到達目標
課題の把握と解決能力を身につけるとともに、知的財産権に関する基礎的な知識を習得して知的財産権の取得に必要な出願書類について簡単なものであれば作成できるようになることを目標とする。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 知的財産権に関する深い考察が出来る | 知的財産権に関する基本的事項を説明できる | 知的財産権に関する基本的事項を説明できない |
評価項目2 | 発明に創出に必要な知的創造手法について自ら実践することが出来る | 発明に創出に必要な知的創造手法について助言を受けながら実践することが出来る | 発明に創出に必要な知的創造手法について全く実践することが出来ない |
評価項目3 | 自らのアイデアを発表し他人へ説明し聴衆の疑問を適切に解決することが出来る | 自らのアイデアを発表し他人へ説明することが出来る | 自らのアイデアを説明することが出来ない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
現代社会において益々重要度を増している知的財産権の創出と保護、そして活用の基礎について学習する。また、知的財産権の一つである特許権の保護客体となる発明の創出に必要な知的創造手法について実践的に学ぶ。
授業の進め方・方法:
毎回、講義と演習を行いながら学習を進めることを基本とする。また、3回に1度の頻度で学習シートにより講義内容を確認してもらうとともに、質問なども提出してもらい、コミュニケーションをとりながら学習を進める。さらに、与えられたテーマあるいは各自で考えたテーマに関して各自1つのアイディア(発明)を創出し、特許出願のための書類を作成する。
注意点:
中間試験の点数を30%、2回のレポートの点数を40%、演習プリント等の提出状況に基づく平常点を30%として総合的に評価する。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
発明と特許 |
発明の定義を知ると同時に、身近な発明品を例に挙げ、発明の考え方と発明を特許として保護するための要件について学ぶ。
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2週 |
知的財産権について |
日常の生活に関係する身近な知的財産権を例にしながら、知的財産権全般について、権利の種類、内容、特徴を学ぶ。
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3週 |
発明と特許要件 |
発明を保護客体とする特許権の表現(特許請求の範囲の記載)とその効力について学ぶ。
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4週 |
先行技術調査 |
自分の発明を特徴付けるキーワードや特許庁が独自に付与した分類記号を用いて先行技術の有無を調査する方法を学ぶ。
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5週 |
出願書類の書き方(1) |
自分の発明の構成を理解する(構成要素を書き出してそれぞれ簡単な説明を付け加える。)。
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6週 |
出願書類の書き方(2) |
明細書の実施例の記載方法を学ぶ(自分の発明を文書で表現する)。
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7週 |
産業財産権について |
特許、実用新案、意匠及び商標について基本的事項を学ぶ。
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8週 |
中間試験 |
知的財産権に関する基本的事項の確認
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4thQ |
9週 |
出願書類の書き方(3) |
図面の記載方法を学ぶ(自分の発明を図面で表現する)。
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10週 |
出願書類の書き方(4) |
特許請求の範囲の記載方法を学ぶ(自分の発明を上位概念で表現する)。
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11週 |
拒絶理由通知への対応(基礎) |
特許庁の審査において拒絶理由通知を受けた場合の対応の仕方について学ぶ。
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12週 |
拒絶理由通知への対応(演習) |
実際の拒絶理由通知を題材として、手続き補正書と意見書を作成する(レポート1の提出)。
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13週 |
特許権の抵触(基礎) |
特許権の抵触に関する基本的な理論を知り、侵害事件に関する判例を題材にして抵触に関する理解を深める。
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14週 |
特許権の抵触(演習) |
実際の侵害事件を題材として、権利の抵触性について判断する(レポート2の提出)。
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15週 |
プレゼンテーション(準備) |
特許出願書類に基づいて発表資料を作成する。
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16週 |
プレゼンテーション |
自分の発明について発表する。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。 | 3 | |
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。 | 3 | |
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。 | 3 | |
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。 | 3 | |
評価割合
| 中間試験 | レポート1又は2 | 特許出願書類 | 演習プリント等平常点 | 合計 |
総合評価割合 | 30 | 15 | 25 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 30 | 0 | 0 | 0 | 30 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 30 | 30 |
分野横断的能力 | 0 | 15 | 25 | 0 | 40 |