到達目標
データは数値や記号の単なる集まりであるが,そのデータを読み,分析等の取扱い・手法により,そのデータの持つ意味について説明できることが重要である.そのために,データの整理・集計(平均,分散・標準偏差(ばらつき),モード,メディアン等)・加工(度数分布表,回帰直線等)・可視化(グラフ,散布図等)・解析(相関等)について理解すること,さらに,確率,確率変数、確率分布の意味を理解すること,以上を到達目標とする..
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 整理されたデータを応用できる。. | データを整理し,表やグラフで表現できる. | データを整理し,表やグラフで表現できない. |
評価項目2 | 代表値と分散に関するの応用的な問題が解ける。. | 代表値と分散に関するの基本的な問題が解ける. | 代表値と分散が求められない. |
評価項目3 | 確率とは何かについて詳しく分かる。. | 確率とは何かが分かる. | 確率とは何かが分からない. |
評価項目4 | 確率を伴う事象を確率分布に表現できる. | 確率変数・確率分布に関する基本的な問題が解ける. | 確率変数・確率分布に関する基本的な問題が解けない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
まず,度数分布表・ヒストグラム、代表値(平均,メディアン,モード),分散・標準偏差,相関・回帰直線などのデータの整理手法について修得する.次に,確率の定義・概念・定理を学んだ後に,確率変数の概念や確率分布の特性について理解する.
授業の進め方・方法:
テキストに沿った座学が中心であり,スライドによる講義をおこなう.スライドはTeamで共有するが,演習や復習のためにノートを準備することが望ましい.理解度を確認するために項目ごとに問題集による課題を与える.
成績に関しては定期試験は実施せず,各単元の終了時に小テスト実施する.各単元の小テストの正答率が40%以上60%未満の学生に対しては,教員が指示する課題を提出することによって60%に引き上げる.
演習では電卓を利用することがあるので,準備しておくこと.
注意点:
【最終成績】学習シート:20%,単元確認テスト:50%, Python による演習:30%
【関連科目】 集合と論理(2年),統計学(4年),情報通信工学(4年),情報理論(4年)
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
オリエンテーション 1.1次元のデータ(1) |
・度数分布表について説明でき,データから性質を見出すことができる. ・代表値(平均,メディアン,モード)について説明でき,値を求めることができる.
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2週 |
1.1次元のデータ(2) |
・分散と標準偏差について説明でき,値を求めることができる. ・平均,分散,標準偏差の性質を理解し,確率変数の標準化の計算ができる.
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3週 |
1.1次元のデータ(3) |
・確率変数の標準化の計算ができる. ・1次元のデータに関する演習を行い,様々な問題に対する解答を導くことができる.
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4週 |
単元確認テスト(1次元のデータ) 2.2次元のデータ(1) |
・相関について理解し,相関係数,共分散を求めることができる.
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5週 |
2.2次元のデータ(2) |
・回帰直線の定数を導出することができる. ・相関係数と回帰直線の関係を理解し,与えられたデータから回帰直線を求めることができる.
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6週 |
単元確認テスト(2次元のデータ) Python による演習(1) |
・各グラフを Python を用いて描画することができる. ・代表値,分散を Python を用いて計算することができる.
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7週 |
Python による演習(2) |
・相関係数,共分散を Python を用いて計算することができる.
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8週 |
3.離散的な確率(1) |
・試行と事象,および確率の定義や意味について理解し,様々な事象における確率を求めることができる.
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2ndQ |
9週 |
3.離散的な確率(2) |
・条件付き確率について理解し,演習を通して条件確率を求めることができる. ・ベイズの定理について理解し,演習を通してベイズの定理を利用する問題に回答できる.
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10週 |
単元確認テスト(離散的な確率) 4.確率変数と確率分布(1) |
・確率変数と確率分布について理解し,確率分布の性質を利用した問題に回答できる. ・確率変数の平均と分散について理解し,演習を通して平均や分散の値を求めることができる.
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11週 |
4.確率変数と確率分布(2) |
・確率変数の和や積,それぞれの平均・分散について理解し,それぞれの性質を利用した問題に回答することができる.
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12週 |
単元確認テスト(確率変数と確率分布) 5.いろいろな確率分布(1) |
・二項分布とポアソン分布,正規分布の特徴を捉えることができ,それぞれの分布を利用した問題に回答することができる.
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13週 |
5.いろいろな確率分布(2) |
・二項分布と正規分布の関係について理解し,正規分布を用いて確率の近似値を求めることができる.
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14週 |
単元確認テスト(いろいろな確率分布) Python による演習(3) |
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15週 |
Python による演習(4) |
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。 | 3 | 前6,前7 |
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。 | 3 | 前8 |
1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。 | 3 | 前2,前3,前10 |
2次元のデータを整理して散布図を作成し、相関係数・回帰直線を求めることができる。 | 3 | 前4,前5,前14 |
評価割合
| 問題集による演習 | 単元確認テスト | Python による演習 | 合計 |
総合評価割合 | 20 | 50 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 50 | 30 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |