工業力学

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 工業力学
科目番号 0050 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械電気工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 本江哲行・久池井茂編著「Professional Engineer Library 工業力学」(実教出版)
担当教員 西村 太志

到達目標

機械電気工学分野の基礎となる基本的素養を身につける。具体的には、以下の能力を身につける。
1.力の合成と分解、力のモーメント、重心に関する問題の方程式を立てて解くことができる。
2.質点に作用する力を運動方程式で表すことができ、運動方程式を解析的に解くことにより、運動の時間的変化を説明できる。
3.仕事とエネルギーの関係について理解し、力学的エネルギー保存の法則およびエネルギー保存の法則について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
力の合成と分解、力のモーメントや重心に関する応用問題を確実に解くことができる。力の合成と分解、力のモーメントや重心に関する基本的な問題を解くことができる。力の合成と分解、力のモーメントや重心に関する基本的な問題を解くことができない。
運動運動方程式を解析的に解くことにより、運動の時間的変化を確実に説明できる。運動方程式を解析的に解くことにより、運動の時間的変化を説明できる。運動方程式を解析的に解くことにより、運動の時間的変化を説明できない。
エネルギー仕事とエネルギーの関係について完全に理解し、エネルギ保存則を確実に説明できる。仕事とエネルギーの関係について理解し、エネルギ保存則を説明できる。仕事とエネルギーの関係について理解し、エネルギ保存則を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

到達目標 A 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
工業力学は、社会の実践的な力学に関する問題に取り組むため、さまざまな物体の運動について力学の考え方および原理を知る学問である。工業技術面で実際に起こる力学的現象の中から、一般性のある基本問題を取り扱う。
概要は、(1)力の釣り合い (2)重心 (3)運動 (4)仕事とエネルギーである。
授業の進め方・方法:
授業はおおむね教科書に沿って講義形式で進めるが、教科書だけでは説明不足の箇所に関しては適宜プリントを配布して説明する。
注意点:
最終成績=各授業における課題の平均:50%+期末試験:50%

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーションおよび工業力学の役割 物体の運動を理解する手段としての力学の必要性および工業力学を学ぶ意義が説明できる。
2週 力とは 力の特徴を理解して、ニュートンの運動の法則を説明できる。
3週 一点に働く力 力の合成と分解をすることができ、一点に作用する力のつり合い条件を説明できる。
4週 複数の点に働く力 力のモーメントの意味を理解し、着力点の異なる力のつり合い条件を説明できる。
5週 重心と分布力(1) 重心の意味を理解し、立体および平面の重心位置を求めることができる。
6週 重心と分布力(2) 分布力を理解し、分布力と等価な集中力を求めることができる。
7週 直線運動と平面運動(1) 速度、加速度について説明でき、直線運動における時間、位置、速度、加速度に関する計算ができる。
8週 直線運動と平面運動(2) 平面運動における時間、位置、速度、加速度に関する計算ができる。
2ndQ
9週 円運動と曲線運動(1) 角速度と周速度の関係を説明できる。
10週 円運動と曲線運動(2) 極座標を用いて円運動の速度、加速度を成分に分けて考えることができる。
11週 力と運動法則(1) 質点に作用する力を正確にベクトル表示でき、それに基づいて運動方程式を表すことができる。
12週 力と運動法則(2) 運動方程式を解析的に解き、運動の時間的変化を説明できる。
13週 仕事とエネルギー(1) 仕事とエネルギーの関係および動力について説明できる。
14週 仕事とエネルギー(2) 力学的エネルギー保存の法則およびエネルギー保存の法則について説明できる。
15週 期末試験 工業力学で学習した基本的な事項が理解できているか確認する。
16週 答案返却 試験の解答と説明

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。3
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。3
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。3
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。3
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。3
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。4
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。3
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。3
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。3
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。2
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。2
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。2
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。3
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。3
仕事の意味を理解し、計算できる。3
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。3
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。3
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。3
動力の意味を理解し、計算できる。3
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。3
運動量および運動量保存の法則を説明できる。3

評価割合

各授業における課題期末試験合計
総合評価割合50500000100
基礎的能力50500000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000