1. 抵抗R、コイルL、コンデンサCの各素子における電圧と電流の関係を理解し、正弦波交流回路の計算ができる。
2. 瞬時値、フェーザ、複素数表示を理解し、正弦波交流回路の計算ができる。
3. 交流電力と力率を理解し、計算することができる。
4. エネルギーの消費と地球環境について説明でき、現用発電方式と再生可能エネルギーについて説明できる。
概要:
交流回路の解析に必要な基礎的事項を理解する。特に抵抗、コイル、コンデンサの定性的な電気現象を理解する。また、交流電圧、交流電流の基本的概念と交流回路の動作を理解する。さらに、エネルギーの消費と地球環境について理解し、現用発電方式と再生可能エネルギーについても理解する。
授業の進め方・方法:
座学の講義が主体であるが、随時簡単な実験や演習問題を解く機会を設ける。家での復習がなされていることを前提に講義を進める。適宜、レポート等により理解度を確認する。
注意点:
授業の進み具合によって計画が多少前後する。
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
電気回路について |
電気回路を用いた家電製品には、どのようなものがあるか紹介できる。
|
2週 |
回路素子の基本的性質 |
電圧と電流の関係および直列・並列接続について説明できる。
|
3週 |
オームの法則 |
直流回路において、オームの法則を使って行う計算について説明できる。
|
4週 |
抵抗の直並列接続 |
直流回路において、抵抗が直列または並列接続された回路計算ができる。
|
5週 |
キルヒホッフの法則 |
直列回路において、第1法則、第2法則を理解し、回路計算ができる。
|
6週 |
演習 |
実験を行うことで各法則を確認し、説明できる。
|
7週 |
正弦波交流 |
正弦波交流を三角関数を使って表すことができる。
|
8週 |
前期中間試験 |
指定した範囲で、理解度が確認できる。
|
2ndQ |
9週 |
平均値と実効値 |
瞬時値、最大値、p-p値、平均値、実効値等が説明できる。
|
10週 |
抵抗の作用 |
抵抗と交流電圧、交流電流の関係について説明できる。
|
11週 |
コイルの作用 |
コイルと交流電圧、交流電流の関係について説明できる。
|
12週 |
コンデンサの作用 |
コンデンサと交流電圧、交流電流の関係について説明できる。
|
13週 |
演習 |
実験でいろいろな波形を観測した後、理論値との関連について理解し、説明できる。
|
14週 |
演習 |
中間試験以降に学習したことの演習問題を解くことで、理解度を確認できる。
|
15週 |
前期末試験 |
指定した範囲で、理解度が確認できる。
|
16週 |
答案返却など |
前期末試験の解答と解説から、再確認と修正ができる。
|
後期 |
3rdQ |
1週 |
瞬時値を用いた回路計算(1) |
並列回路での、交流電流、電圧の大きさと位相、共振について説明できる。
|
2週 |
瞬時値を用いた回路計算(2) |
直列回路での、交流電流、電圧の大きさと位相、共振について説明できる。
|
3週 |
瞬時値を用いた回路計算(3) |
並列・直列回路での、交流電流、電圧の大きさと位相、共振について説明できる。
|
4週 |
演習 |
位相差と共振について観測し、説明できる。
|
5週 |
フェーザを用いた回路計算 |
並列・直列回路での、交流電流、電圧の大きさと位相について説明できる。
|
6週 |
複素数を用いた回路計算 |
並列・直列回路での、交流電流、電圧の大きさと位相について説明できる。
|
7週 |
演習 |
前期末試験以降に学習したことの演習問題を解くことで、理解度を確認できる。
|
8週 |
後期中間試験 |
指定した範囲で、理解度を確認できる。
|
4thQ |
9週 |
交流電力(1) |
交流電力(有効電力、無効電力、皮相電力、力率)について説明できる。
|
10週 |
交流電力(2) |
エネルギーの消費と地球環境についての概要を説明できる。
|
11週 |
交流電力(3) |
現用(水力、火力、原子力)発電方式による発電についての概要を説明できる。
|
12週 |
交流電力(4) |
再生可能エネルギーによる発電についての概要を説明できる。
|
13週 |
演習 |
本年度学んだ内容すべてに関連する演習問題を解くことで、理解度を確認できる。
|
14週 |
演習 |
本年度学んだ内容すべてに関連する演習問題を解くことで、理解度を確認できる。
|
15週 |
後期末試験 |
指定した範囲で、理解度を確認できる。
|
16週 |
答案返却など |
前期末試験の解答と解説から、再確認と修正ができる。
|
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学についての基礎的原理や現象を、実験を通じて理解できる。 | 2 | |
物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 2 | |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 2 | |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 1 | |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 2 | |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 2 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電気回路 | 電荷と電流、電圧を説明できる。 | 3 | |
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。 | 3 | |
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。 | 3 | |
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。 | 3 | |
重ねの理を説明し、直流回路の計算に用いることができる。 | 3 | |
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。 | 3 | |
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。 | 3 | |
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。 | 3 | |
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。 | 3 | |
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。 | 3 | |
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。 | 3 | |
瞬時値を用いて、簡単な交流回路の計算ができる。 | 3 | |
フェーザを用いて、簡単な交流回路の計算ができる。 | 3 | |
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。 | 3 | |
正弦波交流の複素表示を説明し、これを交流回路の計算に用いることができる。 | 3 | |
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。 | 3 | |
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。 | 3 | |
網目電流法や節点電位法を用いて交流回路の計算ができる。 | 3 | |
重ねの理やテブナンの定理等を説明し、これらを交流回路の計算に用いることができる。 | 3 | |
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。 | 3 | |
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。 | 3 | |
電力 | 水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。 | 4 | |
火力発電の原理について理解し、火力発電の主要設備を説明できる。 | 4 | |
原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。 | 4 | |
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。 | 4 | |
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。 | 4 | |
情報系分野 | その他の学習内容 | オームの法則、キルヒホッフの法則を利用し、直流回路の計算を行うことができる。 | 3 | |