技術者倫理

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 技術者倫理
科目番号 0093 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械電気工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 齋藤了文・坂下浩司:「はじめての工学倫理」(昭和堂)
担当教員 大西 祥作

到達目標

社会や自然に及ぼす技術の効果と影響について、技術者がその責任を負っていることに気付き、将来技術者をめざす者として技術者の責務について自覚をもつようになれば、一応の目標は達成できたと判断できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1社会や自然に及ぼす技術の効果と影響について、技術者がその責任を負っていることに気付き、将来技術者をめざす者として技術者の責務について自覚をもち、実行できるようになること。社会や自然に及ぼす技術の効果と影響について、技術者がその責任を負っていることに気付き、将来技術者をめざす者として技術者の責務について自覚をもつ。社会や自然に及ぼす技術の効果と影響について、技術者がその責任を負っていることに気付き、将来技術者をめざす者として技術者の責務について自覚をもつまでに至らない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

JABEE b 説明 閉じる
到達目標 A 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現在、技術者としてのモラルが問われる事故や事件が多く報じられている。それらのことがらに対し、何が問題でどうしなければならなかったのか、事例を取り上げながら、問題意識を高めることを目標とする。
授業の進め方・方法:
テキストを参考に、まず身近な興味のある事件や事故について受講生が検討結果を報告し、それについて討論を行う形式で授業を進める。そのため、担当するテーマについて、事前に自学自習を含めた十分な調査・検討が必要となる。また、最終レポート作成に備え、毎回の事例報告を整理し、まとめておくことが必要である。
注意点:
本 科:哲学、心理学
専攻科:技術者の倫理、安全工学概論

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーションで授業の概要と進め方について説明する。
技術者の倫理とは何かについて、事例を挙げて説明する。
左記の理解
2週 自分の興味がある過去の事件や事故についてアンケートをとる。
対象は教科書の事例でもいいし、それ以外のものでもいい。それを整理し、グループに分け(3人が基準)、担当するテーマと発表日を決める。
1回目の講義と同様に、事例を挙げて説明する。併せて、プレゼンテーションの方法についても説明する。
左記の理解
3週 著作権について説明する。グループごとに集まり、切り口や分担などについて検討パワーポイントによる資料を作成する。
左記の理解
4週 パワーポイントによる資料を作成する。 資料の作成を通じた技術者倫理の理解
5週 検討結果の発表(各回2組が目安) 発表や聴講、質疑を通じた理解
6週 検討結果の発表(各回2組が目安) 同上
7週 検討結果の発表(各回2組が目安) 同上
8週 検討結果の発表(各回2組が目安) 同上
2ndQ
9週 検討結果の発表(各回2組が目安) 同上
10週 検討結果の発表(各回2組が目安) 同上
11週 検討結果の発表(各回2組が目安) 同上
12週 発表事例をもとにしてのレポート作成 同上
13週 発表事例をもとにしてのレポート作成 同上
14週 発表事例をもとにしてのレポート作成 同上
15週 最終レポートの提出、総括 同上
16週 ※ 検討のポイント
・事件や事故の概要    ・何が問題か    ・技術者としてどうすべきだったか
・この事例から、技術者としてなにを学ぶべきか   ※出典は必ず明記すること※
 ※ 各回の発表についてのまとめ方ふたつのテーマのうちどちらかひとつを選び、その事例から、「将来技術者をめざす者として何を学んだか」についてまとめ、その日のうちにBlackboardで提出翌週に相互評価(ピアレビュー)す各回まとめの評価は、相互評価(5点満点×3~4名)の平均点とする。(提出方法や評価方法は都合により変更になる可能性があります)
※ 最終レポートのまとめ方
この授業を受け、多くの事例を通して学んだ「技術者倫理」についてまとめる。
まとめる際には、「将来技術者をめざす者として学んだことがら」をいくつかの項目について類別し、どのような心がけでどのように対応すべきか、社会一般のことがらとして捉えるとともに、自分自身のことがらとしても捉えるよう、心がけていただきたい。
レポートはA4判とし、4ページ程度を目安とする。


モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を理解し、社会における技術者の役割と責任を説明できる。3
説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3
技術者を目指す者として、社会での行動規範としての技術者倫理を理解し、問題への適切な対応力(どうのように問題を捉え、考え、行動するか)を身に付けて、課題解決のプロセスを実践できる。3
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。3
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。3
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。3
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。3
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。3
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。3
社会性、社会的責任、コンプライアンスが強く求められている時代の変化の中で、技術者として信用失墜の禁止と公益の確保が考慮することができる。3
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ発表資料試験レポート各回まとめの評価合計
総合評価割合0200002003030100
基礎的能力0000000000
専門的能力0200002003030100
分野横断的能力0000000000