ディジタル回路

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 ディジタル回路
科目番号 0090 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報電子工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書 デジタルIC回路の基礎(技術評論社)
担当教員 新田 貴之

到達目標

論理関数、論理回路の基本を理解し、簡単な組合わせ論理回路、順序回路の設計ができることを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
組み合わせ回路について、論理式、真理値表、回路図を相互に変換できる。組み合わせ回路について、論理式、真理値表、回路図の関係が理解できている。組み合わせ回路について、論理式、真理値表、回路図の関係が理解できていない。
順序回路について、簡単な回路について設計できる。順序回路について、基本的な素子の動作までは、理解できる。順序回路について、基本的な素子の動作を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

到達目標 A 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
ディジタル回路の論理設計、アーキテクチャ設計を行う際に必要な、回路レベルの知識と設計技術、アナログとディジタル信号の違いや情報のディジタル符号化の意味を理解させる。具体的には、組み合わせ回路により論理関数が実現され、順序回路により有限状態機械が実現されることを理解させる。
授業の進め方・方法:
座学を基本とし、適宜、演習を課す。
注意点:
定期試験によってだけで評価する。
【関連科目】 集合と論理(2年)、コンピュータ工学(2年)、電子工学実験(3年)、ディジタル回路応用(4年)、コンピュータアーキテクチャ(4年)、コンピュータシステム実験(4年)
【評価法】 最終評価点=(前期中間+前期末+後期中間+後期末)/4

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 前期ガイダンス ディジタルとは何であるのかのイメージを持つ。
2週 基本論理(1) 2年次に学んだ「集合と論理」の復習を行う。
3週 基本論理(2) ブール代数の基本的性質について復習する。
4週 組合わせ論理回路の構成法の基礎 加法標準形による論理回路の実現方法を学ぶ。
5週 論理式と論理回路 論理式と論理回路の相互変換について学ぶ。
6週 論理式の簡単化(1) ブール代数の基本的性質を用いた論理式の変形について学ぶ。
7週 論理式の簡単化(2) カルノー図を用いた論理式の簡単化の復習を行う。
8週 中間試験 基本論理、論理式の表現、論理式と論理回路の関係などに関する問題を出題する。
2ndQ
9週 組合わせ論理回路の構成法(1) AND、OR、NAND、NORを用いた回路の性質とその構成法について学ぶ。
10週 組合わせ論理回路の構成法(2) 前週の続き。
11週 組み合わせ論理回路の実例(1) 種々の論理機能を実現する組み合わせ論理回路について、その動作を学ぶ。
12週 組み合わせ論理回路の実例(2) 前週の続き(デコーダ、エンコーダ)
13週 組み合わせ論理回路の実例(3) 前週の続き(マルチプレクサ、デマルチプレクサ)
14週 組み合わせ論理回路の実例(4) 前週の続き(ROM、ALU)
15週 期末試験 半導体素子による論理回路の動作、組み合わせ論理回路の設計に関する問題を出題する。
16週 答案返却など 前期末試験の解説を行う。
後期
3rdQ
1週 後期ガイダンス 組み合わせ回路の復習と時間の概念に関しての確認を行う。
2週 順序論理回路の概念 順序論理回路の基本概念と、組み合わせ回路との違いについて学ぶ。
3週 順序論理機能の表現 与えられた順序論理機能を状態遷移図などを用いて表現する方法について学ぶ。
4週 フリップフロップ回路(1) 状態記憶素子である種々のフリップフロップを取り上げて、その動作とその表現法について学ぶ。
5週 フリップフロップ回路(2) 前週の続き。
6週 フリップフロップ回路(3) 前週の続き。
7週 順序回路の解析の基礎 ごく小規模な順序回路について、解析することを通じて、学習できているかを確認する。
8週 中間試験 フリップフロップの動作、与えられた機能を実現する状態遷移表、順序回路の解析に関する問題を出題する。
4thQ
9週 順序回路の解析(1) 与えられた順序回路の機能を解析する方法について学ぶ。
10週 順序回路の解析(2) 種々の順序回路の解析を行う。
11週 順序回路の合成(1) 与えられた論理機能を順序回路で実現する方法について学ぶ。
12週 順序回路の合成(2) 実際の順序回路の設計演習を行う。
13週 順序回路の設計(カウンタ)(1) 同期式カウンタの設計法について学ぶ。非同期式カウンタの紹介を行う。
14週 順序回路の設計(カウンタ)(2) 非同期式、同期式カウンタの性質について触れる。
15週 期末試験 順序回路の合成法、カウンタの設計法に関する問題を出題する。
16週 答案返却など 学年末試験の解説を行う。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野情報基本的な論理演算を行うことができる。3
基本的な論理演算を組み合わせて任意の論理関数を論理式として表現できる。3
MIL記号またはJIS記号を使って図示された組み合わせ論理回路を論理式で表現できる。3
論理式から真理値表を作ることができる。3
論理式をMIL記号またはJIS記号を使って図示できる。3
情報系分野計算機工学基本的な論理演算を行うことができる。3
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。3
論理式の簡単化の概念を説明できる。3
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。3
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。3
組合せ論理回路を設計することができる。3
フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明することができる。3
レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。3
与えられた順序回路の機能を説明することができる。3
順序回路を設計することができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000