科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 確率
科目番号 0063 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報電子工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「確率統計(高専テキストシリーズ)第2版」,森北出版
「確率統計問題集(高専テキストシリーズ)第2版」,森北出版
担当教員 宮﨑 亮一

到達目標

データは数値や記号の単なる集まりであるが,そのデータを読み,分析等の取扱い・手法により,そのデータの持つ意味について説明できることが重要である.そのために,データの整理・集計(平均,分散・標準偏差(ばらつき),モード,メディアン等)・加工(度数分布表,回帰直線等)・可視化(グラフ,散布図等)・解析(相関等)について理解すること,さらに,確率,確率変数、確率分布の意味を理解すること,以上を到達目標とする..

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1整理されたデータを応用できる。.データを整理し,表やグラフで表現できる.データを整理し,表やグラフで表現できない.
評価項目2代表値と分散に関するの応用的な問題が解ける。.代表値と分散に関するの基本的な問題が解ける.代表値と分散が求められない.
評価項目3確率とは何かについて詳しく分かる。.確率とは何かが分かる.確率とは何かが分からない.
評価項目4確率を伴う事象を確率分布に表現できる.確率変数・確率分布に関する基本的な問題が解ける.確率変数・確率分布に関する基本的な問題が解けない.

学科の到達目標項目との関係

到達目標 A 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
まず,度数分布表・ヒストグラム、代表値(平均,メディアン,モード),分散・標準偏差,相関・回帰直線などのデータの整理手法について修得する.次に,確率の定義・概念・定理を学んだ後に,確率変数の概念や確率分布の特性について理解する.
授業の進め方・方法:
テキストに沿った座学が中心であり,スライドによる講義をおこなう.スライドはTeamで共有するが,演習や復習のためにノートを準備することが望ましい.理解度を確認するために項目ごとに問題集による課題を与える.

成績に関しては定期試験は実施せず,各単元の終了時に小テスト実施する.各単元の小テストの正答率が40%以上60%未満の学生に対しては,教員が指示する課題を提出することによって60%に引き上げる.
演習では電卓を利用することがあるので,準備しておくこと.
注意点:
【最終成績】学習シート:20%,単元確認テスト:50%, Python による演習:30%
【関連科目】 集合と論理(2年),統計学(4年),情報通信工学(4年),情報理論(4年)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション
1.1次元のデータ(1)
・度数分布表について説明でき,データから性質を見出すことができる.
・代表値(平均,メディアン,モード)について説明でき,値を求めることができる.
2週 1.1次元のデータ(2) ・分散と標準偏差について説明でき,値を求めることができる.
・平均,分散,標準偏差の性質を理解し,確率変数の標準化の計算ができる.
3週 1.1次元のデータ(3) ・確率変数の標準化の計算ができる.
・1次元のデータに関する演習を行い,様々な問題に対する解答を導くことができる.
4週 単元確認テスト(1次元のデータ)
2.2次元のデータ(1)
・相関について理解し,相関係数,共分散を求めることができる.
5週 2.2次元のデータ(2) ・回帰直線の定数を導出することができる.
・相関係数と回帰直線の関係を理解し,与えられたデータから回帰直線を求めることができる.
6週 単元確認テスト(2次元のデータ)
Python による演習(1)
・各グラフを Python を用いて描画することができる.
・代表値,分散を Python を用いて計算することができる.
7週 Python による演習(2) ・相関係数,共分散を Python を用いて計算することができる.
8週 3.離散的な確率(1) ・試行と事象,および確率の定義や意味について理解し,様々な事象における確率を求めることができる.
2ndQ
9週 3.離散的な確率(2) ・条件付き確率について理解し,演習を通して条件確率を求めることができる.
・ベイズの定理について理解し,演習を通してベイズの定理を利用する問題に回答できる.
10週 単元確認テスト(離散的な確率)
4.確率変数と確率分布(1)
・確率変数と確率分布について理解し,確率分布の性質を利用した問題に回答できる.
・確率変数の平均と分散について理解し,演習を通して平均や分散の値を求めることができる.
11週 4.確率変数と確率分布(2) ・確率変数の和や積,それぞれの平均・分散について理解し,それぞれの性質を利用した問題に回答することができる.
12週 単元確認テスト(確率変数と確率分布)
5.いろいろな確率分布(1)
・二項分布とポアソン分布,正規分布の特徴を捉えることができ,それぞれの分布を利用した問題に回答することができる.
13週 5.いろいろな確率分布(2) ・二項分布と正規分布の関係について理解し,正規分布を用いて確率の近似値を求めることができる.
14週 単元確認テスト(いろいろな確率分布)
Python による演習(3)
15週 Python による演習(4)
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。3前6,前7
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。3前8
1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。3前2,前3,前10
2次元のデータを整理して散布図を作成し、相関係数・回帰直線を求めることができる。3前4,前5,前14

評価割合

問題集による演習単元確認テストPython による演習合計
総合評価割合205030100
基礎的能力205030100
専門的能力0000
分野横断的能力0000