Thermodynamics

Course Information

College Tokuyama College Year 2018
Course Title Thermodynamics
Course Code 0098 Course Category Specialized / Compulsory
Class Format Lecture Credits Academic Credit: 2
Department Department of Mechanical and Electrical Engineering Student Grade 4th
Term Year-round Classes per Week 1
Textbook and/or Teaching Materials 教科書:丸茂、木本「工業熱力学」コロナ社
Instructor Ikeda Mitsumasa

Course Objectives

1. 熱力学の第一法則をエネルギ保存則として扱うことができる.
2. 熱力学の第二法則をエネルギ移動の方向法則として扱うことができる.
3. 完全ガスの従う法則,蒸気の従う法則に基づいて熱力学の第一法則,第二法則の問題を扱うことができる.
4. 熱エネルギから速度エネルギへの変換について,ノズル等を例にして扱うことができる.

Rubric

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1. 熱力学の第一法則を理解できる.熱力学の第一法則を熱エネルギと機械仕事の間のエネルギ保存則であることを理解し,熱エネルギと仕事に関する応用的な問題を解くことができる.熱力学の第一法則で示される式を理解し,エネルギ保存則に関する基本的な問題を解くことができる.熱力学の第一法則で示される式が理解できず,エネルギ保存則に関する基本的な問題を解くことができない.
2. 熱力学の第二法則を理解できる.熱力学の第二法則を熱エネルギ移動の方向法則であることを理解し,エントロピやエクセル技を用いた応用的な問題を解くことができる.熱力学の第二法則で示される式を理解し,サイクル,エントロピ,エクセルギ,アネルギに関する基本的な問題が理解できる.熱力学の第二法則を理解する上で必要な式が理解できず,与えられた問題を解くことができない.
3. 完全ガス,蒸気の従う法則を理解できる.完全ガス,上記の従う法則を理解し,完全ガスや蒸気を作動流体とした熱力学の第一法則や第二法則に関する応用的な問題を解くことができる.完全ガス,蒸気の従う法則を理解し,それぞれの状態変化時の種々の計算を行うことができる.完全ガス,蒸気の従う法則が理解できず,それぞれの状態変化時の種々の計算を行うことができない.
4. 熱エネルギから速度エネルギへの変換を理解できる.ノズルを用いて圧縮性流体の状態変化に関する応用的な問題を問うことができる.圧縮性流体の状態変化に関する式を理解し,状態変化に関する基本的な問題を解くことができる.圧縮性流体の問題を扱うときに用いる匹の意味が理解できず,基本的な問題を解くことができない.

Assigned Department Objectives

到達目標 C 1 See Hide
JABEE d-1 See Hide

Teaching Method

Outline:
熱を動力に変換することによって人類は巨大な工業社会を形成し、生活を豊かにしてきた。熱力学の講義では、熱・動力変換装置としてのサイクルやその変換効率を学ぶことを主たる目的とする。まず熱や仕事に関する基礎概念やエネルギー保存則を学び、次に完全ガスをはじめとする作動物質の性質と状態変化を学び、サイクルの熱効率の導き方を学ぶ。次に工業的に重要な蒸気と蒸気サイクルについて学ぶ。さらにエントロピー概念とエクセルギー概念からエネルギーの有効利用について学ぶ。
Style:
各授業の初めに、その講義の概要の簡単な説明を行った後60分程度の講義を行い、20分程度で関連する問題の演習などを学習シートとして行う。各章が終了した時にはテキストの各章末問題を自学自習で解き提出してもらう。
Notice:
その内容を確実に身につけるために、予習復習が必須である。また、授業の参加状況を確認するために講義ノートの確認を定期試験毎に行う。

