概要:
1年生の基礎プログラミングに始まり、これまではプログラミング技術や基礎的なアルゴリズム、データ構造を修得してきた。本授業では、情報システム開発においてはプログラミング工程以外に、重要な工程があることを学ぶ。ソフトウェアを工業製品ととらえ、その品質向上や生産性向上のために有効な基本的な知識・技法を修得する。
ウォータフォールモデルを例にシステム開発プロセスにおける基本的知識・技法を学ぶ。その後、アジャイル開発手法の体験、UMLおよびデータベースを構築する演習を行う。
授業の進め方・方法:
資料を使って、基本的なソフトウェア開発工程である要求分析、外部設計、内部設計、プログラミング、テスト工程での作業・技法について学ぶ。
次に、数人からなるチームを組み、アジャイル開発手法を体験する。さらに、UML,データベース構築の演習を行う。
この科目は学修単位科目のため、自学自習を必要とする以下のような演習課題を課す。
基本設計工程、詳細設計工程: 復習用プリント(12時間)
テスト工程: ホワイトボックステスト/ブラックボックステスト演習(8時間)
アジャイル開発: e-learning教材による事前学習(4時間)
UML: 復習プリント(12時間)
データベース: データベースをアクセスするためのクライアントプログラムの作成(16時間)、レポート作成(8時間)
注意点:
データベース(4年)、創造演習(4年)、創造製作(5年)、卒業研究(5年)
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
オリエンテーション、ソフトウェアの開発プロセス 【事後学習】開発工程に関するプリントを解く
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授業の進め方、内容を理解する。標準的なシステム開発プロセスが言える。
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2週 |
要求分析、要件定義 【事後学習】要件定義に関するプリントを解く |
要求分析工程の作業、その成果物の必要性、用途、作成方法が説明できる。
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3週 |
外部設計、内部設計 【事後学習】外部設計・内部設計工程に関するプリントを解く |
外部設計および内部設計工程と成果物について必要性、用途、作成方法を説明できる。モジュール、モジュール分割の方法が説明できる。
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4週 |
プログラミング、テストと検証 【事後学習】ホワイトボックステスト/ブラックボックステスト演習を行い、レポートを提出する
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計算モデル、プログラミング言語、ソースプログラムの作成方法が説明できる。単体テスト、ソフトウェア結合、およびソフトウェア結合テストの目的が説明できる。
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5週 |
アジャイル開発(1) 【事前学習】e-learning教材による事前学習
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与えられた演習課題に対して、スクラムを用いた開発が行える。
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6週 |
アジャイル開発(2) |
〃
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7週 |
プロジェクト管理(プロジェクト管理の概要、開発工数の見積もり、品質管理) |
プロジェクト管理の必要性について説明できる。
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8週 |
中間試験 |
前期末試験以降学んだことについて理解度を問う。
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4thQ |
9週 |
UML(1) 【事後学習】ユースケース図、オブジェクト図のプリントを解く
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UMLによるモデリングを理解し、ユースケース図、オブジェクト図が書ける。
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10週 |
UML(2) 【事後学習】クラス図のプリントを解く
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クラス図が書ける。
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11週 |
UML(3) 【事後学習】シーケンス図のプリントを解く |
シーケンス図が書ける。
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12週 |
データベース構築演習(1) 【事後学習】MySQL実習を行う。
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DBMSを理解し、SQL文が使える。
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13週 |
データベース構築演習(2) 【事後学習】プログラムを作成する。 |
Javaプログラムを組み、クライアントからサーバ上にDBを設計、検索プログラムを実装できる。
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14週 |
データベース構築演習(3) 【事後学習】プログラムを完成させ、レポートにまとめる。 |
〃
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15週 |
期末試験 |
UML、データベース実習に関する事項を問う。
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16週 |
答案返却など |
授業アンケートを実施する。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 3 | |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 3 | |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 3 | |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 3 | |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 3 | |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 3 | |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 3 | |
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。 | 3 | |
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。 | 3 | |
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。 | 3 | |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 電気・電子系分野【実験・実習能力】 | 電気・電子系【実験実習】 | 増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。 | 4 | |
情報系分野【実験・実習能力】 | 情報系【実験・実習】 | 与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。 | 4 | |
要求仕様にあったソフトウェア(アプリケーション)を構築するために必要なツールや開発環境を構築することができる。 | 4 | |