システム数理工学

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 システム数理工学
科目番号 0123 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報電子工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書 遠藤靖典,宮本定明 著「最適化の基礎」,コロナ社(2018)
担当教員 髙山 泰博

到達目標

本講義では,種々のシステムを構築する際に必要とされるシステム工学および数理計画法の実応用で必要となる数学的基礎を修得するとともに,実際に問題を定式化して解くための手段について演習を通じて修得する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
線形計画問題の理解と実践応用問題について線形計画問題の定式化や解の導出ができる.基礎的問題について線形計画問題の定式化や解の導出ができる.線形計画問題の定式化や解の導出ができない.
非線形計画問題の理解と実践応用問題について非線形計画問題の定式化や解の導出ができるい.基礎的問題について非線形計画問題の定式化や解の導出ができるい.非線形計画問題の定式化や解の導出ができない.
動的計画問題の理解と実線応用的な動的計画問題の定式化や解の導出ができる.基礎的な動的計画問題の定式化や解の導出ができる.動的計画問題の定式化や解の導出ができない.
組合せ最適化問題の理解と実線応用的な組合せ最適化問題の定式化や解の導出ができる.基礎的な組合せ最適化問題の定式化や解の導出ができる.組合せ最適化問題の定式化や解の導出ができない.

学科の到達目標項目との関係

到達目標 A 1 説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
数理計画法とは,「様々な仕事や活動に対して資源を割当てる問題」を取扱うための数学的方法である.本講義では,数理計画法の実応用で必要となる数学的基礎について解説すると共に,実際に問題を定式化して解くための手段について演習を通じて修得することを目的とする.
この科目は,企業で実際に数理応用システム開発に関わる実務を担当していた教員が担当教員に含まれており,該当教員がその経験を生かして,システム数理工学の基礎について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
座学の講義を中心に授業を進める.適宜演習を行ない理解度を確認する.
授業内容を理解するために予習復習が必須である.事前事後学習を約60時間要する。
注意点:
成績評価式:試験点(60点満点) + 演習点(40点満点); ここで, 試験点= 0.6×(中間試験点(百点満点)+期末試験点(百点満点)) ÷ 2 とする。ただし,小数点以下は四捨五入して計算する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス,システム概念と数理モデル・解析手法・最適化問題の基本構成
【事前事後学習の内容(4時間)】まとめノート作成と予習
システムの概念・システム思考と数理モデルによる表現方法の基礎,最適化問題の基本構成と解析の方法について理解できる.
2週 線形計画問題の基本特性と定式化(1)
【事前事後学習の内容(4時間)】学習シート解答と予習
線形計画問題の標準形,基底形式と基底解,最適解について理解できる.
3週 線形計画問題の基本特性と定式化(2)
【事前事後学習の内容(4時間)】学習シート解答と予習
線形計画としての生産計画問題と栄養問題について理解できる.
4週 線形計画問題の解法(1)
【事前事後学習の内容(4時間)】学習シート回答と予習
線形計画問題を解くために,「線形計画の基本定理」について学ぶ.また,シンプレックス法による解法を具体的な問題に適用することができる.
5週 線形計画問題の解法(2)
【事前事後学習の内容(4時間)】学習シート解答と予習
線形計画問題の図的解法を理解して,線形計画問題の幾何学的解釈を行うことができる.
6週 線形計画問題の解法(3)
【事前事後学習の内容(4時間)】学習シート解答と予習
シンプレックス法の適用と最適化問題における双対問題について理解できる.
7週 特殊線形計画問題
【事前事後学習の内容(6時間)】学習シート解答および科目中間まとめ作成
ネットワークフロー問題や輸送問題を最適化問題としての枠組みで理解でき,定式化して解くことができる.
8週 中間試験 システムの概念,線形計画問題に関する理解度を確認する.
4thQ
9週 非線形計画問題(1)
【事前事後学習の内容(4時間)】学習シート解答と予習
非線形計画問題について理解し,等式制約が課せられた非線形計画問題に対するラグランジュの未定乗数法により具体的な問題を解くことができる.
10週 非線形計画問題(2)
【事前事後学習の内容(4時間)】学習シート解答と予習
不等式制約が課せられた非線形計画問題に対するカルーシュ・クーン・タッカー条件を理解することができる.
11週 非線形計画問題(3)
【事前事後学習の内容(4時間)】学習シート解答と予習
反復法による非線形計画問題の解法を学び,数値的に問題を解くことができる.
12週 動的計画法
【事前事後学習の内容(4時間)】学習シート解答と予習
動的計画法を用いて解くべき問題に対する多段決定問題としての定式化することができ,具体的な問題を解くことができる.
13週 組合せ最適化問題
【事前事後学習の内容(4時間)】学習シート解答と予習
発見的解法・メタ戦略について理解することができる.
14週 最適化のデータ解析への応用
【事前事後学習の内容(4時間)】学習シート解答と予習
線形回帰と主成分分析,自動分類について理解することができる.
15週 期末試験 非線形計画問題,動的計画法,組合せ最適化に関する理解度を確認する.
16週 答案返却など
【事前事後学習の内容(6時間)】学習シート回答および科目まとめ作成
試験問題の解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合6040100
基礎能力60060
応用能力04040