機械設計論Ⅰ

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 機械設計論Ⅰ
科目番号 0110 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械電気工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 三田純義、朝日奈奎一、黒田孝春、山口健二、「機械設計法」コロナ社
担当教員 西村 太志

到達目標

自分で設計した計算書をまとめ、図面化できる能力の育成し、機械設計技術者試験(3級)の受験と合格を目指す。評価項目は以下の通り。
1.機械設計の基礎を理解し、説明できる。
2.機械要素の種類と用途を理解し、設計ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1機械設計の基礎を適切に理解し、確実に説明できる。機械設計の基礎を理解し、説明できる。機械設計の基礎を理解できず、説明できない。
評価項目2機械要素の種類と用途を適切に理解し、確実に設計ができる。機械要素の種類と用途を理解し、設計ができる。機械要素の種類と用途を理解できず、設計ができない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE d-1 説明 閉じる
到達目標 A 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械設計は、機械工学の知識を活用して新しい機械製品を創りだす活動として重要であり、設計目標を達成する解を見出し、それが正しく機能することを確認する一連の知的作業である。本科目では機構、材料、加工法を始めとする工学の基礎を総合して機械設計の基本的な考え方を理解することをめざす。
授業の進め方・方法:
授業はおおむね教科書に沿って講義形式で進めるが、教科書だけでは説明不足の箇所に関しては適宜プリントを配布して説明する。
注意点:
授業の内容を確実に理解し身につけるには、予習復習が必須である。レポート課題を与え理解度を深める。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション シラバスに基づきオリエンテーションを行った後、機械材料の復習をする。
2週 機械設計の基礎および標準規格 機械設計の基本的な立場を学び、標準規格の必要性を理解する。
3週 標準数およびはめあい 標準数およびはめあいについて学ぶ。
4週 幾何公差および表面粗さ 幾何公差および表面粗さについて学ぶ。
5週 材料に作用する力および材料の引張・圧縮強さ 材料に加わる荷重の種類を学び、引張り、圧縮強さおよびせん断強さにについて復習する。
6週 材料の曲げ強さ 曲げ強さについて復習する。
7週 材料のねじり強さ ねじり強さについて復習する。
8週 材料の破壊と強さ 材料の破壊と強さについて学ぶ。
2ndQ
9週 中間試験 前期中間までに学習した基本的な事項について出題。
10週 中間試験の解答、解説
ねじの原理
中間試験問題の解答と解説を行った後、ねじの原理を学ぶ。
11週 ねじの規格およびねじの力学 ねじの種類と規格を学び、ねじの力学に関して理解する。
12週 ねじの設計法 ねじの強度計算と設計法を学ぶ。
13週 軸の種類および軸の設計法について学ぶ。
14週 軸継手 軸継手の種類と設計法を学ぶ。
15週 期末試験 ねじおよび軸関する出題。
16週 答案返却など 期末試験問題の解答と今後の対策について。
後期
3rdQ
1週 クラッチ クラッチの原理と種類を理解し、設計法を学ぶ。
2週 締結用機械要素 キーとピンに関して学ぶ。
3週 滑り軸受 軸受の基礎事項を理解し、滑り軸受の設計法を学ぶ。
4週 転がり軸受 転がり軸受の設計法を学び、潤滑法を理解する。
5週 歯車の基礎 歯車の種類および基礎事項を学ぶ。
6週 平歯車の強さ 平歯車の強度設計について学ぶ。
7週 歯車列、歯車伝動装置 歯車列および歯車伝動装置の種類を学ぶ。
8週 中間試験 軸受け、歯車に関する出題。
4thQ
9週 中間試験の解答、解説
平ベルト伝動
中間試験問題の解答と解説を行った後、平ベルトの種類と設計法に関して学ぶ。
10週 Vベルト伝動 Vベルトの種類と設計法に関して学ぶ。
11週 歯付ベルト、チェーン伝動 歯付ベルト、チェーン伝動の設計に関して学ぶ。
12週 ブレーキ ブレーキの原理と種類を理解し、設計法を学ぶ。
13週 ばねの種類と規格 ばねの機能と規格に関して学ぶ。
14週 ばね コイルばね、板バネ、トーションバーの設計に関して学ぶ。
15週 期末試験 ベルト、チェーン、ブレーキ及びばねの設計に関する出題
16週 答案返却など 後期末試験の解答をする。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計機械設計の方法を理解できる。4
標準規格の意義を説明できる。4
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。4
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。4
ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。4
ボルトに作用するせん断応力、接触面圧を計算できる。4
軸の種類と用途を理解し、適用できる。4
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。4
キーの強度を計算できる。4
軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。4
滑り軸受の構造と種類を説明できる。4
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。4
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。4
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。4
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。4
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。4
歯車列の速度伝達比を計算できる。4
力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。3
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。3
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。3
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。3
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。3
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。3
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。3
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。3
動力の意味を理解し、計算できる。3
荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。3
応力とひずみを説明できる。3
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。3
応力-ひずみ線図を説明できる。3
許容応力と安全率を説明できる。4
断面が変化する棒について、応力と伸びを計算できる。3
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。3
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。3
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。3
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。3
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。3
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。3
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。3
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。3
材料疲労の意味を理解し、疲労試験とS-N曲線を説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000