基礎電気回路

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 基礎電気回路
科目番号 0001 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報電子工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 末武国弘 『プログラム学習による基礎電気工学 直流編』(廣済堂出版) 末武国弘 『プログラム学習による基礎電気工学 磁気・静電気編』(廣済堂出版)
担当教員 山田 健仁

到達目標

電源と抵抗を含む回路において、各部の電流、電圧が求められること。また、コイル、コンデンサの動作を定性的に説明できることを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
オームの法則、分圧、分流を理解し、回路の合成抵抗、電圧、電流を計算できる。 オームの法則、分圧、分流を理解し、簡単な回路の合成抵抗、電圧、電流を計算できる。簡単な回路の合成抵抗、電圧、電流を計算できない
キルヒホッフの法則を使いこなし、回路の電流を計算できる。キルヒホッフの法則を理解し、直並列回路の電流を計算できる。キルヒホッフの法則を用いて回路の電流を計算できない。
コイル、コンデンサの基本動作を説明できる。コイル、コンデンサの基本動作を理解できる。コイル、コンデンサの基本動作を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

到達目標 A 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電気現象を理解するための基本概念と、電気回路の基本構成要素となる抵抗、コイル、コンデンサの動作およびその利用法を理解させ、次年度以降の電気系科目を学習するための導入部とする。必修得(卒業時)科目です。
授業の進め方・方法:
座学の講義を基本とし、適宜演習や実験を行い理解を深める。また、適宜演習レポート、小テストを課す。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電気とは 電気の源、電流、電位、電位差、電圧、電源など電気に関する基本事項を習得する。
2週 オームの法則 オームの法則、電源と抵抗1個からなる回路の性質、電圧、電流の測定法について習得する。
3週 実験(1) マルチメータの使用法を学び、これを用いて、電圧、電流、抵抗を測定する。
4週 抵抗の直列接続(1) 抵抗の直列接続の方法、合成抵抗の求め方を学ぶ。電圧降下、電位の意味を習得する。
5週 抵抗の直列接続(2) 抵抗を直列接続した回路において、各抵抗に加わる電圧(分圧)について習得する。
6週 実験(2) 抵抗の直列接続を含む回路の電圧、電流を測定して、オームの法則や電圧降下などの概念を確認する。
7週 演習 種々の直列回路の解析の演習を行なう。
8週 中間試験 抵抗の直列接続において、それらの性質や各部の電圧、電流を求める問題を出題する。
2ndQ
9週 中間試験の解答と解説 抵抗の並列接続・中間試験の解答解説を行う。
抵抗を並列接続した回路について合成抵抗、各抵抗に流れる電流(分流)について習得する。
10週 抵抗の直並列接続 抵抗の直列接続、並列接続を混合した回路の解析法について習得する。
11週 実験(3) 抵抗の直並列接続、電流、電圧の測定する。
12週 演習 抵抗の直並列回路に関する演習をする。
13週 電源の内部抵抗 電源に内部抵抗が存在する場合の性質について習得する。
14週 演習 内部抵抗を含む回路について演習を行う。
15週 期末試験 直並列回路、内部抵抗を含む電源を用いた回路の解析に関する問題を出題する。
16週 答案返却など 答案用紙を返却し、解答と解説を行う。
後期
3rdQ
1週 キルヒホッフの法則(1) キルヒホッフの第一法則、第二法則について習得する。
2週 キルヒホッフの法則(2) キルヒホッフの法則を用いた回路の解析法を習得する。
3週 演習 キルヒホッフの法則を用いた回路の解析演習を行う。
4週 演習 キルヒホッフの法則を用いた回路の解析演習を行う。
5週 演習 直流回路解析の演習を行う。
6週 電力と電力量 電力と電力量の考え方について習得する。
7週 演習 抵抗の電力消費に関する演習を行う。
8週 中間試験 キルヒホッフの法則を用いた回路の解析、電力に関する問題を出題する。
4thQ
9週 中間試験の解答と解説 答案用紙を返却し、解説を行う。
10週 磁気の性質(1) 磁気の性質、電流の磁気作用について習得する。
11週 磁気の性質(2) 電磁誘導とインダクタンス、電磁力について習得する。
12週 演習 電磁誘導、電磁力に関する演習を行う。
13週 静電気の性質 コンデンサの性質について習得する。
14週 演習 磁気・静電気に関する演習を行う。
15週 期末試験 前期の復習問題、電流の磁気作用、電磁誘導、電磁力、コンデンサの性質に関する問題を出題する。
16週 答案返却など 答案用紙を返却し、解答と解説を行う。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。2前3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。2前6
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。1前11
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。1前11
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。1前7
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。3前1
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。3前2
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。3後1
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。3前10
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。2後4
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。3後6
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。1後11
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。2後5
情報系分野その他の学習内容オームの法則、キルヒホッフの法則を利用し、直流回路の計算を行うことができる。3後5

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合8020100
基礎的能力10010
専門的能力702090