本語運用能力(コミュニケーション能力)を身につけるために、漢字テストと語彙テストを定期的に実施するとともに、基礎的な日本語表現法(文章表現、口頭表現)の学習を行う。【国語】はすべての科目の基本であるため、授業には主体的に参加し、演習や課題にも真摯に取り組んでほしい。
 
授業の進め方・方法:
【授業の進め方】
1週に90分授業を1回実施する。原則として、【国語ⅠA】では「現代の国語」分野を、【国語ⅠB】では「言語文化」分野を扱う。なお、シラバスに記載されている授業計画は、授業の進度や受講者の興味・関心、理解度を踏まえて、事前に周知を行ったうえで変更する場合がある。

【授業の内容・方法】
本授業では文部科学省検定済教科書を使用し、教員による講義と受講者主体の言語活動(アクティブラーニング)を組み合わせる形で進める。適宜、教員との質疑応答や受講者間での意見交流の機会を設けることで、理解や思考を深められるよう配慮する。また、毎回「コミュニケーションペーパー」(紙版もしくはオンライン版)に感想や質問を記入してもらい、次回の授業冒頭でフィードバックすることで、受講者と教員との双方向性を確保する。
 
注意点:
【成績評価方法】
①授業内試験:60%(4回の平均点の60%)
②小テスト:10%(全小テストの得点率)
③演習課題など:30%
(①~③の合計:100%)
上記の割合で算出し、総合評価で60点以上を合格とする。

【準備物】
教科書、副教材、ノート、国語辞典(出版社は問わない。電子辞書も可)、A4判クリアファイル(配付物、小テスト、演習課題などを保管するため)

【受講上の注意点・アドバイス】
①配付されたプリント類を整理し、返却された小テスト類は失くさずに保管すること。
②予習・復習を必ず行うこと。また、漢字・語彙の学習を計画的に継続して行うこと。
③自分なりの考えや問題意識を持ち、それを積極的に他者に表明しようと努めること。
④疑問は放置せず、辞書や情報機器で調べたり、教員に質問したりして解決すること。
⑤授業内容に関連する参考文献を紹介するので、興味・関心を持って触れてみること。
⑥中学校や他科目で学んだ知識や身につけた能力を積極的に活用しようと努めること。

【授業担当教員とのコミュニケーション方法】
コミュニケーションペーパー、Teamsチャット、学内メール、直接対話(授業時、オフィスアワー)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
導入授業
1年間の学びの見通しを持ち、学習の目標と計画を立てることができる。
文学的な文章を学ぶ必要性、重要性を理解し、説明することができる。
2週 古文入門(1) 説話文学の基礎知識(文学史上の位置づけなど)を理解することができる。
本文を音読し、歴史的仮名遣いと現代仮名遣いの違いを理解し、説明することができる。
3週 古文入門(2) 本文を読んで、登場人物の関係を理し、説明することができる。
4週 古文入門(3) 本文を読んで、登場人物の心情や人間像をとらえ、説明することができる。
5週 古文の読解(1) 物語文学および歌物語の基礎知識(文学史上の位置づけなど)を理解し、説明することができる。
6週 古文の読解(2) 本文を読んで、登場人物の関係や心情、人間像をとらえ、説明することができる。
7週 古文の読解(3) 和歌の修辞技法を理解し、本文中に出てくる和歌に即して説明することができる。
8週 授業内試験 1~7週までの授業内容を網羅した試験を実施し、到達目標に対する達成度を確認する。
2ndQ
9週 授業内試験の答案返却と解説
短歌・俳句(1)
授業内試験を振り返り、不正解だった箇所はその理由を説明することができる。
短歌・俳句を鑑賞するための基礎知識(文学史、表現技法など)を理解し、説明することができる。
10週 短歌・俳句(2)
グループ発表の準備
短歌・俳句を鑑賞し、その特徴や表現技法・効果を説明することができる。また、歌意や主題をとらえ、説明することができる。
11週 短歌・俳句(3)
グループ発表
短歌・俳句を鑑賞し、その特徴や表現技法・効果を説明することができる。また、歌意や主題をとらえ、説明することができる。
12週 短歌・俳句(4)
グループ発表
短歌・俳句を鑑賞し、その特徴や表現技法・効果を説明することができる。また、歌意や主題をとらえ、説明することができる。
13週 短歌・俳句(5)
グループ発表
短歌・俳句を鑑賞し、その特徴や表現技法・効果を説明することができる。また、歌意や主題をとらえ、説明することができる。
14週 短歌・俳句(6) 学習した短歌・俳句の特徴や表現技法を踏まえて、自ら創作することができる。また、各自が創作した作品を発表し合い、互いに感想を述べ合うことができる。
15週 授業内試験 9~14週までの授業内容を網羅した試験を実施し、到達目標に対する達成度を確認する。
16週 授業内試験の答案返却と解説
前期のまとめと振り返り
授業内試験を振り返り、不正解だった箇所はその理由を説明することができる。
前期の学びを振り返り、自分の目標到達度と課題を把握し、後期の学習の目標と計画を立てることができる。
後期
3rdQ
1週 後期ガイダンス
漢文入門(1)
後期の学びの見通しを持ち、学習の目標と計画を立てることができる。
訓読のきまり(返り点・助字・再読文字など)を理解し、説明することができる。
2週 漢文入門(2) 訓読のきまり(返り点・助字・再読文字など)を理解し、説明することができる。
3週 漢文の読解(1) 漢詩のきまりを理解し、説明することができる。本文を音読し、原文を書き下し文にしたうえで現代語訳することができる。
4週 漢文の読解(2) 漢詩のきまりを理解し、説明することができる。本文を音読し、原文を書き下し文にしたうえで現代語訳することができる。
5週 漢文の読解(3) 本文を音読し、原文を書き下し文にしたうえで現代語訳することができる。
6週 漢文の読解(4) 本文を音読し、原文を書き下し文にしたうえで現代語訳することができる。
7週 漢文の読解(5) 本文を音読し、原文を書き下し文にしたうえで現代語訳することができる。
8週 授業内試験 1~7週までの授業内容を網羅した試験を実施し、到達目標に対する達成度を確認する。
4thQ
9週 授業内試験の答案返却と解説
日本語表現の基礎知識
授業内試験を振り返り、不正解だった箇所はその理由を説明することができる。
基礎的な日本語表現の知識を理解し、それを適切に用いることができる。
10週 古文の読解(1) 日記文学の基礎知識(文学史上の位置づけなど)を理解し、説明することができる。
11週 古文の読解(2) 本文を読んで、登場人物の関係を理解し、説明することができる。
12週 古文の読解(3) 本文を読んで、登場人物の心情や人間像をとらえ、説明することができる。
13週 古文の読解(4) 本文を読んで、登場人物の心情や人間像をとらえ、説明することができる。
14週 古文の読解(5) 本文中に出てくる和歌を本文の内容と結びつけて解釈することができる。
15週 授業内試験 9~14週までの授業内容を網羅した試験を実施し、到達目標に対する達成度を確認する。
16週 授業内試験の答案返却と解説
1年間のまとめと振り返り
授業内試験を振り返り、不正解だった箇所はその理由を説明することができる。
1年間の学びを振り返り、自分の目標到達度と課題を把握し、次年度の学習の目標と計画を立てることができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。2
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。2
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。2
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。2
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。2
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。2
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。2
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。2
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。2
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。2
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。2
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。2

評価割合

授業内試験小テスト演習・課題など合計
総合評価割合601030100
基礎的能力601030100