概要:
交流回路の解析に必要な基礎的事項を理解する。特に抵抗、コイル、コンデンサの定性的な電気現象を理解する。また、交流電圧、交流電流の基本的概念と交流回路の動作を理解する。さらに、エネルギーの消費と地球環境について理解し、現用発電方式と再生可能エネルギーについても理解する。
授業の進め方・方法:
座学の講義が主体であるが、随時簡単な実験や演習問題を解く機会を設ける。家での復習がなされていることを前提に講義を進める。適宜、レポート等により理解度を確認する。
注意点:
授業の進み具合によって計画が多少前後する。
成績評価式 =((前期中間試験+前期末試験+後期中間試験+後期末試験)÷4)×0.9+学習シート(10点)
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
電気回路、直流・交流、回路素子の基本的性質 |
電気回路の意義、直流電流と交流電流の違い、各種回路素子の基本的性質を説明できる
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2週 |
オームの法則、直流回路の消費電力、起電力と電圧降下 |
直流回路におけるオームの法則、消費電力、起電力と電圧降下について説明できる
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3週 |
抵抗の直並列接続、直流ブリッジ回路 |
直流回路における分圧および分流の関係、直流ブリッジ回路について説明できる
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4週 |
Δ-Y変換、Y-Δ変換、重ねの理 |
直流回路におけるΔ-Y変換、Y-Δ変換、重ねの理を説明でき、それらを応用した回路計算ができる。
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5週 |
キルヒホッフの法則(枝電流法、閉路電流法)、テブナンの定理、ノートンの法則
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直流回路において、キルヒホッフの法則、テブナンの法則、ノートンの法則を応用した回路計算ができる。
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6週 |
実験演習1 |
実験を行うことで各法則を確認し、説明できる。
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7週 |
直流起電力および交流起電力の発生 |
現用(水力、火力、原子力)発電方式および再生可能エネルギーによる発電についての概要を説明できる。
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8週 |
前期中間試験 |
指定した範囲で、理解度が確認できる。
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2ndQ |
9週 |
正弦波交流電圧および電流 |
正弦波交流の性質を説明できる。
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10週 |
交流回路における抵抗の作用 |
抵抗と交流電圧、交流電流の関係について説明できる。
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11週 |
交流回路におけるコイルの作用 |
コイルと交流電圧、交流電流の関係について説明できる。
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12週 |
交流回路におけるコンデンサの作用 |
コンデンサと交流電圧、交流電流の関係について説明できる。
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13週 |
実験演習2 |
実験でいろいろな波形を観測した後、理論値との関連について理解し、説明できる。
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14週 |
演習 |
前期に学習した内容についての復習
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15週 |
前期末試験 |
指定した範囲で、理解度が確認できる。
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16週 |
答案返却など |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
RLおよびRC直並列回路 |
RLおよびRC並列回路、RLおよびRC直列回路の回路計算ができる。
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2週 |
RLC直列回路、インピーダンスとアドミタンス、直列および並列共振 |
RLC回路の回路計算ができ、インピーダンス、アドミタンス、共振について説明できる
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3週 |
交流回路の電力 |
簡単な交流回路の瞬時電力および平均電力が計算できる
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4週 |
実験演習3 |
実験による位相差と共振についての観測を通して、それらについて理解し、説明できる。
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5週 |
フェーザ表示と複素数表示 |
交流電圧および交流電流のフェーザ表示と複素数表示を説明できる。
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6週 |
RLC回路の複素数表示による計算 |
R回路、L回路、C回路、RLC直並列回路について複素数表示を用いた回路計算ができる
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7週 |
交流回路網の計算 |
いくつかの交流回路網ついて複素数表示による回路計算ができる
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8週 |
後期中間試験 |
指定した範囲で、理解度を確認できる。
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4thQ |
9週 |
交流電圧源と交流電流源、交流ブリッジ回路、Δ-Y変換 |
交流電圧源および電流源、交流ブリッジ回路について説明でき、交流回路においてΔ-Y変換を応用した回路計算ができる
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10週 |
交流回路における重ねの理、キルヒホッフの法則、テブナンの定理、ノートンの定理 |
交流回路において、重ねの理、キルヒホッフの法則、テブナンの法則、ノートンの法則を応用した回路計算ができる。
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11週 |
複素インピーダンス、複素アドミタンス、複素電力 |
複素インピーダンス、複素アドミタンス、複素電力について説明できる
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12週 |
相互誘導現象、相互誘導回路 |
相互誘導現象を説明でき、相互誘導回路の回路計算ができる
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13週 |
相互誘導回路の等価回路、理想変圧器 |
相互誘導回路の等価回路を用いた回路計算ができ、理想変圧器について説明できる
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14週 |
演習 |
後期に学習した内容の復習
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15週 |
後期末試験 |
指定した範囲で、理解度を確認できる。
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16週 |
答案返却など |
前期末試験の解答と解説から、再確認と修正ができる。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。 | 3 | 前2 |
分数式の加減乗除の計算ができる。 | 3 | 前3 |
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。 | 3 | 後6 |
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。 | 3 | 後6 |
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。 | 3 | 後6 |
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。 | 3 | 前11 |
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。 | 3 | 前7 |
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。 | 3 | 前5 |
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。 | 3 | 後3 |
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。 | 3 | 後3 |
角を弧度法で表現することができる。 | 3 | 後1 |
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。 | 3 | 後1 |
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。 | 3 | 後1 |
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。 | 3 | 後1 |
一般角の三角関数の値を求めることができる。 | 3 | 後1 |
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。 | 3 | 後1 |
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。 | 3 | 後1 |
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。 | 3 | 後6 |
自然科学 | 物理 | 力学 | 物体の運動エネルギーに関する計算ができる。 | 3 | 後11 |
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 3 | 後11 |
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。 | 3 | 後11 |
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。 | 3 | 後12 |
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。 | 3 | 後11 |
熱 | エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。 | 3 | 後10 |
熱機関の熱効率に関する計算ができる。 | 3 | 後11,後12 |
波動 | 波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。 | 3 | 前7 |
電気 | 電場・電位について説明できる。 | 3 | 前2 |
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。 | 3 | 前3 |
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。 | 3 | 前4 |
ジュール熱や電力を求めることができる。 | 3 | 後9 |
化学(一般) | 化学(一般) | 放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。 | 3 | 後11 |
工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 2 | 前6,前13,後4 |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 2 | 前6,前13,後4 |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 1 | 前6,前13,後4 |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 2 | 前6,前13,後4 |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 2 | 前6,前13,後4 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電気回路 | 電荷と電流、電圧を説明できる。 | 3 | 前2 |
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。 | 3 | 前3 |
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。 | 3 | 前5 |
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。 | 3 | 前4 |
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。 | 3 | 前5 |
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。 | 3 | 後9 |
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。 | 3 | 前7 |
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。 | 3 | 前9 |
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。 | 3 | 後1,後2,後3,後5 |
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。 | 3 | 前10,前11,前12,後6 |
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。 | 4 | 前14 |
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。 | 3 | 後1 |
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。 | 3 | 後2 |
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。 | 3 | 後3,後5,後6 |
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。 | 3 | 後9 |
電力 | 水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。 | 4 | 後11 |
火力発電の原理について理解し、火力発電の主要設備を説明できる。 | 4 | 後11 |
原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。 | 4 | 後11 |
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。 | 4 | 後12 |
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。 | 4 | 後10 |
情報系分野 | その他の学習内容 | オームの法則、キルヒホッフの法則を利用し、直流回路の計算を行うことができる。 | 3 | 前5 |