学生が電気関係の技術者として、電気回路の概念の理解と直流回路および交流回路について自由自在に回路の計算ができるようになることを目標とする。
概要:
電気工学における基本的な科目は、電気回路、電子回路および電磁気学である。電気回路は回路系の電気技術者にとって必要な知識の根幹をなす最も重要な科目である。
3年生後期の電気回路は、直流回路、交流回路の基礎およびベクトルによる交流回路の計算方法について学習する。必要となる数学は、三角関数と微分積分およびベクトルである。
授業の進め方・方法:
基本的に教科書に沿って講義を行うが、適宜必要な資料を配布する。毎時間、学習シートを配布し、基本的な例題や演習問題を課題として与える。なお、学習シートは、次の時間に提出させ、自己評価で授業内容の理解度を記述させる。また、課題のレポートとしての機能も果たす。
注意点:
総合評価 = ((中間考査+期末考査)/2)90% + 平常点10% {平常点:授業中の積極的な発表や問題解答、学習シートの提出など}
本科:電気の基礎(1年)、アクチュエータ(3年)、電子回路I(3年)、
電気回路II(4年)、電子回路II(4年)、電磁気学(4年)
専攻科:回路応用設計(1年)
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
電気回路の概要 オームの法則 内部抵抗と抵抗の各種接続方法 |
電気回路の概要説明できる。 オームの法則、電源の内部抵抗および抵抗の直列接続と並列接続について理解・計算ができる。
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2週 |
ブリッジ回路 倍率器と分流器 |
計測回路に用いられるブリッジ回路や倍率器、分流器について理解・計算ができる。
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3週 |
抵抗率と導電率 温度係数 |
導体の抵抗を表す係数として抵抗率や導電率、温度係数について理解・計算ができる。
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4週 |
キルヒホッフの法則 |
回路計算において重要な法則であるキルヒホッフの法則について理解・計算ができる。
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5週 |
重ね合わせの理、テブナンの定理 |
重ね合わせの理、鳳-テブナンの定理など、各種の有用な法則について理解・計算ができる。
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6週 |
電流の発熱作用と電力 最大電力 |
ジュールの法則、電力や電力量の定義、最大電力の供給条件などについて理解・計算ができる。
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7週 |
単位電流法、対称電気回路、抵抗のΔーY変換 |
単位電流法、対称電気回路、抵抗のΔーY変換など、電気回路の計算における便利な方法について理解・計算ができる。
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8週 |
中間試験 |
直流回路と電気回路の各種法則についての理解を問う。
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4thQ |
9週 |
中間試験の解答 正弦波交流の性質 |
中間試験の解答を行う。 正弦波交流の性質について学ぶ。
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10週 |
正弦波交流の平均値と実効値 正弦波交流のベクトル表示 |
平均値や実効値の計算ができる。また、正弦波交流のベクトルによる表現方法を理解できる。
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11週 |
抵抗、インダクタンス、静電容量の作用 RL直列回路、RC直列回路 |
交流回路における抵抗、インダクタ、キャパシタの作用を理解し、RL直列回路およびRC直列回路についてベクトルによる解法を理解・計算ができる。
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12週 |
R、L、Cの直列回路 R、L、Cの並列回路 |
RLCの直列回路およびRLCの並列回路についてベクトルによる解法を理解・計算ができる。
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13週 |
交流電力 |
皮相電力、有効電力、無効電力などの定義を理解し、ベクトルによる電力計算ができる。
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14週 |
演習問題 |
演習問題を行う。
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15週 |
期末試験 |
交流回路の電流や電圧および電力について、ベクトルによる計算方法に関する理解を問う。
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16週 |
答案返却など |
後期末試験の解答を行う。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電気回路 | 電荷と電流、電圧を説明できる。 | 4 | 後1 |
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。 | 4 | 後1 |
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。 | 3 | 後4 |
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。 | 3 | 後2 |
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。 | 3 | 後2 |
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。 | 3 | 後6 |
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。 | 3 | 後6 |
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。 | 4 | 後10 |
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。 | 3 | 後10,後11,後12 |
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。 | 3 | 後11,後12 |
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。 | 3 | 後11 |
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。 | 3 | 後11,後12 |
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。 | 3 | 後11,後12 |
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。 | 3 | 後11,後12 |
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。 | 3 | 後12 |
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。 | 3 | 後13 |
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。 | 3 | 後5 |
網目電流法を用いて回路の計算ができる。 | 3 | 後14 |
節点電位法を用いて回路の計算ができる。 | 4 | 後7 |
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。 | 3 | 後5 |
電力 | 電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。 | 3 | 後7 |
計測 | SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。 | 2 | 後1 |
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。 | 3 | 後2 |
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。 | 3 | 後2 |
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。 | 4 | 後1,後13 |
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。 | 3 | 後2 |
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。 | 3 | 後13 |
電力量の測定原理を説明できる。 | 3 | 後13 |