コンピュータアーキテクチャ

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 コンピュータアーキテクチャ
科目番号 0093 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報電子工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 電子計算機工学
担当教員 栁澤 秀明

到達目標


1.マイクロプログラム制御について理解する事ができる。
2.ワイヤードロジック制御について理解する事ができる。
3.コンピュータの性能について理解する事ができる。
4.演算回路の構成について理解する事ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
マイクロプログラム制御マイクロプログラムでの命令実行方法を詳細に説明することができる。マイクロプログラムでの命令実行方法を理解する事ができる。マイクロプログラムでの命令実行方法を理解できない。
ワイヤードロジック制御ワイヤードロジックでの命令実行方法を詳細に説明することができる。ワイヤードロジックでの命令実行方法を理解する事ができる。ワイヤードロジックでの命令実行方法を理解することができない。
コンピュータの性能コンピュータシステムの性能を改善する方法について詳細に説明することができる。コンピュータシステムの性能を改善する方法について理解することができる。コンピュータシステムの性能を改善する方法について理解することができない。
データ表現実数表現を詳細に説明する事ができる。実数表現を理解する事ができる。実数表現を理解する事ができない。
演算回路算術論理演算回路の動作について詳細に説明することができる。算術論理演算回路の動作について理解することができる。算術論理演算回路の動作について理解することができない。

学科の到達目標項目との関係

到達目標 A 1 説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
コンピュータシステムを構成するハードウェア構成と動作の理解を中心に、論理回路を用いた具体的な設計方法を学ぶ。また、ハードウェアとソフトウェアのインタフェースを考慮したコンピュータシステムの設計技術、高速化技法について学ぶ。
授業の進め方・方法:
座学の講義を主体とする。授業内容を確実に身につけるために予習復習が必須である。授業の進行状況に応じて内容を変更することがある。
注意点:
基礎コンピュータ工学(1年)、コンピュータ工学(2年)、コンピュータシステム概論(3年)、ディジタル回路(3年)
学年末評価 =試験70% + 課題点30%

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 身の回りにあるコンピュータについて認識し、用途に応じたアーキテクチャが必要である事を理解する事ができる。
2週 CPUの構成【予習・復習1時間】 コンピュータシステムの中枢である中央処理装置(CPU)の構成を理解する事ができる。
3週 CPUの動作【予習・復習1時間】 コンピュータシステムの中枢である中央処理装置(CPU)の動作を理解する事ができる。
4週 スタック型モデルコンピュータ1
命令セット【予習・復習1時間】
スタック型モデルコンピュータの命令セットについて理解する事ができる。
5週 スタック型モデルコンピュータ2
アーキテクチャ【予習・復習1時間】
スタック型モデルコンピュータの構成について理解する事ができる。
6週 スタック型モデルコンピュータ3
マイクロプログラム【予習・復習1時間】
機械語命令の実行をマイクロプログラムによって実現する方法を理解する事ができる。
7週 スタック型モデルコンピュータ(復習)【復習3時間】 スタック型モデルコンピュータについての確認をする事ができる。
8週 CISC型モデルコンピュータ1
命令セット【予習・復習1時間】
CISC型モデルコンピュータの仕様と命令セットについて理解する事ができる。
2ndQ
9週 CISC型モデルコンピュータ2
アーキテクチャ【予習・復習1時間】
CISC型モデルコンピュータの構成について理解する事ができる。
10週 CISC型モデルコンピュータ3
ワイヤードロジック【予習・復習1時間】
実行ステージに基づいて状態遷移図を理解する事ができる。
11週 CISC型モデルコンピュータ4
演算装置【予習・復習1時間】
演算命令のための制御方法について理解する事ができる。
12週 CISC型モデルコンピュータ5
分岐・メモリアクセス【予習・復習1時間】
分岐命令やメモリアクセスのための制御方法について理解する事ができる。
13週 CISC型モデルコンピュータ(復習)【復習3時間】 CISC型モデルコンピュータについての確認をする事ができる。
14週 マイクロプログラム制御、ワイヤードロジック制御の復習 制御方式(マイクロプログラム、ワイヤードロジック)を理解し、違いを確認することができる。
15週 期末試験 CPUの構造、動作、制御方式(マイクロプログラム、ワイヤードロジック)についての理解を確認する事ができる。
16週 答案返却 試験問題の解説を通し、授業内容を確認する事ができる。
後期
3rdQ
1週 CPUの処理方式の復習
シングルサイクル・マルチサイクル【予習・復習1時間】
シングルサイクルプロセッサとマルチサイクルプロセッサについて理解する事ができる。
2週 パイプライン制御1
パイプライン制御【予習・復習1時間】
命令実行の高速化を図るパイプライン制御について理解する事ができる。
3週 パイプライン制御2
ハザード【予習・復習1時間】
パイプライン制御の問題点について理解する事ができる。
4週 パイプライン制御3
ハザード解決【予習・復習1時間】
演算命令におけるパイプライン制御の問題点と対策及び解決策について理解する事ができる。
5週 パイプライン制御4
分岐【予習・復習1時間】
分岐命令におけるパイプライン制御の問題点と対策及び解決策について理解する事ができる。
6週 階層記憶【予習・復習1時間】 記憶システムの基礎概念となる記憶の階層化を示し、現在のコンピュータの階層記憶の主な実現形態であるキャッシュメモリについて理解する事ができる。
7週 キャッシュメモリ【予習・復習1時間】 キャッシュメモリの構成方式、動作原理について理解する事ができる。
8週 復習【復習3時間】 プロセッサの動作及び階層記憶についての復習する事ができる。
4thQ
9週 データ表現【予習・復習1時間】 固定小数点と浮動小数点の表現法を理解する事ができる
10週 論理回路【予習・復習1時間】 与えられた条件から真理値表を作り、論理式を導き出す事ができる。また、論理式の簡単化について理解する事ができる。
11週 演算回路(1)
加減算回路【予習・復習1時間】
加減算回路について理解する事ができる。
12週 演算回路(2)
乗算回路【予習・復習1時間】
乗算アルゴリズムに基づく、乗算回路について理解する事ができる。
13週 演算回路(3)
除算回路【予習・復習1時間】
除算アルゴリズムに基づく、除算回路について理解する事ができる。
14週 復習【復習3時間】 データの表現、論理回路、演算回路、についての復習する事ができる。
15週 期末試験 CPUの処理方式、パイプライン処理、パイプラインハザード、データ表現、論理回路、演算回路についての理解を確認する事ができる。
16週 答案返却など 試験問題の解説を通し、授業内容を確認する事ができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。4後9,後11,後14,後15
基数が異なる数の間で相互に変換できる。4後9,後10,後11
整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。4後9,後11
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。4後9,後12,後13
基本的な論理演算を行うことができる。4後9,後10,後11,後12,後13
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。4後10
論理式の簡単化の概念を説明できる。4後10,後11
簡単化の手法を用いて、与えられた論理関数を簡単化することができる。4後10,後11
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。4後10,後11
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。4後10
組合せ論理回路を設計することができる。4後10
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。4前2,前3
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。4前2,前3
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。4後6,後7
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。4後6
コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。4前2,前3,後1,後2,後3,後4,後5,後11

評価割合

試験課題合計
総合評価割合7030100
基礎的能力203050
専門的能力50050