概要:
流体に対する基本的な考え方を習得し、実際の流れに対して適応できる実験式を用い、その流れ場での抵抗および作用する力を求めることができるようにする。
その内容は、流体の静力学、流体の運動の基礎式、管内流れおよび物体に作用する力である。
授業の進め方・方法:
座学の講義を基本とする。講義の最後の10分には質問の時間を取る。演習問題用のノートを1冊用意させ、章末問題を演習問題として課し、次の授業でその達成度を評価する。学習シートは、各章が始まるときの講義の最初に渡し、その章の講義終了後にチェックと質問等を記載させて回収し、理解度を見た上で次回返却する。なお、講義内容を確実に理解するためには、予習復習が必須である。
注意点:
演習問題を多く解かせる.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
緒論 |
水力学とは何かを理解でき、次元と単位を理解できる
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2週 |
流体の物理的性質(1):流体の特徴、物理的性質 |
流体の特徴、物理的性質(密度、比重、圧縮率)について理解できる.
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3週 |
流体の物理的性質(2):物理的性質,演習問題 |
物理的性質(流体中の音速、粘性、表面張力)について
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4週 |
流体の静力学(1):圧力 |
圧力とは何かについて理解できる
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5週 |
流体の静力学(2):マノメーター,演習問題 |
マノメーターについて理解でき,それを用いて圧力を測定することが出来る.
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6週 |
流体の静力学(3):物体に作用する圧力による力 |
物体に作用する圧力による力を求めることが出来る
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7週 |
流体の静力学(4):浮力, 演習問題 |
浮力について理解でき,かつ物体に作用する浮力を求めることが出来る.
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8週 |
中間試験 |
流体の物理的性質と流体の静力学について理解したかについて確認する
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4thQ |
9週 |
中間試験答案返却 |
答案の解答とその説明
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10週 |
流体の運動の基礎(1):流れの状態(層流と乱流) |
流れの状態(層流と乱流)について説明できる
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11週 |
流体の運動の基礎(2):連続の式とベルヌーイの定理 |
連続の式とベルヌーイの定理を使って速度および圧力を求めることが出来る
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12週 |
流体の運動の基礎(3):ベルヌーイの定理の応用 |
ベルヌーイの定理を使って応用問題を解くことが出来る
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13週 |
流体の運動の基礎(4):運動量理論 |
運動量理論を使って,物体に作用する力を計算することが出来る.
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14週 |
流体の運動の基礎(5):運動方程式 |
粘性流体の基礎的な運動を導出することが出来る
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15週 |
期末試験 |
中間試験の範囲と連続の式、ベルヌーイの定理および運動量理論を使って問題が解けるか確認する
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16週 |
答案返却 |
答案の解答とその説明
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 熱流体 | 流体の定義と力学的な取り扱い方を理解し、適用できる。 | 3 | |
流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を理解し、適用できる。 | 3 | |
圧縮性流体と非圧縮性流体の違いを説明できる。 | 3 | |
ニュートンの粘性法則、ニュートン流体、非ニュートン流体を説明できる。 | 3 | |
絶対圧力およびゲージ圧力を説明できる。 | 3 | |
パスカルの原理を説明できる。 | 3 | |
液柱計やマノメーターを用いた圧力計測について問題を解くことができる。 | 3 | |
平面や曲面に作用する全圧力および圧力中心を計算できる。 | 3 | |
物体に作用する浮力を計算できる。 | 3 | |
定常流と非定常流の違いを説明できる。 | 3 | |
質量保存則と連続の式を説明できる。 | 3 | |
連続の式を理解し、諸問題の流速と流量を計算できる。 | 3 | |
ベルヌーイの式を理解し、流体の諸問題に適用できる。 | 3 | |
ピトー管、ベンチュリー管、オリフィスを用いた流量や流速の測定原理を説明できる。 | 3 | |
運動量の法則を理解し、流体が物体に及ぼす力を計算できる。 | 3 | |
層流と乱流の違いを説明できる。 | 3 | |
レイノルズ数と臨界レイノルズ数を理解し、流れの状態に適用できる。 | 3 | |
円管内層流および円管内乱流の速度分布を説明できる。 | 3 | |
ハーゲン・ポアズイユの法則を説明できる。 | 3 | |
ダルシー・ワイスバッハの式を用いて管摩擦損失を計算できる。 | 3 | |
ムーディー線図を用いて管摩擦係数を求めることができる。 | 3 | |