心理学

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 心理学
科目番号 0151 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報電子工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書は定めない。適宜資料を配付するほか、参考書籍の紹介を行う。
担当教員 時津 裕子,伊藤 祐太

到達目標

1.人間行動の背後にある、心理的メカニズムを考えられるようになる(心理学的な問題意識の獲得)
2.基礎的な心理現象について知る(心理学的知識を得る)
3.主体的な授業参加を通じて、学習項目への理解を深める

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 心理学に関する基礎知識の習得代表的な心理現象、重要概念など学習項目についての知識が内部で整理・体系化されており、それらを自分の言葉で的確に説明することができる。代表的な心理現象、重要概念について、大まかに理解ができており、当該項目の名称を答えたり、その内容を正しく説明する記述を選ぶことができる。代表的な心理現象、重要概念の名称や内容について知らない、理解できていない。
評価項目2 授業への主体的参加実験・ディスカッション等の課題に積極的に参加できている。自発的に質問したり、意見を述べる。注意深く仕上げられた課題を提出する。授業内で行う実験・ディスカッション等に参加する。課題を提出する。授業内で行う実験・ディスカッション等にまじめに参加しない。課題を提出しない。
評価項目3 心理学的な問題意識の獲得授業内で取り上げた事象だけでなく、自分の専門分野や日常生活に引きつけて問題を発見し、心理学的に考察することができる授業内で取り上げた心理現象について、メカニズムを説明することができる授業内で取り上げた心理現象について、メカニズムを説明することができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
心理学とはどんな学問だろうか。私たちの心にまつわる謎は、病や性格に関するものだけではない。たとえば、苦労して覚えたことを忘れてしまうのはなぜだろうか。注意していても、交通事故や医療ミスはなかなか防ぐことができない。世の中には道を覚えるのが得意な人がいる一方で、方向音痴の人たちもいるのはなぜなのか。何かを見聞きしたり、考えたり、といった何気ない行動の裏側ではいつも、私たちの心にあるプログラムが働いており、こうした謎の答えもそこにあると考えられる。本講義では「行動科学としての心理学」という視点に立ち、私たちの様々な行動について、心理学的に理解するための方法や基礎知識について解説する(1~8回)。また、後半(9回~15回)では特に日常生活や産業と関わりの深い、応用的な研究事例についても取り上げていく。受講学生はこれらを通じて、「心理学的に考える」ことのアウトラインをつかみ、専門分野における学びや将来的に就く仕事の中で役立ててほしい。
授業の進め方・方法:
各回ごとに定めたテーマについて、スライドと配付資料を用いて基本的な概念・現象の解説を行う。また、関連する実験や心理検査を実体験する機会を多く設けるので、受講生はそれらの課題に積極的に取り組むことで、理解を深めてほしい。授業終わりに作成するミニレポート(コメントペーパー)を通じて、学習内容の整理と知識の定着を図ることにも務めてほしい。
注意点:
注意事項:この授業は、半期で完結。前・後期に同様の内容を実施。
定期試験の平均が7割、課題を3割で評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 イントロダクション:心理学とはどのような学問か? 心理学が向き合う研究テーマ・領域の拡がりと研究手法について理解する。
2週 知覚 視覚の基礎メカニズム、知覚の恒常性と情報処理パラダイムについて理解する。
3週 記憶① 記憶の基礎的なメカニズムについて理解する。
4週 記憶②  記憶の実践的な運用、学習場面での活用法について理解する。
5週 イメージ イメージの機能と性質について理解する。
6週 注意 注意の機能と性質について理解する。
7週 社会と心理① 同調、傍観者効果など、集団心理の基礎的な現象について理解する。
8週 社会と心理② リーダーシップと組織の心理について理解する。
4thQ
9週 ビジネスの心理学 説得技法(セールステクニック)と広告をめぐる心理現象を理解する。
10週 視線の心理学 視線(眼球運動)の測定方法と研究事例について知る。
11週 犯罪捜査と心理学 プロファイリング、目撃証言、虚偽検出(ウソ発見)等の、犯罪捜査における心理学の活用について知る。
12週 ものづくりと心理学 ユーザビリティ、官能評価等、 製品開発における心理学の活用について知る。
13週 ヒューマンエラーの心理学 交通事故、医療ミスの生起メカニズムと対策について理解する。
14週 ストレスとメンタルヘルス 代表的なストレス反応とその検査法、コーピング手法について理解する。
15週 期末試験
16週 答案返却など 試験講評と解説を行う

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力70300000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000