到達目標
土木・建築の基本的な製図法を身につけ、木造住宅の基礎的な設計を行う。この科目は 3 学年までに必修得すること。
1.製図規約を理解し,設計図等に応用できる。
2.基礎図学を修得し,3次元のものを2次元平面に展開できる。
3.木造平屋建て住宅の設計図をトレースできる。
4.具体的な敷地を提示された木造平屋建て住宅の設計と必要図面の製図が製図規約に則り作製できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
製図規約 | 製図規約の基本的な内容を理解し、作図に
応用できる。 | 製図規約の基本的な内容を理解している。 | 製図規約を理解していない。 |
基礎図学 | 基礎図学の基本的な内容を理解し、作図に
応用できる。 | 基礎図学の基本的な内容を理解している。 | 基礎図学を理解していない。 |
木造平屋建て専用住宅ののトレース | 製図規約に則り、正確に製図をトレースできる。 | 製図規約等に則り製図をトレースできる。 | 製図規約に則った製図をトレースできない。 |
エスキス及びプレゼン図面の作成 | 製図規約に則り、自身がエスキスを作成したものを正確に製図に応用できる。 | 製図規約等に則り、自身がエスキスを作成したものを製図にできる。 | 製図規約に則り、エスキスした図面を作成できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
前期:土木・建築分野に必要な設計製図の技術・技能の基礎を学ぶ。用具の名称、使用法からはじまり、教科書の模範製図を写図することで基本的な製図法を身につける。
後期:木造平屋建住宅の設計を行う。この中には、エスキス、製図(配置図、平面図、立面図、断面図、屋根伏図)、プレゼンテーションが含まれる。
この科目では,設計事務所で建築設計を担当していた教員が,その経験を生かしてデザインや設計に関わる手法にについて実技指導する。
授業の進め方・方法:
前期:それぞれの段階ごとに、講義で説明した後、実習を行う。前期は基本的な図学や製図法の理解を目的とし、後期より木造住宅の設計を通して製図法の理解を深める。
後期:設計の各段階毎に関連資料を配付し、事前説明を行った上で実技を行う。各段階毎に締切を設けるので、その締切は厳守すること。
事前の学習として,単元ごとの教科書のページを読んでおくこと。事後の学習として,授業時間内に完成させることのできなかった図面等の課題をやり終えておくこと。
注意点:
【関連科目】 工学デザイン基礎 II(本科 2 年)、工学デザイン基礎 III(本科 3 年)、工学デザイン I(本科 4 年)、工学デザイン II(本科 5 年)、創造演習(本科 4、5 年)
当科目は 3 年生までに必ず修得すべき科目である。
成績評価 前期課題・基礎的内容(20点)+後期課題・基礎的内容及び専門的内容など(80点)=100点
※提出期限を必ず守ること。未提出の課題については,加点しない。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
授業の概要と製図の基本につ いて |
製図室において、1年間の授業内容と、製図用具の使い方の説明を行う。(製図用具をすべて持参すること)
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2週 |
製図規約1 |
製図規約の説明1/課題1:文字と線の練習
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3週 |
製図規約2 |
製図規約の説明2/課題1:文字と線の練習
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4週 |
基礎図学1 |
第三角法、正投影法、透視図の説明1/課題2:透視図の製図
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5週 |
基礎図学2 |
第三角法、正投影法、透視図の説明2/課題2:透視図の製図
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6週 |
基礎図学3 |
第三角法、正投影法、透視図の説明3/課題2:透視図の製図
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7週 |
建築の設計製図法 1 |
建築設計製図 総論 計画と設計の流れ、製図法の講義、尺度と寸法・記号 木造平屋建て住宅の製図法、在来軸組工法の説明
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8週 |
建築の設計製図法 2 |
建築設計製図 総論 計画と設計の流れ、製図法の講義、尺度と寸法・記号 木造平屋建て住宅の製図法、在来軸組工法の説明
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2ndQ |
9週 |
建築の設計製図法 3 |
建築設計製図 総論 計画と設計の流れ、製図法の講義、尺度と寸法・記号 木造平屋建て住宅の製図法、在来軸組工法の説明
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10週 |
平屋建て専用住宅配置図 |
配置図の製図法の説明と作図(縮尺1:200)
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11週 |
平屋建て専用住宅平面図 1 |
平面図の製図法の説明と作図 課題3:平面図の作図(縮尺1:100)
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12週 |
平屋建て専用住宅平面図 2 |
課題3:平面図の作図(縮尺1:100)
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13週 |
平屋建て専用住宅屋根伏図 1
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屋根伏図の製図法の説明と作図 課題3:屋根伏図の作図(縮尺1:100)
