概要:
土木建築構造物の計画・設計・施工には様々な性能が求められますが、その中でも「安全性」が最も重要です。構造物に作用する力(外力)にはどんなものがあるでしょうか?構造物は、予想される外力に対して安全になるように建設します。これを実現するためには、構造物に作用する外力と、それによって生じる変形の関係を知り、両者の関係を数式で表す学問が必要です。これが2年生以上で学ぶ「構造力学」です。1年次の「力と変形」は、構造力学の導入科目として、目に見えない力と変形の関係や構造物の基本的な構造形式について、様々な模型実験や調査・プレゼンを行うことにより、体験的かつ楽しみながら力学の基礎を学びます。なお、本科目は3年次までに必ず修得してください。
授業の進め方・方法:
この授業では、毎回テーマについての簡単な説明を行った後、模型づくりまたは調査・プレゼンを行います。班のメンバーと協力して効率的に作業を進めてください。作業を進める中で、たくさんの「ふしぎ」や「なぜ?」に遭遇すると思います。これらの疑問については積極的に質問し、その内容を学習シートに記録してください。
注意点:
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 2 | |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 2 | |
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。 | 3 | |
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。 | 4 | |
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。 | 4 | |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 4 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 構造 | トラスの種類、安定性、トラスの部材力の意味を説明できる。 | 3 | |
橋の構成、分類について、説明できる。 | 2 | |
橋梁に作用する荷重の分類(例、死荷重、活荷重)を説明できる。 | 2 | |
建築系分野 | 構造 | 力の定義、単位、成分について説明できる。 | 3 | |
力のモーメントなどを用い、力のつり合い(合成と分解)に関する計算ができる。 | 3 | |
骨組構造物に作用する荷重の種類について説明できる。 | 3 | |
トラスの種類を説明でき、トラスの部材力の意味について説明できる。 | 3 | |
はりの支点の種類、対応する支点反力、およびはりの種類やその安定性について説明できる。 | 3 | |
分野別の工学実験・実習能力 | 建設系分野【実験・実習能力】 | 建設系【実験実習】 | 各種構造形式(コンクリート、金属などによる)による試験体を用いた載荷実験を行い、変形の性状などを力学的な視点で観察することができる。 | 4 | |