加法定理を自在に利用できる。2次曲線(円,楕円,双曲線,放物線)が描ける。順列や組み合わせの考え方と計算が出来る。特に2項定理を理解する。等差数列,等比数列の一般項、初項から一般項までの和を求めることができる。ベクトル計算が座標を使って代数的にできる。教科書の問いと練習問題の70%が自力で解けるようになる。
概要:
基礎数学(1年次)を引き継ぎ、三角関数の加法定理を学び、次に2次曲線の方程式や不等式と領域について学ぶ。引き続いて場合の数・順列・組合せ・2項定理・数列などについて学ぶ。線形代数では、平面や空間のベクトルの定義・性質・演算・図形への応用などについて学ぶ。三角関数の加法定理と2項定理は,高専数学の要である。
授業の進め方・方法:
数学は、毎時間の内容をきちんと理解しながら進むことが必要で、もし途中で分からなくなったらすぐに質問して、疑問点は解消しておくこと。以下に示す授業計画は1週分(前期2時間、後期4時間)を1回分としてある。進度に関しては理解の状況を見ながら多少前後することがある。
注意点:
各定期テスト等における状況次第では、追加テストの実施する。
定期テスト点・追加テスト点・態度点から評価する。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
三角関数の加法定理とその応用
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三角関数の加法定理を図解で学び、加法定理を用いて様々な角の三角比を求める。
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2週 |
加法定理の応用
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加法定理から和・差に直す公式 和・差を積に直す公式が自然に導けるようにする
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3週 |
三角関数の合成
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三角関数の合成について学ぶ。
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4週 |
円の方程式
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1点から等距離の点の集合が円である
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5週 |
楕円の方程式
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特に楕円の方程式と2焦点の関係について学ぶ
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6週 |
双曲線の方程式 |
双曲線の方程式と2焦点の関係について学ぶ
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7週 |
放物線の方程式 |
放物線と焦点,準線の関係について学ぶ
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8週 |
中間試験 |
ここまでの範囲から出題する
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2ndQ |
9週 |
2次曲線の接線
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2次曲線と直線からなる連立方程式から2次方程式の判別式を0にする事で接線が求まる事を学ぶ
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10週 |
不等式や連立不等式の表す領域を図示する。
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不等式や連立不等式の表す領域を図示する。順列、重複順列の考え方と計算法を学ぶ。
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11週 |
場合の数, 順列・重複順列,
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場合の数について学ぶ 順列、重複順列について学ぶ。
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12週 |
組合せ いろいろな順列 |
組み合わせの考え方と計算法を学ぶ。円順列も学ぶ
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13週 |
二項定理 |
二項定理について学ぶ。
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14週 |
等差数列,等比数列 |
等差数列,等比数列の一般項、和について学ぶ。
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15週 |
期末試験 |
前期中間試験以後に学習した内容について試験をする。
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16週 |
答案返却 |
答案の返却と解答の説明を行う。
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後期 |
3rdQ |
1週 |
いろいろな数列の和 |
シグマ記号を用いていろいろな数列の和を求める。
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2週 |
漸化式 |
漸化式の概念を理解し、漸化式を解く。
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3週 |
数学的帰納法 |
数学的帰納法とその使い方を学ぶ。
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4週 |
ベクトル、ベクトルの演算 |
ベクトルの定義を理解し、基本的な計算(和、差、定数倍)を学び、ベクトルの大きさを求める。
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5週 |
ベクトルの成分・ベクトルの内積 |
ベクトルの成分表示と成分による基本的な計算を学ぶ。ベクトルの内積について学ぶ。
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6週 |
ベクトルの平行条件と垂直条件 |
ベクトルの平行条件、垂直条件を学ぶ。
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7週 |
ベクトルの図形への応用 |
ベクトルの平行条件、垂直条件を利用して、いろいろな問題を解く。
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8週 |
中間試験 |
前期末試験以後に学習した内容について試験をする。
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4thQ |
9週 |
直線のベクトル方程式 |
平面上の直線のベクトル方程式を求める。
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10週 |
平面ベクトルの線形独立・線形従属
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2個のベクトルの線形結合、線形独立、線形従属について学ぶ。。
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11週 |
演習、空間座標・2点間の距離 |
ここまで学んだ内容についての演習を行う。 空間内のベクトルの成分表示と成分による基本的な計算を学ぶ。
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12週 |
ベクトルの内積、直線の方程式 |
空間内のベクトルの内積の定義とその性質、およびその応用について学ぶ。空間内の2直線のなす角を求める。
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13週 |
平面の方程式、球の方程式 |
平面の方程式、球の方程式を求める。
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14週 |
空間ベクトルの線形独立・線形従属、演習 |
3個のベクトルの線形結合、線形独立、線形従属について学ぶ。 ここまで学んだ内容についての演習を行う。
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15週 |
期末試験 |
後期中間試験以後に学習した内容について試験をする。
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16週 |
答案返却など |
答案の返却と解答の説明を行う。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。 | 3 | |
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。 | 3 | |
放物線、楕円、双曲線の図形的な性質の違いを区別できる。 | 3 | |
簡単な場合について、不等式の表す領域を求めたり領域を不等式で表すことができる。 | 3 | |
積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。 | 3 | |
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。 | 3 | |
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。 | 3 | |
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。 | 3 | |
不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。 | 3 | |
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。 | 3 | |
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。 | 3 | |
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。 | 3 | |
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。 | 3 | |
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。 | 3 | |
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。 | 3 | |