情報理論

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 情報理論
科目番号 0083 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報電子工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 1. 小川英一 「マルチメディア時代の情報理論」 コロナ社,2. 三木成彦・吉川英機「情報理論」コロナ社
担当教員 宮﨑 亮一

到達目標

1.情報量の概念・定義を理解し、実際に計算することができる.
2.情報源符号化について説明できる.
3.通信路符号化について説明できる.
4.基礎的・実用的な誤り検出・訂正符号について説明できる.
5.伝送路符号化について説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1情報量の概念について深く理解し,演習問題に対して正しく答えることができ,語句を自らの言葉で説明できる.情報量の概念について深く理解し,語句や計算問題に対して正しく答えることができる.情報量の概念について理解できず,語句や計算問題に対して正しく答えることができない.
評価項目2情報源符号化について深く理解し,演習問題に対して正しく答えることができ,語句を自らの言葉で説明できる.情報源符号化について深く理解し,語句や計算問題に対して正しく答えることができる.情報源符号化について理解できず,語句や計算問題に対して正しく答えることができない.
評価項目3通信路符号化について深く理解し,演習問題に対して正しく答えることができ,語句を自らの言葉で説明できる.通信路符号化について深く理解し,語句や計算問題に対して正しく答えることができる.通信路符号化について理解できず,語句や計算問題に対して正しく答えることができない.
評価項目4誤り検出・訂正符号について深く理解し,演習問題に対して正しく答えることができ,語句を自らの言葉で説明できる.誤り検出・訂正符号について深く理解し,語句や計算問題に対して正しく答えることができる.誤り検出・訂正符号について理解できず,語句や計算問題に対して正しく答えることができない.

学科の到達目標項目との関係

到達目標 A 1 説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
コンピュータや携帯電話,インターネットの普及は,情報と通信の基礎となる情報理論の技術成果が大きく影響している.本講義では情報理論の基礎について解説する.また,身近なディジタル機器や通信技術と情報理論との関連を具体的に解説する.
授業の進め方・方法:
各回の授業では教科書1に沿ってスライドを用いた講義を行う.スライドは Team で共有するが,復習や演習用にノートを準備することが好ましい.また,理解度を確認するために項目ごとに学習シートで課題を与える.必要に応じて教科書2を用いて理論に関しての詳細な解説を行う.事後学習として学習シート,教科書の例題・演習問題を行うこと.

