到達目標
1. オペレーティングシステムの役割について説明できる。
2. CPU仮想化とそれの周辺技術について説明できる。
3. プロセスの統合問題について説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
1. オペレーティングシステムの役割について説明できる。 | コンピュータの構造を念頭に、仮想化、抽象化を説明できる。 | コンピュータの構造、仮想化、抽象化を説明できる。 | コンピュータの構造、仮想化、抽象化を説明できない。 |
2. CPU仮想化とそれの周辺技術について説明できる。 | 特にCPU仮想化、排他制御を実装を念頭に説明できる。 | 特にCPU仮想化、排他制御を説明できる。 | CPU仮想化、排他制御等を説明できない。 |
3. プロセスの統合問題について説明できる。 | プロセスの統合問題について例を示して説明できる。 | プロセスの統合問題について簡単に説明できる。 | プロセスの統合問題について説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
到達目標 C 1
説明
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JABEE d-1
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教育方法等
概要:
5年のオペレーティングシステムIIと併せて1年間でオペレーティングシステムの核技術をその基本概念をもふまえながら学習する。4年次では、オペレーティングシステムの役割,CPUの仮想化,プロセスの統合問題を中心に学ぶ。
授業の進め方・方法:
座学講義が主体である。講義では教科書の内容を紹介するに留まる場合も多い。一回の講義に付き1時間以上の教科書を使用した予習復習が必須である。
注意点:
最終成績=(中間試験+期末試験)÷2
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
第1章 オペレーティングシステムとは 【事前事後学習の内容(1時間)】教科書の練習問題 |
1. オペレーティングシステムの歴史を簡単に説明できる。 2. オペレーティングシステムの目的と構成、コンピュータの処理形態について簡単に説明できる。
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2週 |
第2章 前提知識(一般的なハードウェア構成・カーネルの構造) 【事前事後学習の内容(1時間)】教科書の練習問題 |
1. 対象となるコンピュータのハードウェアの構成を説明できる。 2. カーネルの構造・構成方法を説明できる。
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3週 |
第2章 前提知識(TaCのハードウェア構成・TacOSの構造、ハイパバイザによる仮想化) 【事前事後学習の内容(1時間)】教科書の練習問題 |
1. TaCのハードウェアとTacOSの構造について概要を説明できる。 2. ハイパバイザによる仮想化とオペレーティングシステムによる仮想化の違いを説明できる。
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4週 |
第3章 CPU仮想化(時分割多重、プロセスの状態、コンテキストスイッチ) 【事前事後学習の内容(1時間)】教科書の練習問題 |
1. 時分割多重のためのプロセス切換え手順が説明できる。 2. プロセスの状態と状態遷移が説明できる。
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5週 |
第3章 CPU仮想化(実装例、PCBの構造と管理、TacOSの実例) 【事前事後学習の内容(1時間)】実装例調査 |
1. PCBに記録されるべき情報を列挙できる。 2. PCBの待ち行列の実態を説明できる。 3. TacOSのPCBと待ち行列の構造を説明できる。
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6週 |
第3章 スレッド 【事前事後学習の内容(1時間)】教科書の練習問題 |
1. スレッドとプロセスの違いを説明できる。
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7週 |
第4章 CPUスケジューリング 【事前事後学習の内容(1時間)】教科書の練習問題 |
1. 数種類のCPUスケジューリング方式について、ある条件下でのトレースができる。 2. TacOSのスケジューラの概要が説明できる。
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8週 |
中間試験 |
これまでに学んだ内容に関する質問に答えることができる。
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4thQ |
9週 |
第5章 プロセス同期(競合と排他制御) 【事前事後学習の内容(1時間)】教科書の練習問題 |
1. 機械語レベルで競合の例を示すことができる。 2. 低レベルの排他制御方法を、シングルプロセッサ、マルチプロセッサについて幾つか説明できる。
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10週 |
第5章 プロセス同期(セマフォ) 【事前事後学習の内容(1時間)】教科書の練習問題 |
1. P命令、V命令の役割が説明できる。 2. セマフォを用いた基本的なプロセス統合問題の解を説明できる。
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11週 |
第5章 プロセス同期(セマフォの実装) 【事前事後学習の内容(1時間)】実装例調査 |
1. P命令、V命令の実装の概要が説明できる。 2. TacOSのセマフォ実装例が理解できる。
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12週 |
第6章 プロセス間通信(共有メモリとメッセージ通信) 【事前事後学習の内容(1時間)】教科書の練習問題 |
1. UNIXの共有メモリとメッセージ使用例プログラムを説明できる。 2. TacOSのメッセージ通信機構を理解できる。
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13週 |
第7章 モニタ 【事前事後学習の内容(1時間)】教科書の練習問題 |
1. モニタ機構を用いた高級言語プログラムについて簡単に説明できる。
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14週 |
デッドロック 【事前事後学習の内容(1時間)】事例の検討 |
1. デッドロックが発生する条件が説明できる。 2. 確保待ち、循環待ちの例を挙げることができる。
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15週 |
期末試験 |
プロセスの統合問題に関する質問に答えることができる。
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16週 |
答案返却など |
期末試験の解答を行い、試験結果から必要な箇所の復習を行う。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | システムプログラム | コンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの位置づけを説明できる。 | 4 | 後1,後9 |
プロセス管理やスケジューリングなどCPUの仮想化について説明できる。 | 4 | 後2,後3,後4,後5,後6,後10,後11,後12,後13,後14 |
排他制御の基本的な考え方について説明できる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |