工学デザイン基礎Ⅱ

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 工学デザイン基礎Ⅱ
科目番号 0020 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 土木建築工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 ① 赤地龍馬他著、『建築設計製図』、平成18年、実教出版;② 阿部貴日呼他著、『材料別につくり方がわかる! ラクラク建築模型マニュアル』、2009年8月7日、株式会社エクスナレッジ;③ トム・ポーター、スウ・グットマン著、「建築プレゼンテーション・マニュアル4」(集文社)
担当教員 中川 明子,古田 健一,江本 晃美,河野 拓也,目山 直樹

到達目標

-前期-
①スチレンボードを用いた建築模型製作技術を身に付けること。
②模型写真撮影技術を身に付けること。
③効果的なプレゼンテーションシートを作成する技術を体得すること。
④全ての制作物を期日までに完成させること。
⑤制作物を有効にを用いたプレゼンテーション技術を身につけること。

-後期-
①RC造小住宅の設計技術を身に付けること。
②後期提出物は、それ以前に学習した製図表現方法を理解し作図されたものであり、設計内容が正確に伝達できるものになっていることを到達目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
模型製作・プレゼンテーションシート模型製作・プレゼンテーションシートが適切に作成できる模型製作・プレゼンテーションシートが作成できる模型製作・プレゼンテーションシートが作成できない
RC壁式構造建物の自由設計適切な設計が出来、それを設計図として適切に、伝達力を持たせて表現できる。適切な設計が出来、それを設計図として適切に表現できる。適切な設計が出来、それを設計図として適切に表現できない。
プレゼンテーション表現力を持って設計作品のプレゼンテーションが出来る。プレゼンテーションが出来る。プレゼンテーションが出来ない。

