有限要素法

科目基礎情報

学校	徳山工業高等専門学校	開講年度	令和04年度 (2022年度)
授業科目	有限要素法
科目番号	0122	科目区分	専門 / 選択
授業形態	講義	単位の種別と単位数	学修単位: 1
開設学科	機械電気工学科	対象学年	5
開設期	後期	週時間数	1
教科書/教材	資料配布
担当教員	福田明

到達目標

情報技術をベースに、実体験を通して表現力を身に付ける。具体的には、有限要素法の原理を理解し、ツールとして使いこなすことができる。

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
有限要素法をツールとして使いこなすことができる	有限要素法の原理を適切に理解し、ツールとして確実に使いこなすことができる。	有限要素法の原理を理解し、ツールとして使いこなすことができる。	有限要素法の原理を理解できず、ツールとして使いこなすことができない。

学科の到達目標項目との関係

到達目標 B 1 説明

JABEE c-3 説明

教育方法等

概要:

有限要素法は現代の科学技術を支える有力な武器となってきたが、コンピュータの急速な発達により、誰でもマイコンで手軽に利用できるほど身近なものになってきた。そこで、ここでは、まず有限要素法を“ツール”として使いこなすことができるようになることをめざしている。この科目は企業で有限要素法解析等を担当していた教員が、その経験を生かして有限要素法について講義形式で授業を行うものである。

授業の進め方・方法:

前半では準備されたメニューにしたがってソフトを操作し、データの作成方法に関するノウハウを身につけるとともに、そうしなければならない理由について計算結果をもとに理解を深める。またその知識を確実なものにするため後半では最適設計に関する課題に取り組む。
【最適設計に関する課題について】
○目的
有限要素法で学んだ知識を確実なものにすることを第１の目的とし、併せてこれまで学んできた材料力学、計算力学、機械設計論などの知識をより確かなものにし、総合的なまとめ方についての能力の訓練も併せて行うことを目的とする。
○課題内容
　 1. 4年次に設計製図IIで設計した手巻きウインチのハンドルの最適設計を行う。
　 2. 設計条件は第8回目の授業で提示する。
　 3. 得た解が真の値のよい近似を与えていることを何らかの形で証明する(理論値との比較など)。
○まとめ方
　 1. 解析形状をわかりやすく示すこと。
　 2. 要素分割図を示すこと。
　 3. 得られた解を示す。このとき、目的に応じて解の示し方を工夫すること。
　 4. 解析結果を踏まえた設計変更箇所を記載すること。
　 5. 得られた解の信頼度や従来知られている解との比較を行うなど、得られた解について考察すること。
○まとめる上での留意点
　 1.冗長なものはいけない。コンパクトに要点がまとめられていること。
　 2.分割図、解析結果は必ず示し、考察を行った図はExcelなどで描くこと。

この科目は学修単位科目のため、年間15時間の自学自習を必要とする。自学自習時間の目安は次の通りである。
演習課題・学習シートの実施：12時間
発表資料作成：1.5時間
最終レポート作成：1.5時間

注意点:

講義内容を確実に理解し、使いこなすことが不可欠であり、十分な復習が必要とされる。自由課題では、時間外の取り組みが当然必要となる。

【評価方法】
演習課題（50%）＋発表（10%）＋レポート（20%）＋解析結果（20%）

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング	ICT 利用	遠隔授業対応	実務経験のある教員による授業

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
後期
	3rdQ
		1週	オリエンテーション	授業の進め方や評価方法について理解する
		2週	有限要素法とは何かその有用性	有限要素法とその有用性について理解する
		3週	SolidWorks Simulationの使用練習演習1 集中荷重を受ける片持梁	SolidWorks Simulationの使い方を理解する
		4週	演習2 いろいろな片持梁の問題	SolidWorks Simulationを使いこなす
		5週	演習3 穴あきプレートの引張り	メッシュの大きさによって解析結果が異なることを理解する
		6週	演習4 クランクアームの強度解析	SolidWorks Simulationを使いこなす
		7週	課題（課題の説明）	最適設計に関する課題について理解し、構想を練る
		8週	課題（要素分割、データの入力）	SolidWorks Simulationの知識を確実なものにする
	4thQ
		9週	課題（計算）	SolidWorks Simulationの知識を確実なものにする
		10週	課題（結果の吟味）	材料力学、計算力学、機械設計論などの知識を使って結果を吟味する
		11週	課題（最適形状の検討）	材料力学、計算力学、機械設計論などの知識を使って形状を最適化する
		12週	課題（まとめ）	結果をわかりやすくまとめる
		13週	発表会1	課題の結果を発表する
		14週	発表会2	課題の結果を発表する
		15週	課題提出（レポート）	課題の結果をレポートにまとめる
		16週	まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類		分野	学習内容	学習内容の到達目標	到達レベル	授業週

評価割合

	演習課題	発表	レポート	解析結果	合計
総合評価割合	50	10	20	20	100
基礎的能力	0	0	0	0	0
専門的能力	50	10	20	20	100
分野横断的能力	0	0	0	0	0