自然科学特講

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 自然科学特講
科目番号 0102 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 情報電子工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 特になし(1~3年までに使用した数学・物理・化学の教科書等を用意することが望ましい)
担当教員 中村 康晴

到達目標

本講義では以下の3点を身につけることを到達目標とする
(1) これまで習ってきた公式がただの数字や文字の羅列ではないことが理解できる
(2) 1つ1つの式が社会や自然科学に与えた影響を理解できる
(3) 科学者としての生き方の一端を知り、科学者のあり方を自身で考えることができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目(1)授業で扱わない専門的な公式についてもその意味と成り立ちを自ら理解する授業で取り扱った式を中心に意味と成り立ちを理解できる公式等の持つ意味を理解することができない
評価項目(2)身の回りの現象について科学的視点で論じることができる身の回りの現象について科学的視点で捉えることができる身の回りの現象について科学的に捉えることが難しい
評価項目(3)科学者の視点に立ち「学ぶ」ということを自分の言葉で表現できる科学者の視点に立ち「学ぶ」ということを考えることができる「学ぶ」ということについて興味関心を持たない

学科の到達目標項目との関係

到達目標 A 1 説明 閉じる
JABEE c-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
これまで数学や物理学などについて学んできたことを別の側面から見直す。公式を使って問題を解くのではなく、それがどの様な経緯で見つかり、そしてどの様に科学に変化をもたらしたのかについて解説を行う。また、古来より人間の思想や宗教と科学が深く関わってきたことを中心にいかに科学が誕生し、成長して来たのか、そして今後どのように成長していくのかについて思考する。
授業の進め方・方法:
・授業に関して
基本的には授業スライドを使って授業を行う。第10週までは基本的にこれまで学んできた数式および公式を中心に授業を展開する。第10週目以降は基本的には現状で学んでいない内容となるが、その都度授業で簡潔な説明を行いながら進行する。以上のことから、本科目では事前学習を必要としない。一方、事後に授業で学んだ歴史や社会との関連性に関して再度確認することを強く推奨する。
・レポートに関して
レポート内容については授業内で全員に告知する。なお、本科目のレポートの一部に関しては必ずしも一人で行うことを強制しない。詳細な規則については授業内で告知する。
注意点:
本科目は科学系科目でありながら、歴史や哲学に関する部分を有するものである。そのため、学習到達の目的も問題を解けるようなることよりも「自分で検索し思考する」ことを優先する。したがって、中間テストや期末テストではなく授業期間中に3回行うレポート提出により評価を行う。また、本授業ではレポートの一つ一つが大きな価値を持つため、全てのレポートを必ず提出することを規則とする。この規則に則りレポートを一つでも提出しない場合には単位を認めない

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス:自然哲学の始まり この科目で学ぶべきことの確認
2週 代数学の歴史 数字を中心とした代数学の歴史を学び、普段の生活で使っている数字を考え直す事ができる
3週 幾何学の歴史 図形を扱う幾何学の歴史を学び、人類の発展と幾何学の発展について理解する
4週 関数論の歴史 多項式関数と指数対数関数の歴史を学び、数学や科学における関数の重要性を再認識する
5週 数の原子 素数の歴史について学び、素数と社会との関係性について理解する
6週 力学の歴史(1) 力学の意義および発展が社会に与えたことを理解する
7週 力学の歴史(2) 力学と数学の繋がりに着目し、力学および数学の知識をより深いものにする
8週 電磁気学の歴史 電磁気学の発見や発展について学び、社会の中で果たした役割について理解する
4thQ
9週 光の歴史 物理学の歴史における光の研究について学び、光の研究により開かれた新しい学問について知識をつける
10週 天動説と地動説 (1) はるか昔から議論されてきた天体の運動に関する理論について歴史を追って理解する。また、その時代の背景にあった宗教の側面を学ぶ
11週 天動説と地動説 (2) 中世における天道説の破綻と地動説が支持された理由に関して科学的側面、宗教的側面から理解することができる
12週 量子力学の世界 ニュートン力学の破綻と物質の新しい捉え方について学ぶ。量子の世界の不可思議な出来事について知識をつける
13週 戦争と科学(1) 第二次世界大戦以前に科学の発展がもたらした負の影響についてまとめ、科学研究のあり方について学ぶ
14週 戦争と科学(2) 科学技術が人類史に与えた負の影響を学び、科学技術とはどうあるべきかについてラッセルアインシュタイン宣言を中心に簡潔に理解する
15週 科学革命の構造 クーンのパラダイムを中心として科学の発展とあり方について学ぶ。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他レポート合計
総合評価割合000030070100
基礎的能力00003002050
専門的能力0000002020
分野横断的能力0000003030