基礎電気回路

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 基礎電気回路
科目番号 0001 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報電子工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 小関 修 他 『基礎電気回路ノートI』(電気書院)
担当教員 室谷 英彰

到達目標

(ア)電荷と電流の関係および、電位について説明でき、これらを計算ができる。有効桁数、倍数を理解し、数の科学表記ができる。
(イ)電力量と電力の関係を説明し、これらを計算できる。
(ウ)電気抵抗の式が理解でき、この式に基づいた抵抗値や抵抗体の半径、長さなどの計算ができる。
(エ)オームの法則と、抵抗における電圧と電流の方向の関係を説明し、電圧(電位)・電流・抵抗の計算ができる。
(オ)定電圧等価回路の構成要素である開放電圧と内部抵抗が説明でき、それにつながる回路の電流計算ができる。
(カ)直列、並列接続による合成抵抗や分圧・分流の考え方を説明し、直流回路の計算に用いることができる。
(キ)Δ-Y変換公式の導出方法が説明でき、これを利用して回路計算ができる。
(ク)重ねの理を説明でき、直流回路の計算に用いることができる。
(ケ)キルヒホッフの法則(枝電流法)を説明し、直流回路の計算に用いることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電荷と電流の関係、電位、電力量と電力および電気抵抗について説明でき、これらを計算ができる。有効桁数、倍数を理解し、数の科学表記ができる。電荷と電流の関係, 電位、電力量と電力および電気抵抗について説明できる。有効桁数、倍数、数の科学表記を理解できる。電荷と電流の関係、電位、電力量と電力および電気抵抗について説明できる。有効桁数、倍数、数の科学表記を理解できない。
評価項目2オームの法則と、抵抗における電圧と電流の方向の関係、開放電圧と内部抵抗、直列、並列接続による合成抵抗や分圧・分流の考え方を説明し、これらを計算できる。オームの法則と、抵抗における電圧と電流の方向の関係、開放電圧と内部抵抗、直列、並列接続による合成抵抗や分圧・分流の考え方を理解できる。オームの法則と、抵抗における電圧と電流の方向の関係、開放電圧と内部抵抗、直列、並列接続による合成抵抗や分圧・分流の考え方を理解できない。
評価項目3Δ-Y変換公式、重ねの理、キルヒホッフの法則(枝電流法)の式がが理解でき、この式に基づいた計算ができる。Δ-Y変換公式、重ねの理、キルヒホッフの法則(枝電流法)の式が理解できる。Δ-Y変換公式、重ねの理、キルヒホッフの法則(枝電流法)の式が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