学科の到達目標項目との関係

到達目標 A 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この授業では、前期は1年次に設計した木造平屋建住宅の模型制作、写真撮影を行い、プレゼンテーションシートを作成する。講評会では1年次に作成した図面も活用し、プレゼンテーションを実施する。プレゼンテーションには学生間の相互評価も行う。また、講評会には1年生も参加する。
後期はRC造小住宅の設計課題を実施する。この中には、エスキス、設計図(配置図、平面図、立面図、断面図)、アクソメ図作成が含まれる。以上を通じて建築の設計に必要な製図方法を習得および理解する。
授業の進め方・方法:
作業の各段階毎に関連資料を配付し、事前説明を行った上で実技を行う。
注意点:
各段階毎に締切を設けるので、その締切は厳守すること。この授業では、授業時間外にも制作時間を確保することが求められる。授業の事前事後に各人でしっかり作業を進めること。
成績評価:前期課題点(模型50%、プレゼンシート30%、プレゼンテーション20%)と後期課題点(設計図50%、アクソメ図50%)の平均を最終成績とする。
合格基準:60点以上を合格とする。
再試験(再提出):実施する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 【授業内容】課題説明とプレゼンテーションの実際(先輩達の例を紹介)
・用具類、授業の進め方についての説明1、スタイロモデルを作ろう(1)
【事後学習】追加制作時間(目安:1H)
・実際の設計活動においての模型の重要性、活用法についての説明を理解できる
・30度カッターの使用法の説明を理解できる
・30度カッターカッターに慣れる
・スチノリの扱い方を理解できる
・スタイロカッターの使い方を理解できる
・スタイロカッターを使用することが出来る
・スタイロモデル(S=1/100)の制作が開始できる
2週 【授業内容】スタイロモデルを作ろう(2)
【事後学習】追加制作時間(目安:1H)
・スタイロモデル(S=1/100)を完成させられる
3週 【授業内容】ホワイトモデルを作ろう (1)
【事後学習】追加制作時間(目安:1H)
ホワイトモデル製作の基本的事項についての説明を理解し、1年次後期に設計した住宅のホワイトモデル(建物の模型本体 S=1:100)の製作を開始することができる
4週 【授業内容】ホワイトモデルを作ろう (2)
【事後学習】追加制作時間(目安:1H)
建物本体(S=1:100)制作を継続させることができる
5週 【授業内容】ホワイトモデルを作ろう (3)
【事後学習】追加制作時間(目安:1H)
建物本体(S=1:100)を完成させることができる
6週 【授業内容】ホワイトモデルを作ろう(4)
【事後学習】追加制作時間(目安:1H)
建物本体 S=1:50 (外壁、屋根の切出)に取りかかることができる
7週 【授業内容】ホワイトモデルを作ろう(5)
【事後学習】追加制作時間(目安:1H)
建物本体 S=1:50 (外壁、屋根の切出)を終了することができる
8週 【授業内容】ホワイトモデルを作ろう(6)
【事後学習】追加制作時間(目安:1H)
建物本体 S=1:50 (内部)に取りかかることができる
2ndQ
9週 【授業内容】ホワイトモデルを作ろう(7)
【事後学習】追加制作時間(目安:1H)
建物本体 S=1:50 (内部)を完成させられる
10週 【授業内容】ホワイトモデルを作ろう(8)
【事後学習】追加制作時間(目安:1H)
建物外構 S=1:50 完成させられる
11週 【授業内容】模型写真を撮影しよう(1)
【事後学習】追加撮影・プレゼンシート制作時間(目安:1H)
模型写真の取り方の説明と実技について理解できる
12週 【授業内容】模型写真を撮影しよう(2)
【事後学習】追加撮影・プレゼンシート制作時間(目安:2H)
模型写真の取り方の説明と実技を実践できる
13週 【授業内容】プレゼンシートを作ろう(1)
【事後学習】追加撮影・プレゼンシート制作時間(目安:2H)
プレゼンシートに取りかかる
14週 【授業内容】後期授業に備えて、RC壁式構造について学ぼう
【事後学習】追加撮影・プレゼンシート制作時間(目安:2H)
後期課題についてのガイダンスを行う。課題説明、設計の進め方の説明を理解できる。(夏休み期間中に、エスキスに取りかかることができる。)
15週 【授業内容】プレゼンシート提出締切 締切に間に合うよう、プレゼンシート提出できる。
16週 【授業内容】前期課題講評会 出来上がった模型、1年次の図面を用いてOnline講評会に参加し、相互評価できる。(レビュー週間中、1年生と合同。Online開催の予定。可能であれば、対面ポスターセッションを実施。)
後期
3rdQ
1週 エスキス(1) エスキスの作成(1)に取り組める
2週 エスキス(2) エスキスの作成(2)に取り組める
3週 エスキス(3) エスキスの作成(3)に取り組める
4週 エスキス(4) エスキスの作成(4)に取り組める
5週 製図(1) 配置図兼1階平面図が完成できている
6週 製図(2) 各階平面図(1)に取り組める
7週 製図(3) 各階平面図(2)に取り組める
8週 製図(4) 断面図が完成する
4thQ
9週 製図(5) 立面図に取り組める
10週 製図(6) 立面図が完成する
11週 透視図(アイソメトリック図)の作成(1) 透視図(アイソメトリック図)の作成(1)に取り組める
12週 透視図(アイソメトリック図)の作成(2) 透視図(アイソメトリック図)の作成(2)に取り組める
13週 透視図(アイソメトリック図)の作成(3) 透視図(アイソメトリック図)の作成(3)に取り組める
14週 透視図(アイソメトリック図)の作成(4) 透視図(アイソメトリック図)の作成(4)に取り組める
15週 透視図(アイソメトリック図)の作成(5) 透視図(アイソメトリック図)の作成(5)に取り組める
16週 透視図(アイソメトリック図)の作成(6) 透視図(アイソメトリック図)の作成(6)が完成する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野製図線と文字の種類を説明できる。3後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11
平面図形と投影図の描き方について、説明できる。3後6,後7,後8
与えられた条件を基に設計計算ができる。1後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10
建築系分野設計・製図製図用具の特性を理解し、使用できる。4後6,後7,後8,後9,後10,後11
線の描き分け(3種類程度)ができる。4後6,後7,後8,後9,後10,後11
文字・寸法の記入を理解し、実践できる。4後6,後7,後8,後9,後10,後11
建築の各種図面の意味を理解し、描けること。4後6,後7,後8,後9,後10,後11
図面の種類別の各種図の配置を理解している。4後6,後7,後8,後9,後10,後11
図面の尺度・縮尺について理解し、図面の作図に反映できる。4後6,後7,後8,後9,後10,後11
立体的な発想とその表現(例えば、正投象、単面投象、透視投象などを用い)ができる。4後12,後13,後14,後15
各種模型材料(例えば、紙、木、スチレンボードなど)を用い、図面をもとに模型を製作できる。または、BIMなどの3D-CADにより建築モデルを作成できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10
与えられた条件をもとに、コンセプトがまとめられる。3後2,後3
与えられた条件をもとに、動線・ゾーニングのエスキスができる。3後1,後4,後5
与えられた条件をもとに、配置図、各階平面図、立面図、断面図などがかける。3後6,後7,後8,後9,後10,後11
設計した建築物の模型またはパースなどを製作できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,後12,後13,後14,後15
講評会等において、コンセプトなどをまとめ、プレゼンテーションができる。3前11,前12,前13,前14,前15,前16,後16
敷地と周辺地域および景観などに配慮し、配置、意匠を検討できる。1後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10
建築の構成要素(形と空間の構成)について説明できる。2前16
建築における形態(ものの形)について説明できる。2前16

評価割合

模型(前期)プレゼンテーションシート(前期)プレゼンテーション(前期)設計図(後期)アクソメ図(後期)合計
総合評価割合2515102525100
基礎的能力000000
専門的能力25155252595
分野横断的能力005005