ソフトウェア工学

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 ソフトウェア工学
科目番号 0125 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報電子工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 ソフトウェア工学 高橋直久他著(森北出版)
担当教員 奥本 幸

到達目標

ソフトウェア開発のプロセスを理解し、作業の目的、成果物が言える。
プロジェクト管理の必要性について説明することができる。
データベースの構築、および検索プログラムが作成できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1基本的なソフトウェア開発手法に対して、そのプロセス・成果物について、説明できる。基本的なソフトウェア開発手法に対して、そのプロセス名をあげることができる。基本的なソフトウェア開発手法に対して、そのプロセス名をあげることができない。
評価項目2プロジェクト管理の必要性について説明することができるプロジェクト管理が何かを説明することができるプロジェクト管理が何かを説明することができない。
評価項目3データベースを検索するためのクライアントプログラムが作成できる。データベースを検索するためのクライアントプログラムが説明できる。データベースを検索するためのクライアントプログラムが説明できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE d-1 説明 閉じる
JABEE e 説明 閉じる
到達目標 C 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
1年生の基礎プログラミングに始まり、これまではプログラミング技術や基礎的なアルゴリズム、データ構造を修得してきた。本授業では、情報システム開発においてはプログラミング工程以外に、重要な工程があることを学ぶ。ソフトウェアを工業製品ととらえ、その品質向上や生産性向上のために有効な基本的な知識・技法を修得する。
 第1回~23回は、教科書を中心にして、システム開発プロセスにおける基本的知識・技法を学ぶ。
 第24回以降では、データベースを構築する演習を行う。
授業の進め方・方法:
前部分では、要求分析、外部設計、内部設計、プログラミング、テスト工程での作業・技法について教科書をもとに講義する。授業内容を確実に身につけるために、予習復習が必須である。
 最後にデータベース構築の演習を行う。授業時間内で演習が終わらない場合は、放課後等を利用して完成させなければならない。後期末試験は実施しない。
注意点:
データベース(4年)、創造演習(4年)、創造製作(5年)、卒業研究(5年)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション、システム開発 授業の進め方、内容を説明する。大規模ソフトウェア開発の課題とソフトウェア工学の取り組みについて学ぶ。
2週 ソフトウェアの開発プロセス ソフトウェアの開発プロセス、代表的なモデルについて学ぶ。
3週 プロジェクト管理 プロジェクト管理の概要、開発工数の見積もり、品質管理について学ぶ。
4週 要求分析 要求分析工程の作業、その成果物の必要性、用途、作成方法について理解する。
5週 構造化分析 要求を仕様化する技法である構造化分析について学ぶ。
6週 外部設計 外部設計工程と作成するドキュメントについて必要性、用途、作成方法を学ぶ。
7週 演習  外部設計の演習を行う。
8週 デザインレビュ  ソフトウェアの品質を上げるためのレビュについて学びぶ。
2ndQ
9週 中間試験 ソフトウェア開発工程、特に、要求分析、外部設計、デザインレビュについて理解度を問う。
10週 答案返却・解説 答案を返却し、解説を行う。与えられた課題に対して、外部設計およびレビュを行う。
11週 内部設計          内部設計工程と成果物について必要性、用途、作成方法を学ぶ
12週 モジュール分割        モジュール設計について学ぶ。与えられた課題に対して、外部設計およびレビュを行う。
13週 プログラミング ソフトウェアコード作成工程の成果物として、ソースプログラムの作成方法について理解する。
14週 テストと検証 単体テスト、ソフトウェア結合、およびソフトウェア結合テストについて学ぶ。
15週 期末試験 前期中間試験以降、これまでに学んだ事について理解度を問う。
16週 答案返却など 期末試験の返却を行う。
後期
3rdQ
1週 テスト工程の演習 BB,WBテストを実施する
2週 保守と再利用       ソフトウェア保守とその技法、ソフトウェアの再利用について学ぶ。
3週 オブジェクト指向の基本概念  オブジェクト指向の考え方とオブジェクト指向の基本概念を学ぶ。
4週 オフジェクト指向開発・分析 オブジェクト指向に基づく開発方法論、オブジェクト指向分析手順について学ぶ。
5週 UML(1) UMLによるモデリング、ユースケース図、オブジェクト図について学ぶ。
6週 UML(2) クラス図について学ぶ。
7週 UML(3) クラス図、シーケンス図について学ぶ
8週 中間試験 前期末試験以降学んだことについて理解度を問う。
4thQ
9週 データベースの復習  DBMS、SQL文について復習する。さらに、サーバ上でDBを構築・検索する演習を行う。
10週 データベース構築演習(1) Javaプログラムを組み、クライアントからサーバ上にDBを構築、検索する。
11週 データベース構築演習(2)   〃
12週 データベース構築演習(3)   〃
13週 データベース構築演習(4)     〃
14週 レポート提出 実験結果をレポートにまとめ、提出する。
15週 期末試験 実施しない。
16週 答案返却など 授業アンケートを実施する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野ソフトウェアソフトウェアを中心としたシステム開発のプロセスを説明できる。3
コンピュータシステムシステム設計には、要求される機能をハードウェアとソフトウェアでどのように実現するかなどの要求の振り分けやシステム構成の決定が含まれることを説明できる。2
ユーザの要求に従ってシステム設計を行うプロセスを説明することができる。3
プロジェクト管理の必要性について説明できる。2
分野横断的能力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力クライアントの要求を解決するための設計解を作り出すプロセス理解し、設計解を創案できる。さらに、創案した設計解が要求を解決するものであるかを評価しなければならないことを理解する。1

評価割合

試験小テストレポート合計
総合評価割合75718100
評価項目1254029
評価項目2253028
評価項目32501843