ソフトウェア工学

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 ソフトウェア工学
科目番号 0124 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報電子工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 資料配布
担当教員 奥本 幸

到達目標

ソフトウェア開発のプロセスを理解し、作業の目的、成果物が言える。
プロジェクト管理の必要性について説明することができる。
要求仕様に従って、データベースおよび検索プログラムが設計・実装できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
開発プロセスソフトウェア開発手法プロセスが説明できる。開発プロセス名をあげることができるが、順番や成果物が言えない。開発プロセスが説明できない。
プロジェクト管理プロジェクト管理の必要性について理解し、活用できる。プロジェクト管理が何かを説明することができるが、活用できない。プロジェクト管理が何かを説明することができない。
要求仕様に従う設計・実装要求仕様に従ったデータベース、プログラムを設計・実装できる。設計・実装したデータベール・プログラムの一部が正しく動く。要求仕様に従って設計・実装できない。

学科の到達目標項目との関係

到達目標 C 1 説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる
JABEE e 説明 閉じる

教育方法等

概要:
1年生の基礎プログラミングに始まり、これまではプログラミング技術や基礎的なアルゴリズム、データ構造を修得してきた。本授業では、情報システム開発においてはプログラミング工程以外に、重要な工程があることを学ぶ。ソフトウェアを工業製品ととらえ、その品質向上や生産性向上のために有効な基本的な知識・技法を修得する。
 ウォータフォールモデルを例にシステム開発プロセスにおける基本的知識・技法を学ぶ。その後、アジャイル開発手法の体験、UMLおよびデータベースを構築する演習を行う。
授業の進め方・方法:
資料を使って、基本的なソフトウェア開発工程である要求分析、外部設計、内部設計、プログラミング、テスト工程での作業・技法について学ぶ。
次に、数人からなるチームを組み、アジャイル開発手法を体験する。さらに、UML,データベース構築の演習を行う。
この科目は学修単位科目のため、自学自習を必要とする以下のような演習課題を課す。
基本設計工程、詳細設計工程: 復習用プリント(12時間)
テスト工程: ホワイトボックステスト/ブラックボックステスト演習(8時間)
アジャイル開発: e-learning教材による事前学習(4時間)
UML:      復習プリント(12時間)
データベース:  データベースをアクセスするためのクライアントプログラムの作成(16時間)、レポート作成(8時間)
注意点:
データベース(4年)、創造演習(4年)、創造製作(5年)、卒業研究(5年)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 オリエンテーション、ソフトウェアの開発プロセス
【事後学習】開発工程に関するプリントを解く
授業の進め方、内容を理解する。標準的なシステム開発プロセスが言える。
2週 要求分析、要件定義
【事後学習】要件定義に関するプリントを解く
要求分析工程の作業、その成果物の必要性、用途、作成方法が説明できる。   
3週 外部設計、内部設計
【事後学習】外部設計・内部設計工程に関するプリントを解く
外部設計および内部設計工程と成果物について必要性、用途、作成方法を説明できる。モジュール、モジュール分割の方法が説明できる。
4週 プログラミング、テストと検証
【事後学習】ホワイトボックステスト/ブラックボックステスト演習を行い、レポートを提出する

計算モデル、プログラミング言語、ソースプログラムの作成方法が説明できる。単体テスト、ソフトウェア結合、およびソフトウェア結合テストの目的が説明できる。
5週 アジャイル開発(1)
【事前学習】e-learning教材による事前学習
与えられた演習課題に対して、スクラムを用いた開発が行える。
6週 アジャイル開発(2)
7週 プロジェクト管理(プロジェクト管理の概要、開発工数の見積もり、品質管理) プロジェクト管理の必要性について説明できる。
8週 中間試験 前期末試験以降学んだことについて理解度を問う。
4thQ
9週 UML(1)
【事後学習】ユースケース図、オブジェクト図のプリントを解く
UMLによるモデリングを理解し、ユースケース図、オブジェクト図が書ける。
10週 UML(2)
【事後学習】クラス図のプリントを解く
クラス図が書ける。
11週 UML(3)
【事後学習】シーケンス図のプリントを解く
シーケンス図が書ける。
12週 データベース構築演習(1)
【事後学習】MySQL実習を行う。
DBMSを理解し、SQL文が使える。
13週 データベース構築演習(2)
【事後学習】プログラムを作成する。  
Javaプログラムを組み、クライアントからサーバ上にDBを設計、検索プログラムを実装できる。
14週 データベース構築演習(3)
【事後学習】プログラムを完成させ、レポートにまとめる。
 〃
15週 期末試験 UML、データベース実習に関する事項を問う。
16週 答案返却など 授業アンケートを実施する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3
専門的能力分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。4
情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。4
要求仕様にあったソフトウェア(アプリケーション)を構築するために必要なツールや開発環境を構築することができる。4

評価割合

試験アジャイル開発UMLDBレポート合計
総合評価割合7051015100
基礎的能力0000
専門的能力7051015100
分野横断的能力0000