到達目標
アナログ回路、ディジタル回路のシミュレーションの基本技術を習得できる。
ディジタルIC回路の実務的技術要素を理解して説明できる。
ディジタル回路をアナログ的観点で捉えることが出来るようになる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
シミュレーションの基本技術の修得 | アナログ回路、ディジタル回路のシミュレーションの基本技術に習熟しており,様々な電子回路のシミュレーションを行うことができるとともに,回路の特性を十分に説明できる. | アナログ回路、ディジタル回路のシミュレーションの基本技術を習得しており,基本的な電子回路のシミュレーションを行うことができる. | アナログ回路、ディジタル回路のシミュレーションの基本技術を習得しておらず,基本的な電子回路のシミュレーションを行うことができない. |
ディジタル回路の実務的技術要素の理解 | ディジタルIC回路の実務的技術要素を理解し,十分に説明できる. | ディジタルIC回路の実務的技術要素を理解して説明できる. | ディジタルIC回路の実務的技術要素を理解して説明できない. |
学科の到達目標項目との関係
到達目標 C 1
説明
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JABEE d-1
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教育方法等
概要:
3年次の「ディジタル回路」、「アナログ回路」の知識を基に、より実務的な回路技術に関して学ぶ。シミュレーションによるアナログ回路、ディジタル回路の解析手法を学び、電子回路に関する知識を深める。
授業の進め方・方法:
講義とコンピュータによる演習が主体である。
授業の内容を確実に身に付けるための予習・復習や課外でのレポート作成が成されていることを前提として講義を進める。
【学習シート】では既習の内容についての演習を行い、理解度を確認する。
注意点:
【評価法】 最終評価点=定期試験×8割+レポート×2割
定期試験=(前期中間+前期末)/2
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ディジタル回路の基礎 |
基本ゲートやディジタルICの種類などについて、復習を行うことができる。
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2週 |
CMOSの基本回路 |
CMOSのスイッチングモデルによる基本回路の構成方法を理解し,説明できる。
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3週 |
CMOSの動作原理、基本構造とCMOS-ICの静特性 【事前事後学習の内容(2時間)】学習シート1 |
CMOSの動作原理と基本構造を学び,CMOSゲートICの入出力特性などについて説明できる。
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4週 |
CMOS-ICの動特性とTTLの動作原理、基本構造 【事前事後学習の内容(1時間)】復習 |
CMOSゲートICの伝播遅延時間などについて説明できる。TTL-ICの基本動作原理と基本構造を説明できる。
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5週 |
特別な入出力特性をもつICとインタフェース 【事前事後学習の内容(1時間)】復習 |
オープンコレクタ、トライステートIC、TTL-CMOSインタフェースなどについて説明できる。
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6週 |
ラッチ、フリップフロップとメモリIC 【事前事後学習の内容(1時間)】復習 |
ラッチ、フリップフロップの構成、動作と各種フリップフロップの基本的な使用法を学び,メモリICの基本素子の構造について説明できる。
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7週 |
シミュレーションの準備(アナログ回路の復習) 電子回路シミュレータ(NI Multisim)の使い方(基本的な解析方法の学習) 【事前事後学習の内容(1.5時間)】実習を終わらせて作業メモを作成 |
シミュレータの準備を行うことができる。アナログ電子回路の基礎事項の復習ができる。 電子回路シミュレータNI Multisimの概要と使用法を理解する。
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8週 |
RLC回路 【事前事後学習の内容(1.5時間)】実習を終わらせてレポート1作成 |
アナログ電子回路の基礎事項の復習ができる。 RLC回路の過渡解析、AC解析についてシミュレーションを実施できる。 電子回路シミュレータNI Multisimの概要と使用法を理解する。
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2ndQ |
9週 |
中間試験 |
ディジタル回路の基礎、CMOSの基本回路、TTLの基本原理、メモリなどについて,解答することができる。
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10週 |
トランジスタ基本回路 【事前事後学習の内容(1.5時間)】実習を終わらせてレポート2作成 |
トランジスタ増幅器のシミュレーションにより、トランジスタ回路の解析法を実施できる。
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11週 |
負帰還増幅回路 【事前事後学習の内容(1時間)】実習を終わらせる(レポート無し) |
負帰還増幅器のシミュレーションによる解析法を実施できる。
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12週 |
CMOS回路 【事前事後学習の内容(1.5時間)】実習を終わらせてレポート3作成 |
CMOS回路について,シミュレーションを用いて理解できる。
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13週 |
ゲートの伝搬遅延 【事前事後学習の内容(1.5時間)】実習を終わらせてレポート4作成 |
NI Multisimによるディジタル回路シミュレーションの基本を理解し,ゲートにおける伝搬遅延による問題点をシミュレートできる。
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14週 |
フリップフロップによるカウンタとハザード 【事前事後学習の内容(1.5時間)】実習を終わらせてレポート5作成 |
シミュレーションによりタイムチャートを作成することなどを学び,ダイナミックハザードの発生とその回避策について説明できる。
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15週 |
期末試験 |
シミュレーションで扱った回路の動作に関する理解度を確認する。
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16週 |
答案返却など |
前期末試験の解答・解説を行い,後習科目に活用することができる。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電気回路 | RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。 | 4 | 前10 |
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。 | 4 | 前10 |
電子工学 | 電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。 | 4 | 前2,前3,前4 |
情報系分野 | 計算機工学 | 整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。 | 4 | 前13 |
基数が異なる数の間で相互に変換できる。 | 4 | 前13 |
基本的な論理演算を行うことができる。 | 4 | 前13 |
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。 | 4 | 前14 |
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。 | 4 | 前14 |
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。 | 4 | 前14 |
組合せ論理回路を設計することができる。 | 4 | 前14 |
その他の学習内容 | トランジスタなど、ディジタルシステムで利用される半導体素子の基本的な特徴について説明できる。 | 4 | 前6 |
ディジタル信号とアナログ信号の特性について説明できる。 | 4 | 前13 |
評価割合
| 試験 | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 80 | 0 | 80 |
実践的能力 | 0 | 20 | 20 |