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14週 |
平屋建て専用住宅立面図 1 |
立面図、断面図の製図法の説明と作図 課題3:立面図の作図(縮尺1:100)
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15週 |
平屋建て専用住宅立面図 2 |
課題3:立面図、断面図の作図(縮尺1:100)
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16週 |
前期の学習のふりかえり |
課題3の講評 前期の学習を振り返る。
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後期 |
3rdQ |
1週 |
課題5の説明 |
実際にある建築敷地を例に、施主を具体的に設定し、平屋建て専用住宅のエスキスおよび図面を作成する。
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2週 |
住宅建築の実例 |
住宅建築の実例(写真と図面)を提示し、その特徴を学ぶ。後期課題の参考となる知識を学ぶ。
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3週 |
エスキス(1) |
エスキスをはじめよう ※与えられた条件の中で住宅の素案を考える
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4週 |
エスキス(2) |
ブロックプランをつくろう ※住宅の平面図を考える
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5週 |
エスキス(3) |
立体エスキスをつくろう ※住宅の断面図、屋根伏図を考える
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6週 |
エスキス(4) |
エスキスチェックを受けよう ※エスキスシート3枚をそろえて提出する準備
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7週 |
エスキス(5) |
エスキス提出シートの作成 ※エスキスシートのチェック
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8週 |
エスキス(6) |
エスキス提出シートの提出 ※エスキスシートの提出(冬休み前に担当教員に必ず提出する。)
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4thQ |
9週 |
プレゼン図面製作(1) |
エスキスの修正&平屋建て専用住宅の図面の作図(1)
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10週 |
プレゼン図面製作(2) |
エスキスの修正&平屋建て専用住宅の図面の作図(2)
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11週 |
プレゼン図面製作(3) |
エスキスの修正&平屋建て専用住宅の図面の作図(3)
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12週 |
プレゼン図面製作(4) |
エスキスの修正&平屋建て専用住宅の図面の作図(4)
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13週 |
プレゼン図面製作(5) |
エスキスの修正&平屋建て専用住宅の図面の作図(5)
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14週 |
プレゼン図面製作(6) |
エスキスの修正&平屋建て専用住宅の図面の作図(6)
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15週 |
課題4の提出 |
図面提出と修正指示
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16週 |
課題の講評と1年間の授業の振り返り |
次段階の学習についての注意
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 製図 | 線と文字の種類を説明できる。 | 4 | |
平面図形と投影図の描き方について、説明できる。 | 4 | |
与えられた条件を基に設計計算ができる。 | 1 | |
建築系分野 | 設計・製図 | 製図用具の特性を理解し、使用できる。 | 3 | |
線の描き分け(3種類程度)ができる。 | 3 | |
文字・寸法の記入を理解し、実践できる。 | 3 | |
建築の各種図面の意味を理解し、描けること。 | 3 | |
図面の種類別の各種図の配置を理解している。 | 3 | |
図面の尺度・縮尺について理解し、図面の作図に反映できる。 | 3 | |
立体的な発想とその表現(例えば、正投象、単面投象、透視投象などを用い)ができる。 | 2 | |
与えられた条件をもとに、コンセプトがまとめられる。 | 3 | |
与えられた条件をもとに、動線・ゾーニングのエスキスができる。 | 3 | |
与えられた条件をもとに、配置図、各階平面図、立面図、断面図などがかける。 | 3 | |
敷地と周辺地域および景観などに配慮し、配置、意匠を検討できる。 | 1 | |
建築の構成要素(形と空間の構成)について説明できる。 | 1 | |
建築における形態(ものの形)について説明できる。 | 1 | |
評価割合
| レポート | 前期製作図面 | 後期製作図面 | 合計 |
総合評価割合 | 5 | 15 | 80 | 100 |
基礎的能力 | 5 | 5 | 30 | 40 |
専門的能力 | 0 | 10 | 30 | 40 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 20 | 20 |