制御工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 制御工学Ⅰ
科目番号 0104 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械電気工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 制御工学(日本機械学会 JSME テキストシリーズ)
担当教員 池田 将晃

到達目標

古典制御理論によるフィードバック制御,フィードフォワード制御,伝達関数,周波数応答などを理解し,与えられた条件からフィードバック制御制御系(ブロック線図による表現)設計ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
自動制御の概要自動制御の定義と種類を具体的な例を挙げて説明でき,フィードバック制御の概念と構成要素の実用的な例を挙げて説明できる.自動制御の定義と種類を説明でき,フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる.自動制御の定義と種類を説明できず,フィードバック制御の概念と構成要素を説明できない.
ラプラス変換複雑な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができ,ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて物理現象の微分方程式を解くことができる.基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができ,ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる.基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることがでず,ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができない.
伝達関数とブロック線図制御系の伝達関数を構成でき,ブロック線図を用いた制御系の表現を考察できる.伝達関数を説明でき,ブロック線図を用いて制御系を表現できる. 伝達関数を説明できず,ブロック線図を用いて制御系を表現できない.
制御系の安定性安定判別法を制御系に適用し,安定から不安定に至る現象の解析ができる.安定判別法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる.安定判別法を用いて制御系の安定・不安定を判別できない.

学科の到達目標項目との関係

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到達目標 A 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
メカトロニクス制御技術に必要な制御工学を理解するため,本授業では「古典制御理論による制御工学」を修得し,5年次での制御系設計修得へとつなぐ.特に,実践的な電子制御工学を学ぶ.また,最小限に必要な数学の基礎についても演習を交えながら授業を行う.
授業の進め方・方法:
ノート講義を中心に授業を進める,授業内容の理解度を確認し,不足を補うためのレポート課題の出題,授業に対する要望などを知るために,学習シートを配布する.特に,本科で学んだ物理学,機械力学,電気回路,電子回路,計測工学,数学等の知識及び,実例を交えて実践的な制御工学を学ぶ.授業の内容を確実に身につけるため予習復習が必須である.
注意点:
[関連科目]
本科:基礎物理 I(2年),工業力学(3年),機械力学 I・II(4・5 年),制御工学 II(5年),電気回路 I・II(3・4年),電子回路 I・II(3・4年),計測工学(5年)
専攻科:システム設計工学(2年)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 制御の基礎概念 オリエンテーション(講義の目的,概要,進め方等)
2週 制御とは何か 制御基礎「What is control」内容とブロック線図を学ぶ
3週 制御システムの入出力関係 制御システムの入出力関係、動的システムを理解する
4週 線形化と線形性 線形モデルの構築、線形化、安定性等を理解する
5週 機械系・電気電子系モデリング 機械系・電気電子系のモデリングを学ぶ
6週 基本的な制御要素、入出力要素 制御システムを表す基本的な制御・入出力要素を学ぶ
7週 ブロック線図の構造 ブロック線図の構造,その例題を解く
8週 中間試験 中間試験を実施して理解度を確認する
4thQ
9週 周波数応答、周波数伝達関数 制御系の周波数応答、周波数伝達関数等を理解する
10週 ボード線図 ボード線図、その例題を解く
11週 フィードバック制御(FB制御) フィードバック制御(FB制御)の作成手順を学ぶ
12週 FB制御とFF制御 FB制御とFF制御を理解する
13週 フィードバック系の安定性 特性根と安定性、ラウスの安定判別法を理解する
14週 総復習 総復習,例題を解く
15週 期末試験 本授業で学んだ内容の理解度について確認する
16週 答案返却など 試験の解答と解説を行う

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野計測制御自動制御の定義と種類を説明できる。4
フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。4
基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができる。4
ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。4
伝達関数を説明できる。4
ブロック線図を用いて制御系を表現できる。4
制御系の周波数特性について説明できる。4
安定判別法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる。4
電気・電子系分野制御伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。4
ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。4
システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。4
フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。4

評価割合

試験発表レポート態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80020000100
基礎的能力0000000
専門的能力80020000100
分野横断的能力0000000