到達目標 A 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電気電池や抵抗などで構成された回路のどこにどれだけの電流が流れるかなどを計算できることが基礎電気回路を学ぶ目標であり、ここで学ぶことは、今後学んで行く電気回路、交流回路等の基礎となる。基礎電気回路では、最も基本となる直流回路について学ぶ。まず、数の表し方として、有効桁数、倍数と科学表記を学ぶ。次いで、電圧、電流、電力、電位の概念を学ぶ。次に、抵抗の直並列接続、分圧則、分流則を学び、簡単な直流回路の電流計算が行えるようにする。次いで、やや複雑な回路を解析できるように、Δ-Y変換、重ねの理を学ぶ。さらに、より適用範囲が広い解析法であるキルヒホッフの法則-枝電流法を導出し、その使い方を学ぶ。
授業の進め方・方法:
座学の講義が主体であるが、随時簡単な実験や演習問題を解く機会を設ける。また、適宜小テストを実施する。
注意点:
関数電卓を毎授業持参すること。
評価(100点満点)= 前後期末試験(100点満点×0.5) + 課題(100点満点×0.1) + 小テスト(100点満点×0.4)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業方針、有効数字、有効桁数、科学表記、倍数、電子と電流 授業方針、有効数字、有効桁数、科学表記、倍数、電子と電流について理解できる。
2週 電荷と電流、電気のなす仕事:水流との対応付けによる電流の定義、水流のなす仕事からの電気のなす仕事の類推 水流との対応付けによる電流の定義、水流のなす仕事からの電気のなす仕事の類推が行える。
3週 電力と電力量:電気の仕事にもとづく電力と電力量の定義、電気抵抗の式 電気の仕事にもとづく電力と電力量の定義、電気抵抗の式について理解できる。
4週 実験(1) テスターの使用方法、電圧、電流、抵抗の測定方法が理解できる。
5週 電圧と電流の方向:電圧源および抵抗における電流と電圧の方向 電圧源および抵抗における電流と電圧の方向について理解できる。
6週 電圧と電流の方向:電圧源および抵抗における電流と電圧の方向 電圧源および抵抗における電流と電圧の方向について理解できる。
7週 定電圧等価回路:電圧源の電流―電圧特性と定電圧等価回路の構成要素 電圧源の電流―電圧特性と定電圧等価回路の構成要素を理解できる。
8週 抵抗の直並列接続:直並列接続における合成抵抗、分圧則、分流則 直並列接続における合成抵抗、分圧則、分流則について理解できる。
2ndQ
9週 実験(2) 抵抗の直列接続における電圧と電流の関係が理解できる。
10週 抵抗の直並列接続:直並列接続における合成抵抗、分圧則、分流則 直並列接続における合成抵抗、分圧則、分流則について理解できる。
11週 抵抗の直並列接続:直並列接続における合成抵抗、分圧則、分流則 直並列接続における合成抵抗、分圧則、分流則について理解できる。
12週 実験(3) 抵抗の並列接続における電圧と電流の関係が理解できる。
13週 Δ―Y変換:Δ―Y変換公式の導出と、Δ回路とY回路が等価であることの確認、Δ-Y変換を用いた回路計算方法 Δ―Y変換公式の導出と、Δ回路とY回路が等価であることの確認、Δ-Y変換を用いた回路計算方法が理解できる。
14週 週 Δ―Y変換:Δ―Y変換公式の導出と、Δ回路とY回路が等価であることの確認、Δ-Y変換を用いた回路計算方法 Δ―Y変換公式の導出と、Δ回路とY回路が等価であることの確認、Δ-Y変換を用いた回路計算方法が理解できる。
15週 期末試験 直並列回路、内部抵抗を含む電源を用いた回路の解析に関する問題を出題する。
16週 答案返却 答案用紙を返却し、解答と解説を行う。
後期
3rdQ
1週 電圧源における重ねの理:回路の線形性と複数の電圧源を含む回路の重ねの理 回路の線形性と複数の電圧源を含む回路の重ねの理を理解できる。
2週 電圧源における重ねの理:回路の線形性と複数の電圧源を含む回路の重ねの理 回路の線形性と複数の電圧源を含む回路の重ねの理を理解できる。
3週 キルヒホッフの法則―枝電流法:閉回路の電位差計算からの枝電流法の導出 キルヒホッフの法則―枝電流法を立式できる。
4週 キルヒホッフの法則―枝電流法:閉回路の電位差計算からの枝電流法の導出 キルヒホッフの法則―枝電流法を立式できる。
5週 キルヒホッフの法則-ループ電流法:枝電流法からのループ電流法の導出、必要十分なループのとり方 ループ電流法:枝電流法からのループ電流法の導出、必要十分なループのとり方を理解できる。
6週 キルヒホッフの法則-ループ電流法:枝電流法からのループ電流法の導出、必要十分なループのとり方 ループ電流法:枝電流法からのループ電流法の導出、必要十分なループのとり方を理解できる。
7週 演習 枝電流法、ループ電流法を理解できる。
8週 テブナンの定理:重ねの理によるテブナンの定理の証明、回路の定電圧等価回路化と電流の計算 重ねの理によるテブナンの定理の証明、回路の定電圧等価回路化と電流の計算を理解できる。
4thQ
9週 テブナンの定理:重ねの理によるテブナンの定理の証明、回路の定電圧等価回路化と電流の計算 重ねの理によるテブナンの定理の証明、回路の定電圧等価回路化と電流の計算を理解できる。
10週 演習 テブナンの定理を理解できる。
11週 電流源に関する諸定理:電流源の性質、電圧源と電流源の相互変換、電流源についての重ねの理 電流源の性質、電圧源と電流源の相互変換、電流源についての重ねの理を理解できる。
12週 電流源に関する諸定理:電流源の性質、電圧源と電流源の相互変換、電流源についての重ねの理 電流源の性質、電圧源と電流源の相互変換、電流源についての重ねの理を理解できる。
13週 電流源に関する諸定理:電流源の性質、電圧源と電流源の相互変換、電流源についての重ねの理 電流源の性質、電圧源と電流源の相互変換、電流源についての重ねの理を理解できる。
14週 演習 電流源に関する諸定理を理解できる。
15週 期末試験 前期の復習問題、電流の磁気作用、電磁誘導、電磁力、コンデンサの性質に関する問題を出題する。
16週 答案返却など 答案用紙を返却し、解答と解説を行う。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験課題小テスト合計
総合評価割合501040100
基礎的能力2552050
専門的能力2552050