成績に関しては定期試験は実施せず,各単元の終了時に小テスト実施する.各単元の小テストの正答率が40%以上60%未満の学生に対しては,教員が指示する課題を提出することによって60%に引き上げる.
注意点:
【最終成績】学習シート:20%, 単元ごとの小テスト:80%
【関連科目】情報と論理(2年)、情報数学(4年)、数値解析(5年)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 【授業内容】オリエンテーション,第1章:情報伝送の基礎知識
【事後学習(2時間)】
・配布スライド・教科書第1章を熟読し,ノートにまとめる.
・教科書第1章の例題,演習問題を行う.
情報理論全体像を把握し,情報理論とその役割,符号化の役割について説明できる.
2週 【授業内容】第2章:情報量の数量化(1)
【事後学習(2時間)】
・配布スライド・教科書第2章を熟読し,ノートにまとめる.
・学習シート1,教科書第2章の例題,演習問題を行う.
情報量と確率との対応,自己情報量ついて説明できる.
3週 【授業内容】第2章:情報量の数量化(2)
【事後学習(2時間)】
・配布スライド・教科書第2章を熟読し,ノートにまとめる.
・学習シート1,教科書第2章の例題,演習問題を行う.
エントロピーとその性質について説明できる.
4週 【授業内容】第2章の単元テスト,第3章:情報源符号化(1)
【事後学習(2時間)】
・配布スライド・教科書第3章を熟読し,ノートにまとめる.
・学習シート2,教科書第3章の例題,演習問題を行う.
符号の条件と性質,符号の長さについて説明できる.
5週 【授業内容】第3章:情報源符号化(2)
【事後学習(2時間)】
・配布スライド・教科書第3章を熟読し,ノートにまとめる.
・学習シート3,教科書第3章の例題,演習問題を行う.
ハフマン符号化,情報源符号化定理について説明できる.
6週 【授業内容】第3章の単元テスト,第5章:通信路符号化(1)
【事後学習(2時間)】
・配布スライド・教科書第5章を熟読し,ノートにまとめる.
・学習シート4,教科書第5章の例題,演習問題を行う.
誤りの発生と制御,誤り検出・訂正の原理,ハミング距離について説明できる.
7週 【授業内容】第5章:通信路符号化(2)
【事後学習(2時間)】
・配布スライド・教科書第5章を熟読し,ノートにまとめる.
・学習シート4,教科書第5章の例題,演習問題を行う.
誤り検出・訂正能力について説明できる.
8週 【授業内容】第5章:通信路符号化(3)
【事後学習(2時間)】
・配布スライド・教科書第5章を熟読し,ノートにまとめる.
・学習シート4,教科書第5章の例題,演習問題を行う.
伝送できる情報量,通信路符号化定理について説明できる.
2ndQ
9週 第5章の単元テスト,第2章から第5章までの振り返り
10週 【授業内容】第6章:基礎的な誤り検出・訂正符号(1)
【事後学習(2時間)】
・配布スライド・教科書第6章を熟読し,ノートにまとめる.
・学習シート6,教科書第6章の例題,演習問題を行う.
パリティ検査符号,ハミング符号について説明できる.
11週 【授業内容】第6章:基礎的な誤り検出・訂正符号(2)
【事後学習(2時間)】
・配布スライド・教科書第6章を熟読し,ノートにまとめる.
・学習シート6,教科書第6章の例題,演習問題を行う.
符号の性質,行列による表現について説明できる.
12週 【授業内容】第6章の単元小テスト,第7章:実用的な誤り検出・訂正符号(1)
【事後学習(2時間)】
・配布スライド・教科書第7章を熟読し,ノートにまとめる.
・学習シート6,教科書第7章の例題,演習問題を行う.
巡回検査符号について説明できる.
13週 【授業内容】第7章:実用的な誤り検出・訂正符号(2)
【事後学習(2時間)】
・配布スライド・教科書第7章を熟読し,ノートにまとめる.
・学習シート6,教科書第7章の例題,演習問題を行う.
誤り訂正符号について説明できる.
14週 【授業内容】第7章:実用的な誤り検出・訂正符号(3)
【事後学習(2時間)】
・配布スライド・教科書第7章を熟読し,ノートにまとめる.
・学習シート7,教科書第7章の例題,演習問題を行う.
畳込み符号について説明できる.
15週 第7章の単元テスト,第10週から第14週の振り返り
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング主要な言語処理プロセッサの種類と特徴を説明できる。4
ソフトウェア開発に利用する標準的なツールの種類と機能を説明できる。4
計算機工学コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。2
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。2
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。2
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。2
コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。2
コンピュータシステムネットワークコンピューティングや組込みシステムなど、実用に供せられているコンピュータシステムの利用形態について説明できる。4
デュアルシステムやマルチプロセッサシステムなど、コンピュータシステムの信頼性や機能を向上させるための代表的なシステム構成について説明できる。4
集中処理システムについて、それぞれの特徴と代表的な例を説明できる。4
分散処理システムについて、特徴と代表的な例を説明できる。4
システムプログラムコンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの位置づけを説明できる。2
プロセス管理やスケジューリングなどCPUの仮想化について説明できる。2
排他制御の基本的な考え方について説明できる。2
記憶管理の基本的な考え方について説明できる。2
コンパイラの役割と仕組みについて説明できる。4
情報数学・情報理論情報量の概念・定義を理解し、実際に計算することができる。4前1,前2,前3,前4,前5
情報源のモデルと情報源符号化について説明できる。4前4,前5
通信路のモデルと通信路符号化について説明できる。4前6,前7,前8

評価割合

学習シート単元ごとの小テスト合計
総合評価割合2080100
基礎的能力000
専門的能力2080100
分野横断的能力000