概要:
工業力学は、社会の実践的な力学に関する問題に取り組むため、さまざまな物体の運動について力学の考え方および原理を知る学問である。工業技術面で実際に起こる力学的現象の中から、一般性のある基本問題を取り扱う。
概要は、(1)力の釣り合い (2)重心 (3)運動 (4)仕事とエネルギーである。
授業の進め方・方法:
授業はおおむね教科書に沿って講義形式で進めるが、教科書だけでは説明不足の箇所に関しては適宜プリントを配布して説明する。
注意点:
最終成績=各授業における課題の平均:50%+期末試験:50%
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
オリエンテーションおよび工業力学の役割 |
物体の運動を理解する手段としての力学の必要性および工業力学を学ぶ意義が説明できる。
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2週 |
力とは |
力の特徴を理解して、ニュートンの運動の法則を説明できる。
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3週 |
一点に働く力 |
力の合成と分解をすることができ、一点に作用する力のつり合い条件を説明できる。
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4週 |
複数の点に働く力 |
力のモーメントの意味を理解し、着力点の異なる力のつり合い条件を説明できる。
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5週 |
重心と分布力(1) |
重心の意味を理解し、立体および平面の重心位置を求めることができる。
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6週 |
重心と分布力(2) |
分布力を理解し、分布力と等価な集中力を求めることができる。
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7週 |
直線運動と平面運動(1) |
速度、加速度について説明でき、直線運動における時間、位置、速度、加速度に関する計算ができる。
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8週 |
直線運動と平面運動(2) |
平面運動における時間、位置、速度、加速度に関する計算ができる。
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2ndQ |
9週 |
円運動と曲線運動(1) |
角速度と周速度の関係を説明できる。
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10週 |
円運動と曲線運動(2) |
極座標を用いて円運動の速度、加速度を成分に分けて考えることができる。
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11週 |
力と運動法則(1) |
質点に作用する力を正確にベクトル表示でき、それに基づいて運動方程式を表すことができる。
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12週 |
力と運動法則(2) |
運動方程式を解析的に解き、運動の時間的変化を説明できる。
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13週 |
仕事とエネルギー(1) |
仕事とエネルギーの関係および動力について説明できる。
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14週 |
仕事とエネルギー(2) |
力学的エネルギー保存の法則およびエネルギー保存の法則について説明できる。
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15週 |
期末試験 |
工業力学で学習した基本的な事項が理解できているか確認する。
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16週 |
答案返却 |
試験の解答と説明
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 力学 | 力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。 | 3 | |
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。 | 3 | |
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。 | 3 | |
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。 | 3 | |
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。 | 3 | |
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。 | 4 | |
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。 | 3 | |
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。 | 3 | |
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。 | 3 | |
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。 | 2 | |
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。 | 2 | |
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。 | 2 | |
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。 | 3 | |
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。 | 3 | |
仕事の意味を理解し、計算できる。 | 3 | |
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。 | 3 | |
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。 | 3 | |
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。 | 3 | |
動力の意味を理解し、計算できる。 | 3 | |
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。 | 3 | |
運動量および運動量保存の法則を説明できる。 | 3 | |