概要:
機械電気工学の専門科目において現れる現象を具体的な形で認識し、併せて実験についての手法を理解できるようになる。さらに、自らが行った実験・考察を文書(レポート)にまとめる能力を習得する。
授業の進め方・方法:
四半期ごとに5テーマ、1年間で20テーマの実験を行う。実験は、1クラスを6つに分けた班ごとに行う。欠席した場合は必ず補習を受け、実験結果は期日(実験から1週間後)までにレポートにまとめて報告する。
各回の実験は180分で行う。ただし、時間割で実施日の最終時間に割り振りができなかった場合は、別に授業を行い時間を確保する。
実験の内容を正しく理解するためには予習が必須であるとともに、レポート作成時には結果をまとめるだけでなく十分な復習が必要である。
注意点:
成績評価式:最終成績 = 20テーマの平均点
※ 1テーマでも不可があると、工学実験Ⅱの評価は不可となる。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
オリエンテーション |
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2週 |
電子工学2(石田 :センサーとその特性Ⅰ) |
センサーに生じる物理的現象が電圧または抵抗値の変化として検出できることを理解できる。
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3週 |
電子制御1(藤本 :GALによる7セグメントデコーダの製作実験) |
GALを使って7セグメントレコーダ回路を作製しすることでプログラミングによるハードウエアの設計が可能なことを理解できる。
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4週 |
流体工学2(張間 :オリフィス・ベンチュリー・重量法による流量測定) |
マノメーターを使用して圧力を正しく測定でき、オリフィスの流量係数を検定できる。
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5週 |
電気実習1(三浦 :電気工事特別実習I:終端接続法) |
管路の損失水頭を測定し、管摩擦損失係数を計算でき、レイノルズ数と損失の関係について説明できる。
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6週 |
電子計測2(鈴木 :オペアンプの基礎特性に関する実験) |
オペアンプの基礎原理を理解し、説明できる。また、オペアンプを用いた基礎回路を構成することができる。
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7週 |
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8週 |
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2ndQ |
9週 |
電子工学3(石田 :センサーとその特性Ⅱ) |
センサーに生じる物理的現象が電圧または抵抗値の変化として検出できることを理解できる。
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10週 |
電子制御2(藤本 :光センサ、磁気センサの実験) |
光センサ及び磁気センサの構造を理解し、実際に利用する際の基本回路を組み立てられる。
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11週 |
流体工学3(張間 :管路の損失水頭) |
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12週 |
電気実習2(三浦 :電気工事特別実習II:終端接続・埋め込み器具・露出器具) |
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13週 |
電子計測3(鈴木 :オペアンプを用いた各種アナログ回路に関する実験) |
オペアンプを用いた各種アナログ回路を理解し、説明できる。また、オペアンプを用いた各種アナログ回路を構成することができる。
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14週 |
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15週 |
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
電子工学3(桜本 :同期式カウンタの設計) |
同期式カウンタを設計し実際に回路を組むことにより、ディジタル回路の部品の知識を深めるとともに順序回路の設計方法に慣れることができる。
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2週 |
材料工学1(西村 :顕微鏡組織観察) |
金属顕微鏡を用いて各種材料の組織観察を行うことにより、炭素含有量および熱処理の違いによる微細組織変化が理解できる。
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3週 |
熱力学1(池田 :定常熱伝導における熱伝達量の測定) |
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4週 |
力学1(飛車 :結合振子系の観測1) |
分布質量の振り子の運動現象をトルクとモーメントを用いて観測し、理論から計算して、説明ができる。
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5週 |
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6週 |
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7週 |
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8週 |
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4thQ |
9週 |
機械力学1(桜本 :連続体の固有振動数と振動モード) |
連続体のはりの振動について、理論解析解と周波数応答試験による実験値の比較から、連続体の固有振動数と振動モードを理解できる。
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10週 |
材料工学2(西村 :硬さ試験) |
ビッカースおよびロックウェル硬度計を用いて各種材料の硬さを測定し、炭素量と硬さの関係、組織と硬さの関係が理解できる。
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11週 |
熱力学2(池田 :小型内燃機関の性能評価) |
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12週 |
力学2(飛車 :結合振子系の観測2) |
結合振り子のうなりを固有モードから説明し、運動現象の連立常微分方程式を計算して、説明ができる。
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13週 |
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14週 |
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15週 |
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 3 | |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 3 | |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 3 | |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 3 | |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 3 | |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 3 | |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 3 | |
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。 | 3 | |
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。 | 3 | |
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。 | 3 | |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 熱流体 | 絶対圧力およびゲージ圧力を説明できる。 | 4 | |
パスカルの原理を説明できる。 | 4 | |
液柱計やマノメーターを用いた圧力計測について問題を解くことができる。 | 4 | |
ダルシー・ワイスバッハの式を用いて管摩擦損失を計算できる。 | 4 | |
ムーディー線図を用いて管摩擦係数を求めることができる。 | 4 | |
材料 | 硬さの表し方および硬さ試験の原理を説明できる。 | 4 | |
分野別の工学実験・実習能力 | 機械系分野【実験・実習能力】 | 機械系【実験実習】 | 実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。 | 4 | |
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。 | 4 | |
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。 | 4 | |
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。 | 4 | |
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。 | 4 | |
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。 | 4 | |
加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。 | 4 | |
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。 | 4 | |
電気・電子系分野【実験・実習能力】 | 電気・電子系【実験実習】 | 電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。 | 4 | |
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。 | 4 | |
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。 | 4 | |
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。 | 4 | |
増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。 | 4 | |
論理回路の動作について実験結果を考察できる。 | 4 | |