ベクトル解析

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 ベクトル解析
科目番号 0145 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 情報電子工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 「新応用数学」、「新応用数学問題集」(大日本図書)
担当教員 杉村 敦彦

到達目標

ベクトル関数で表現される曲線や局面について調べるために、スカラー場、ベクトル場の意味と基本的な3つの定理を十分に理解し、その応用例などを身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1スカラー場、ベクトル場の意味と基本的な3つの定理を十分理解し、応用できる。スカラー場、ベクトル場の意味と基本的な3つの定理を理解し、基本的な計算ができる。スカラー場、ベクトル場の意味と基本的な3つの定理を理解できなく、基本的な計算もできない。

学科の到達目標項目との関係

到達目標 A 1 説明 閉じる
JABEE c-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
ベクトル関数で表現される曲線や曲面について調べるために、スカラー場、ベクトル場を定義し、その性質を学ぶ。力学や電磁気学との関連、それへの簡単な応用例について学ぶ。
授業の進め方・方法:
講義は基本的に教科書に沿って進めるが、問題集等によって補足する。演習の時間は基本的に設定できないので、レポート提出などを適宜行うので提出期限などは厳守すること。授業内容を理解するために予習復習をしてください。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 空間のベクトル 3次元ベクトルの基本ベクトルを定義し、内積(スカラー積)の意味を学ぶ。
2週 外積 3次元ベクトルの基本ベクトルを定義し、外積(ベクトル積)の意味を学ぶ。
3週 ベクトル関数 実数tに対応するベクトル関数を定義し、その微分法を学ぶ。
4週 曲線 ベクトル関数で曲線を表現し、接線ベクトル、単位主法線ベクトルさらに曲線の長さについて学ぶ
5週 曲面 曲面を表現する2変数ベクトル関数を定義し、その偏導関数を考える。曲面上の点における接平面の単位法線ベクトルを求める。
6週 スカラー場とベクトル場 勾配の意味、ハミルトン演算子、等位面、方向微分係数について学ぶ。
7週 発散と回転 発散(div)および回転(rot)の演算子の性質、およびそのラブラシアン演算子について学ぶ。
8週 中間試験 これまでの範囲で試験をする。
2ndQ
9週 スカラー場の線積分 スカラー場φの曲線Cに沿った線積分を定義し、その性質を調べる。
10週 ベクトル場の線積分 ベクトル場Aの曲線Cに沿った線積分を定義し、その性質を調べる。
11週 グリーンの定理 単一閉曲線Cに沿った線積分を2重積分に変換する定理(グリーンの定理)とその応用を学ぶ。
12週 面積分 スカラー場φの曲面S上の面積分について学ぶ。
13週 発散定理 ベクトル場aの発散(div)の立体Vについての体積分を、面積分に変換するガウスの定理とその応用を学ぶ。
14週 ストークスの定理 ベクトルの回転(rot)と単一閉曲線Cを縁とする閉曲面Sの単位法線ベクトルの積の面積分を、線積分に変換するストークスの定理について学ぶ。
15週 期末試験 中間試験以降に行った講義内容について試験をする。
16週 答案返却など 前期末試験の返却と解説をする。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3
分数式の加減乗除の計算ができる。3
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
角を弧度法で表現することができる。3
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
2点間の距離を求めることができる。3
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。3
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3
合成関数の導関数を求めることができる。3
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。3
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。3
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。3
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。3
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。3
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
能力80000020100