Network Architecture

Course Information

College Tokuyama College Year 2022
Course Title Network Architecture
Course Code 0117 Course Category Specialized / Compulsory
Class Format Lecture Credits Academic Credit: 2
Department Department of Computer Science and Electronic Engineering Student Grade 5th
Term First Semester Classes per Week 2
Textbook and/or Teaching Materials 村田正幸他「コンピュータネットワークの構成学」共立出版
Instructor Nitta Takayuki

Course Objectives

「他者が構築しているネットワーク機能を積極的に利用することができる技術者」になることを目標とする。
ネットワークを階層構造で考えることができる。
その階層構造上でネットワーク・アプリケーションのプログラミングができる。
他者が構築されているネットワークを理解できる。

Rubric

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
階層構造についての理解階層構造を捉えることができ、どの階層で処理されるべきか想定することができる。階層構造を捉えることができる。階層構造として捉えることができない。
各層の動作に関する理解各階層の詳細な動作について理解し、説明することができる。各階層の動作について理解している。各階層の動作について理解できない。

Assigned Department Objectives

到達目標 C 1 See Hide
JABEE d-1 See Hide

Teaching Method

Outline:
現代の情報通信は、機能階層ごとの体系を考慮して作られています。この階層は「人間に近い機能を提供する層」や「物理的な接続を提供する層」などがあります。この機能階層の上下の繋がりを「インタフェース」といいます。一方、同じ層同士が繋がるための決まりもあり、これを「プロトコル」といいます。これら二つを総称して、ネットワーク・アーキテクチャといいます。この授業は、ネットワークが階層構造で考えられることやプロトコルについての理解を深めることを行います。題材は、近年最も有名なHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)、TCP/IP、Ethernetとします。これらの授業で、日常的に使っている「インターネット」の実体が何であるかを知ることができるでしょう。
Style:
ネットワークの伝統的な学習方法は、下位層から上位層に向かって学習を進めていく方法です。しかし、この授業は、上位層から下位層に向かって学習を行います。この学習スタイルは、今までの学習スタイルと違いますので、混乱するかもしれません。この考え方の違い(物事を考える際に物理的なことから見るか人間的なことから見るかの違い)は、将来の役に立つと思われますので、是非とも修得してください。授業は、「考え方」や「実例」を中心に展開するので、自力で教科書を理解するような、授業内容を身につけるためには、復習を中心とした自学自習を行う必要がある。
なお,授業時数が例年の半分で実施することから,4年の情報通信工学は,完全に修得している(授業の前の週までに復習している)ことを前提として授業を行うため,知識に欠けがある場合には,予習を欠かさないこと。
Notice:
中間試験を4割、期末試験を6割とする。原則として,定期試験だけで評価する。但し,今年度は,中間試験の実施時期を変更するため、この変更の影響が多大と思われるときには,補充の試験・課題を実施する。
演習で作成したプログラムやレポートは、直接の評価対象としないが、中間試験の持ち込み資料として認める。
【関連科目】 情報通信工学(4年)、システムプログラミングII(4年)
【評価法】 中間試験を4割、期末試験を6割とする。演習で作成したプログラムやレポートは、直接の評価対象としないが、中間試験の持ち込み資料として認める。

中間試験は,標準的な実施週(8週目)を予定している。プログラミング演習の自学自習を8時間×3週と見積もっているため、中間試験までに自学・自習が完了しないと想定している。中間試験の範囲は、第6週の解説部分(教科書に記載されているクライアント/サーバ・モデルの概要への理解確認)までとする。実習で実力をつける部分(HTTPクライアントやサーバの詳細な挙動)は、期末試験に出題する。

Characteristics of Class / Division in Learning

Active Learning
Aided by ICT
Applicable to Remote Class
Instructor Professionally Experienced

