オペレーティングシステムⅡ

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 オペレーティングシステムⅡ
科目番号 0120 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 情報電子工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材
担当教員 重村 哲至

到達目標

1. 主記憶管理の必要性と実装の概略が説明できる。
2. ファイルシステムの概念と実例を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1. 主記憶管理の必要性と実装の概略が説明できる。主記憶管理について実装の概略が説明できる。主記憶管理について必要性が説明できる。主記憶管理の必要性が説明できない。
2. ファイルシステムの概念と実例を説明できる。いくつかのファイルシステムについて特長や構造が説明できる。ファイルシステムの概念が説明できる。ファイルシステムの概念が説明できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE d-1 説明 閉じる
到達目標 C 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
4年のオペレーティングシステムIと併せて1年間でオペレーティングシステムの核技術をその基本概念をもふまえながら学習する。この核技術は基本的にはコンピュータの各種の資源、すなわち、CPU、主記憶、入出力制御機器、入出力機器などを多数のユーザで効率よく、かつ矛盾なく使用することと、ファイルに代表される情報を、矛盾なく共有するための技術であり、並列処理とその制御が基本となっている。
授業の進め方・方法:
座学講義が主体である。講義では教科書の内容を紹介するに留まる場合も多い。教科書を使用した予習復習が必須である。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 主記憶管理の基本概念 主記憶管理プログラムの役割や目的が説明できる。
2週 マルチプログラミングと主記憶管理 マルチプログラミングを実現する上で主記憶管理で必要な種々の条件について説明できる。
3週 マルチプログラミングと記憶領域割当て マルチプログラミングを実現する種々の主記憶分割割当て方式について説明できる。
4週 ページングの原理 ページングによるフラグメンテーション問題の解決と、ページング方式の原理ついて説明できる。
5週 ページングの実現方法 多段、逆引き、TLB等のページングの実現技術を説明できる。
6週 セグメンテーション方式 セグメンテーション方式の原理、ページングと比較したメリットとデメリットが説明できる。
7週 仮想記憶の概念 1. 主記憶仮想化必要性について説明できる。
2. ページングに基づく実現方法を説明できる。
8週 中間試験 これまでに学んだ内容について質問に答えることができる。
2ndQ
9週 ページ置き換え方式 仮想記憶で使用するページ置き換え方式について性能比較と実現方法を説明できる。
10週 二次記憶装置(ハードディスク) ハードディスク装置について、仕組みの概要、パーティション、ブートストラップを説明できる。
11週 二次記憶装置の仮想化(ファイルシステムの概念) ファイル、ファイル木、ファイル操作等を説明できる。
12週 ファイルシステムの事例1(FATファイルシステム) FATファイルシステムの特長、FAT16ファイルシステムの内部構造を説明できる。
13週 ファイルシステムの事例2(UNIXファイルシステム)
ジャーナリングファイルシステム
1. 特定のバージョンに依存しない範囲でUFSの特長と内部構造の概略が説明できる。
2. ジャーナリングファイルシステムの目的と基本的なアイデアを説明できる。
14週 ファイルシステムの事例3(Zetta-byteファイルシステム) ZFSで用いられる新しいアイデア(ストレージプール、COW等)と、ZFSの内部構造の概略が説明できる。
15週 期末試験 中間試験以降に学んだ内容について質問に答えることができる。
16週 答案返却など 期末試験の解答を行い、試験結果から必要な箇所の復習を行う。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野システムプログラムコンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの位置づけを説明できる。4前1,前7,前11
プロセス管理やスケジューリングなどCPUの仮想化について説明できる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000