1. コンピュータ上で数値計算を行う際に発生する誤差の影響を説明できる。
2. 主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。
3. 実際にプログラムを実装して計算できる。
概要:
コンピュータの急速な発達により、数値解析法の変化はめざましいものがあるが、基本は変わっていない。その変化が激しいことから、基礎的なことが一層重要となる。すなわち、公式やアルゴリズムが導かれる数学的過程や考え方の理解が求められる。本授業では、これらの基礎的な事柄を理解することを目標とする。
授業の進め方・方法:
これまでに学習した数学を対象に講義を行う。講義時に、教科書の内容をまとめたプリントを配布し講義を行う。適宜演習や、プログラミング演習を行うことで、アルゴリズムを理解する。演習後は、指定した日時までにプログラム提出を求める。
注意点:
この科目は学習単位Ⅰであり、15時間の自学自習が必要である。授業内容を理解するために、予習復習を必ず行うこと。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。 | 3 | 後2 |
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。 | 3 | 後9 |
分数式の加減乗除の計算ができる。 | 3 | 後5 |
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。 | 3 | 後5 |
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。 | 3 | 後5 |
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。 | 3 | 後3 |
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。 | 3 | 後3 |
簡単な連立方程式を解くことができる。 | 3 | 後3 |
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。 | 3 | 後3,後4 |
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。 | 3 | 後3,後4 |
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。 | 3 | 後3,後4 |
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。 | 3 | 後11 |
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。 | 3 | 後11 |
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。 | 3 | 後11 |
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。 | 3 | 後11 |
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。 | 3 | 後10 |
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。 | 3 | 後10 |
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。 | 3 | 後10 |
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。 | 3 | 後10 |
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。 | 3 | 後14 |
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。 | 3 | 後14 |
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。 | 3 | 後14 |
2次元のデータを整理して散布図を作成し、相関係数・回帰直線を求めることができる。 | 3 | 後10 |
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。 | 3 | 後10 |
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。 | 3 | 後14 |
自然科学 | 物理 | 力学 | 簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。 | 3 | 後12 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | 情報数学・情報理論 | コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを説明できる。 | 4 | 後1 |
コンピュータ上で数値計算を行う際に発生する誤差の影響を説明できる。 | 4 | 後5 |
コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。 | 4 | 後2,後3,後4,後6,後7,後9,後10,後11,後12 |