Course Plan

Theme Goals
1st Semester
1st Quarter
1st 熱力学で用いる物理量(1) 熱学的概念である温度、熱量について理解する。(学習シート01)
2nd 熱力学で用いる物理量(2) 熱学的概念である比熱、顕熱・潜熱について理解する。(学習シート02)
3rd 熱力学で用いる物理量(3) 圧力と絶対仕事,工業仕事について理解し、絶対仕事と工業仕事の関係を理解する。(学習シート03)
4th 熱力学の第一法則(1) 熱力学の第一法則の概念について理解する。学習シート04)
5th 熱力学の第一法則(2) 熱力学の第一法則の基礎式について理解する。(学習シート05)
6th 熱力学の第一法則(3) 流れを伴う場合の熱力学の第一法則をエンタルピを用いて理解する。(学習シート06)
7th 熱力学の第一法則(4) 熱力学の第一法則を学ぶことによって解くことのできる演習問題について解説する。(学習シート07)
8th 前期中間試験 熱力学で用いる物理量、熱力学の第一法則に関する語句説明問題、計算問題を出題し、これまで行った講義内容の理解度を確認する。なお、年間行事の関係で授業中に実施することもある。
2nd Quarter
9th 完全ガスの持つ性質(1) 完全ガスと実在ガス、および完全ガスの状態方程式、ガスの比熱について理解する。(学習シート08)
10th 完全ガスの持つ性質(2) 気体の分子運動論、混合ガスの分圧について理解する。(学習シート09)
11th 完全ガスの状態変化(1) ガスのする仕事と熱の出入り、等圧変化について理解する。(学習シート10)
12th 完全ガスの状態変化(2) 等容変化、等温変化、断熱変化、ポリトロープ変化について理解する。(学習シート11)
13th 熱力学の第二法則(1) 熱力学の第二法則、永久機関について理解する。(学習シート12)
14th 熱力学の第二法則(2) サイクルと熱効率、カルノーサイクルについて理解する。(学習シート13)
15th 熱力学の第二法則(3) 熱力学的温度とエントロピについて理解する。(学習シート14)
16th 前期末試験 完全ガスの持つ性質完全ガスの状態変化、熱力学の第二法則に関する語句説明問題、計算問題を出題し、これまで行った講義内容の理解度を確認する。
2nd Semester
3rd Quarter
1st 熱力学の第二法則(4) 完全ガスの状態変化とエントロピの増減の関係について理解する。(学習シート15)
2nd 熱力学の第二法則(5) エクセルギとアネルギについて理解する。(学習シート16)
3rd 蒸気(1) 水の状態変化について理解する。(学習シート17)
4th 蒸気(2) 湿り飽和蒸気について理解する。(学習シート18)
5th 蒸気(3) 蒸気表とその使い方について理解する。(学習シート19)
6th 蒸気(4) 蒸気線図とその見方について理解する。(学習シート20)
7th 蒸気機関サイクル 蒸気を動作流体としたランキンサイクルについて理解する。(学習シート21)
8th 後期中間試験 熱力学の第二法則および蒸気の特性に関する語句説明問題、計算問題を出題し、これまで行った講義の理解度を確認する。
4th Quarter
9th 冷凍サイクル(1) 冷凍サイクルや熱ポンプの性能に関する指標である成績係数について理解する。(学習シート22)
10th 冷凍サイクル(2) 冷凍サイクルや熱ポンプで用いる動作流体である冷媒について理解する。(学習シート23)
11th エネルギ変換(1) 圧縮性流体の運動方程式、連続の式について理解する。(学習シート24)
12th エネルギ変換(2) 完全ガスのノズル内の流れと流量および先細ノズルの臨界流れについて理解する。(学習シート25)
13th エネルギ変換(3) マッハ数、末広ノズル、先細末広流路ついて理解する。(学習シート26)
14th エネルギ変換(4) 衝撃波とマッハ数の関係について理解する。(学習シート27)
15th 熱力学の一般関係式 熱力学の一般関係式,Helmholtz関数,Gibbs関数について理解する。(学習シート28)
16th 後期末試験 蒸気機関、冷凍サイクル、エネルギ変換に関する語句説明問題、計算問題を出題しこれまで行った講義の理解度を確認する。

Evaluation Method and Weight (%)

試験演習レポート講義ノートTotal
Subtotal721288100
熱力学の第一法則1832225
熱力学の第二法則1832225
完全ガス,蒸気の状態変化1832225
エネルギ変換1832225