国語総合Ⅱ

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 国語総合Ⅱ
科目番号 0096 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報電子工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 京都書房「国語表現」,京都書房「国語表現 準拠ノート』
担当教員 一色 誠子

到達目標

文章を的確に読み、考え、自らの意見を的確に表現できることを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1文章を正確に読み取り、筆者見解に対して自身の意見を持ち表記することができる。文章を正確に読み取り、筆者見解に対して自身の意見を持つことができる。文章を正確に読み取り、筆者見解に対して自身の意見を持つことができない。
評価項目2文章構成の型を用いた構造的で、根拠に基づいた小論文を書くことができる。文章構成の型を用い、根拠を明示した小論文を書くことができる。文章構成の型を用い、根拠を明示した小論文を書くことができない。

学科の到達目標項目との関係

到達目標 A 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
「話す」「聞く(聴く)」「書く」の表現力をつけるために必要な”考える力”を、様々な文章を「読み」「考える」ことで身につけていく。同時に、表現するために必要な基礎的事項をテキストを用いて学んでいく。最終的に、学んだことが実践に活かすことができるかどうかを表現すること〈小論文〉で確認していく。
授業の進め方・方法:
”考える力”を身につけていくために、テキストを用いて文章を正しく読み取っていく。適宜、グループワークも取り入れていく。授業では、その時間の学習の指針となり学習履歴となる「学習シート」を毎時間用意する。
注意点:
国語辞典〈電子辞書も可)は、毎時間携帯すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス:授業の進め方について
導入:読むこと、書くことに慣れる
シラバスを用いて授業の概要、到達目標、成績評価方法を理解できる。
短作文を書き、数人からコメントをもらい、現在の自分の表現力を客観的に見ることができる。
2週 言葉に変える I
「箇条書きを文章として表現する」ことを、短作文で実践することができる。
3週 言葉に変える Ⅱ
「絵を言葉にする」ことを目的に、対象者を決め絵を文章で説明することができる。
4週 言葉に変える III 対象者を決めて、順序、手順、道案内の文を作成することができる。
5週 考えること/書くこと I 説明文を書くことができる。
6週 考えること/書くこと II 新聞記事を読み、説明文を書くことができる。
7週 待遇表現  敬語によるコミュニケーションと、待遇表現について理解することができる。
正しい敬意表現を練習問題を通して、理解を深めることができる。
8週 発想を豊かに/言葉を遊ぶ I オノマトペを取り入れた「フォトイラストで五七五」を作成することで、自己表現をすることができる。
文によるコミュニケーションを、リレー短文で実践することができる。
2ndQ
9週 発想を豊かに/言葉を遊ぶ II キーワードになる四枚のイラストに短い物語を作成することができる。適切な表現と正しい表記をすることができる。
10週 通信文を書き分ける 手紙の書き方(ビジネスレターおよびe-mail含む),手紙の敬意表現,ビジネスの敬意表現 を、実作を通して理解を深めることができる。
11週 創作者になろう Ⅰ 随想(江國香織「安っぽい飴の色」)を読み、文中の語句の意味を正しく理解することができる。
12週 創作者になろう Ⅱ 随想(江國香織「安っぽい飴の色」)を読み、筆者の意図を理解することができる。
13週 創作者になろう Ⅲ 小説(夏目漱石「夢十夜」より「第一夜」)を読み、文中の語句の意味を正しく理解することができる。
14週 創作者になろう Ⅳ 小説(夏目漱石「夢十夜」より「第一夜」)を読み、作者の意図を理解することができる。
15週 期末試験
16週 期末試験答案返却と解説
小論文導入
前期末試験の解説により、前期の学習内容の理解を深めることができる。小論文の導入として、小論文と作文の違いについて理解することができる。
後期
3rdQ
1週  小論文入門 I ――小論文の基礎 「文章の構成」、「文章の型」について理解することができる。また、「構成ノート」の作成ができる。
2週 小論文入門 II ――小論文作成法 小論文を作成するために必要な、「マッピング・メモ」、「アウトライン」、「引用のルール」について理解することができる。
3週 小論文入門 III ――「論証」とは? 意見の裏づけとなる「論証」について理解し、例文を作成することができる。
4週 小論文入門 IV ――文章の設計図 「文章の設計図」を作り、小論文作成の準備をすることができる。
5週 小論文の作成(1回目) 小論文と作文の違いを意識し、「文章の設計図」をもとに小論文を作成することができる。
6週 表現を工夫する I 「論理的な文章を書くための文体と修辞」、「文のつなぎ方」について理解することができる。
7週 表現を工夫する II 文章のわかりやすさと推敲の要点について、理解することができる。
8週 読み、考え、書く I 意見文とは何かを理解することができる。
4thQ
9週 読み、考え、書く II 評論文を読み、文中の語句を正しく理解することができる。
10週 読み、考え、書く III 評論文を読み、論点を整理することができる。
11週 読み、考え、書く IV 評論文に対しての、意見を整理することができる。
12週 読み、考え、書く V 評論文に対しての個人の見解をまとめ、その裏付けとなる根拠をまとめることができる。
13週 小論文作成準備 意見の裏付けとなる根拠を明確にし、「文章の設計図」を作成することができる。
14週 小論文の作成(2回目) 意見の裏付けとなる根拠を明確にし、「文章の設計図」をもとに、小論文を作成することができる。
15週 後期末試験
16週 試験の答案返却と解説 後期末試験の解説により、前期の学習内容の理解を深めることができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。2
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。1
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。2
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。2
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。2
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。2
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3

評価割合

試験小論文グループワーク合計
総合評価割合702010100
総合的能力702010100