Course Plan

Theme Goals
1st Semester
1st Quarter
1st ガイダンス
通信とは
【事前事後学習の内容(2時間)】復習
ネットワークとは何物かについて導入の話を聞き、通信工学との関連部分に気付く。「インターフェース」や「プロトコル」についての基本的な考え方を理解する。身近な例として、郵便物が配送されていくモデルなどを例として通信を説明できる。
2nd レイヤ構造(OSI7層モデル)
TCP/IPの基礎(TCP/IPモデル)
【事前事後学習の内容(2時間)】予習
ネットワークを階層構造で捉えることができる。OSIモデルの概略と用語を説明できる。インターネットの階層構造のTCP/IPモデルを説明できる。TCP/IPとOSIとの関連を説明できる。
3rd プロトコルとは
TCP/IP通信
【事前事後学習の内容(2時間)】予習
RFC(Request for Comment)について知る。TCP/IP通信がインターネットの本質であると説明できる。
4th 仮想通信路と物理通信路の関係(前半まとめ)
【事前事後学習の内容(4時間)】2時間予習,2時間復習
物理的な通信路上に色々な情報を混乱させずに伝送すること(仮想的な通信路について)を説明できる。
5th 通信路の設定1(UNIXシステム上での演習のための講義)
通信路の設定2(UNIXシステム上での演習)
【事前事後学習の内容(8時間)】実習
通信路の設定として必要となるシステムコールを理解する。チャットのプログラムを用いて、ネットワークの機能を理解する。
6th httpクライアントの作成
httpdの作成1
【事前事後学習の内容(8時間)】実習
HTTPの仕組みを理解する。クライアント側のプログラミングを行うことができる。HTTPのサーバの作成できる。
7th httpdの作成2
httpdの作成3
【事前事後学習の内容(8時間)】実習
HTTPのサーバの作成を行って理解を深めることができる。【作成したプログラムについて、定期試験の持ち込み用レポートの作成を行う】
8th 中間試験 6週目(アプリケーション層)までの内容を中心とした試験問題を解答することができる。(教育方法等の注意点で出題範囲を確認して下さい)
2nd Quarter
9th TCP/IPに関するガイダンス
TCPセグメントとTCPの概要
【事前事後学習の内容(4時間)】2時間予習,2時間復習
階層構造と仮想的な通信路についての仕組みについての知識を整理できる。アプリケーション層を理解しTCPの特徴を理解し説明できる。
10th TCPの特徴
TCPの状態遷移
【事前事後学習の内容(4時間)】2時間予習,2時間復習
3方向ハンドシェークやスライディング・ウィンドウ、ポート番号を説明できる。通信路の確立から解放に至るまでの一連の過程を説明できる。
11th IPデータグラムとIPの概要
IP(ルーティング)
【事前事後学習の内容(4時間)】2時間予習,2時間復習
IPデータグラムの構造,並びに通信の端点から端点への接続情報が含まれていることを説明できる。IPの最も重要な機能であるルーティングを説明できる。
12th IP(ルーチングの演習)
WANとLAN
【事前事後学習の内容(4時間)】2時間予習,2時間復習
いくつかのネットワークに対して、ルーチングをスタティックに適切に設定できる。
広域のネットワークであるWANと組織内のネットワークであるLANのおおよその構成を説明できる。
13th Ethernet
ユニキャスト・マルチキャスト・ブロードキャスト
【事前事後学習の内容(4時間)】2時間予習,2時間復習
LANで用いられているEthernetについて説明できる。Ethernetは、IPデータグラムなどを運ぶための仕組みであることを理解できる。通信の相手先として、単一ホスト宛、複数ホスト宛、全ホスト宛などの複数の方法があることを説明できる。
14th ハードウェアアドレス解決(ARP)
交換機(L2SWやL3SW),物理層
情報通信システムの全体像
【事前事後学習の内容(6時間)】2時間予習,4時間復習
IPアドレスとEthernet機器に付けられているMACアドレスについて説明できる。 リピータやブリッジなどの中継器の役割を説明できる。UTPケーブルや光ファイバケーブルなどの規格を説明できる。
情報通信システムの全体像について,他の教科などで理解している内容を元に,理解を深めることができる。
15th 期末試験 全レイヤについて問う。出題範囲は,4年通信工学から始まり,この授業,並びに,関連授業全ての範囲について解答できる。
16th 答案返却など 試験についての解説(出題意図や模範解答の例示)を行い,就職後や進学後の学びに役立てることができる。

Evaluation Method and Weight (%)

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他Total
Subtotal10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000